しっかり者がダメ男に惹かれる法則(2)

坂田 零

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ACT5 昔、なんじゃこりゃぁぁぁ?って叫んでたドラマあったよね1

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  インフルエンザから立ち直り、レッスンもバンドも再開し、バイトもしながら、バタバタバタバタ、人生で一番忙しいんじゃないか?ってぐらいバタバタしてたら、12月はあっという間に来た。
 
 「まりんちゃんがインフルなった時のインタビュー、ほら、雑誌に載ったわよぉ
なんだか、てっちゃんプッシュ入ってて、笑ったわあたしw」

 そう言って、レッスン後に一度事務所に戻ったマーボさんが、手に音楽雑誌『SoulSound』をスタジオに戻ってきて笑ってた。

「どういうことすか、それ??」

 俺がそう聞くと、意味深に含み笑いしてマーボさんは言う。

「まぁ、見てごらんなさいよw銀髪は写真だけでも目立つわねぇ~?」

『Marinアリーナツアーを支える勇敢な音楽家たち』と題されたその記事。
 もちろん記事のトップはマーボさん。
 こうして話してるとおねぇなマーボさん、だが、雑誌の記事だと大御所感たっぷりの年齢不詳ミュージシャンで、何気にかっけー。
 マーボさん的には、このイメージがとにかく嫌で、今はなりを潜めて作曲家兼アレンジャー、そしてMarinのサポートメンバーとして音楽を続けているんだそうだ。
 
 音楽だけで食ってける人は、ほんとに尊敬するわ、まじ。
 それだけで食っていきたくても、食っていけなくて断念する連中なんか世の中には山ほどいるしな。

 そんなことを思いながら何気に記事を読んでいくと・・・・
 グラビアなんて撮ったことない俺が、なんか妙に緊張した顔で写ってるのがあって、なんか色々修正されてて、無駄にイケメンでワロタんだわ。
 それもさることながら、あの短いインタビューで例の美人記者は何を思ったんだか・・・w


『スーパーラッキーBOY城田
 本人曰く【まるで死亡フラグのようなラッキーな抜擢】だったという。
 【どうせ死亡グラグなら、やる気ない人生を本気で生きたい】
 アーティストMarinのために、本気の歌を唄おうと心に決めた城田。
遅咲きシンガーが、魂を震わせながら、Marinの音楽をコーラスという歌声で彩る』


「いやw待って待ってwあの美人記者、一体何を書いちゃってんすか??w
なんでこんなかっこいい話になってんの??w
やめてあげてww緊張で死ぬからww」

 俺が、震えながら思わずそう言うと、傍らに立ったマーボさんがうふふっと意味深に笑いながら言う。

「あーら!ほんとに自分でこう言ってたじゃない?あたし、聞き耳立てて聞いてたわよ?w」

「いや!確かに言いましたけどww
これwwかっこよく書きすぎでしょう?
現実とギャップありすぎでしょうww」

「マスコミっていうのはそんなものなのよ!事実を絶妙に盛って書くなんて日常茶飯事よw
こんな程度でびびってたんじゃ生き残れないわよ?
それに・・・あたしはね、意外と木下は見る目あると思うの」

「え~?まじすか?w」

「まじよぉ~
遅咲きルーキーでもいいじゃないの、このチャンスを存分に活かしなさいw
どうで死亡フラグなんでしょ?w」

「え?wまぁ・・・そういうレベルでラッキーですからねww」

「そうと決まれば『Breathless』完成させるわよ、三日までにサイゾーちゃんに完成形もっていかないとねw
この楽曲の完成度しだいで年末の生放送・・・・三曲メドレーの中にこれ入れるっていってたわよ?」

「はっ!?うっそまじでぇぇぇぇぇ!!!」


 なんだか忙しい俺の日々は、師走ともにますます忙しくなりそうだ・・・


 



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