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俺、異世界に行くの!?⑤
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晴れた煙の中に現れたのは《ドラゴン》というにはあまりにも小さい姿だった。
「人間・・・?」
土煙が晴れると、そこには白髪の初老の男が立っていた。
『何が起きたのだ・・・』
その初老の男は、呟くようにそう言った。
「おい閻魔!これは一体どういうことだ?」
『どうもこうも、キミはあの《ドラゴン》と契約したのさ』
それは分かっている。だが、あの《ドラゴン》は消え、代わりに初老の男が現れたのだ。理解が追いつかない。
『キミは契約を結ぶのが上手だったろ?少なくとも生きていた間はね』
生きていたってことは前の世界のことか。確かに営業は俺の天職だった。成績もそれなりに上向きだったはずだ。
「仮にそうだとしても、この姿はなんなんだ」
『契約とは、則ち、結んだ者どうしをリンクさせる事なんだ。つまり、彼は人間であるキミの容姿に合わせる形になったのさ』
『これは・・・どういう事だ、人間よ!』
あいつはまだ納得してないみたいだな。まぁ、それもそうだろう。《ドラゴン》っていったらそれはもう強大な力の象徴とまで言われるほどだ。それが人間なんかと不意打ちのように契約を結ばれたのだ。
「あんたはどうやら俺と契約を結んでしまったらしいぞ」
『なんと!?そうか・・・我の力もそこまで衰えておったか』
ん?なんか納得してないか?
「お、お前はさっきの・・・」
『そうだ。我が先ほどお主を襲ったものだ』
「なんでそんなに冷静なんだ?」
不思議なことに目の前にいる《ドラゴン》に対しての恐怖心は、俺の中から消え去っていた。
『我は古くより此処に存在してきた。それはもう遥か昔からだ』
《ドラゴン》は話し始めた。
「人間・・・?」
土煙が晴れると、そこには白髪の初老の男が立っていた。
『何が起きたのだ・・・』
その初老の男は、呟くようにそう言った。
「おい閻魔!これは一体どういうことだ?」
『どうもこうも、キミはあの《ドラゴン》と契約したのさ』
それは分かっている。だが、あの《ドラゴン》は消え、代わりに初老の男が現れたのだ。理解が追いつかない。
『キミは契約を結ぶのが上手だったろ?少なくとも生きていた間はね』
生きていたってことは前の世界のことか。確かに営業は俺の天職だった。成績もそれなりに上向きだったはずだ。
「仮にそうだとしても、この姿はなんなんだ」
『契約とは、則ち、結んだ者どうしをリンクさせる事なんだ。つまり、彼は人間であるキミの容姿に合わせる形になったのさ』
『これは・・・どういう事だ、人間よ!』
あいつはまだ納得してないみたいだな。まぁ、それもそうだろう。《ドラゴン》っていったらそれはもう強大な力の象徴とまで言われるほどだ。それが人間なんかと不意打ちのように契約を結ばれたのだ。
「あんたはどうやら俺と契約を結んでしまったらしいぞ」
『なんと!?そうか・・・我の力もそこまで衰えておったか』
ん?なんか納得してないか?
「お、お前はさっきの・・・」
『そうだ。我が先ほどお主を襲ったものだ』
「なんでそんなに冷静なんだ?」
不思議なことに目の前にいる《ドラゴン》に対しての恐怖心は、俺の中から消え去っていた。
『我は古くより此処に存在してきた。それはもう遥か昔からだ』
《ドラゴン》は話し始めた。
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