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3.エアプランツ
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俺は新聞を広げたまま、濱田くんに声をかけた。
「起きられたかい」
「あ、はい……」
相変わらず、どこか不安そうな顔で返事をした彼に、俺はとりあえず食事をするように勧めた。一通り、新聞を舐めるように読む。特別に大きな事件も事故もなく、世の中は平和だな、と思いながら、ふと目の端で、濱田くんの様子を伺う。彼は、相変わらず立ったままテーブルを見つめている。
「あ、あの」
恐々した感じで、濱田くんが問いかけてきた。
「ん? どうした」
「いや、なんで」
「ん?」
「なんで、僕はここにいるんでしょうか」
必死に思い出そうとしているのだろう。顔を歪ませている姿に、少しだけ気の毒になる。
「覚えていないのかい。濱田くん」
そう声をかけると、え? という顔をして俺の方を見た。あんなに酔っていたのに、二日酔いはなさそうだな、と思った俺は、新聞を折りたたみ立ち上がる。なかなか座ろうとしない濱田くんに、椅子を指さすと、コクンと頷くと、おずおずと椅子に座った。
「昨夜のことは、どこまで覚えてる?」
俺はお茶を入れようと、薬缶に火をかける。
「え、えと。バイト先の先輩が、僕のことを心配してくれてたところまで……です」
昨夜のことを思い返すと、そんな知り合いのような人はいなかった。
「そっかぁ……その先輩ってのは見かけていないから、もう完全にあの時は覚えてないわけか」
「ぼ、僕、何かやらかしましたか?」
過去にそういった経験でもあるのか、心配そうな声で聞いてくる。
「やらかすというか……まぁ、私のほうが放っておけなかっただけの話だよ」
「え?そんなに酷い状態だったんですか……」
実際、あの状態で変なのに捕まらなくてよかった、と思う。彼は酔っぱらうと、ずいぶんと幼くなる。それも、あの様子だと、俺じゃなくても知らない男に連れていかれてもおかしくはなかったかもしれない(それは女でも、だが)。
ふと、夕べの彼の酔っぱらった顔を思い出すと、フッと笑いが浮かぶ。本当に、男の子にしては可愛らしかったな、と思った。
「いやいや、君はただしゃがみ込んでただけだよ」
ちょうど、湯が沸いた。
俺は食器棚から俺が普段使っている湯呑と、あまり使わない客用の湯呑を取り出しす。粉茶を湯呑に入れた時、ふと、無意識にお茶を準備したものの、この暑い時期に熱いお茶は失敗だったか? と思った。
まぁ、今更だろ、と思い、そのままいれてしまったのを、濱田くんの目の前に差し出す。
「起きられたかい」
「あ、はい……」
相変わらず、どこか不安そうな顔で返事をした彼に、俺はとりあえず食事をするように勧めた。一通り、新聞を舐めるように読む。特別に大きな事件も事故もなく、世の中は平和だな、と思いながら、ふと目の端で、濱田くんの様子を伺う。彼は、相変わらず立ったままテーブルを見つめている。
「あ、あの」
恐々した感じで、濱田くんが問いかけてきた。
「ん? どうした」
「いや、なんで」
「ん?」
「なんで、僕はここにいるんでしょうか」
必死に思い出そうとしているのだろう。顔を歪ませている姿に、少しだけ気の毒になる。
「覚えていないのかい。濱田くん」
そう声をかけると、え? という顔をして俺の方を見た。あんなに酔っていたのに、二日酔いはなさそうだな、と思った俺は、新聞を折りたたみ立ち上がる。なかなか座ろうとしない濱田くんに、椅子を指さすと、コクンと頷くと、おずおずと椅子に座った。
「昨夜のことは、どこまで覚えてる?」
俺はお茶を入れようと、薬缶に火をかける。
「え、えと。バイト先の先輩が、僕のことを心配してくれてたところまで……です」
昨夜のことを思い返すと、そんな知り合いのような人はいなかった。
「そっかぁ……その先輩ってのは見かけていないから、もう完全にあの時は覚えてないわけか」
「ぼ、僕、何かやらかしましたか?」
過去にそういった経験でもあるのか、心配そうな声で聞いてくる。
「やらかすというか……まぁ、私のほうが放っておけなかっただけの話だよ」
「え?そんなに酷い状態だったんですか……」
実際、あの状態で変なのに捕まらなくてよかった、と思う。彼は酔っぱらうと、ずいぶんと幼くなる。それも、あの様子だと、俺じゃなくても知らない男に連れていかれてもおかしくはなかったかもしれない(それは女でも、だが)。
ふと、夕べの彼の酔っぱらった顔を思い出すと、フッと笑いが浮かぶ。本当に、男の子にしては可愛らしかったな、と思った。
「いやいや、君はただしゃがみ込んでただけだよ」
ちょうど、湯が沸いた。
俺は食器棚から俺が普段使っている湯呑と、あまり使わない客用の湯呑を取り出しす。粉茶を湯呑に入れた時、ふと、無意識にお茶を準備したものの、この暑い時期に熱いお茶は失敗だったか? と思った。
まぁ、今更だろ、と思い、そのままいれてしまったのを、濱田くんの目の前に差し出す。
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