しっかり者がダメ男に惹かれる法則(2)

坂田 零

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ACT4 だからさ、優柔不断はそう簡単には治らないんだってば6

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           *
 我ながら、どんだけ疲れてたんだろう・・・・?
 気づいた時は、窓の外がまだ暗い時間だった。
 思い切り、寝てたらしい。
 部屋の電気も消えてるし、カーテンもちゃんと閉まってる。

 あれ?
 俺、電気消したっけ??
 カーテン閉めたんだっけ?

 でも、もう、起きるのも面倒くさいし・・・
 いいか・・・
 なんとなく頭いてーし・・・
 やっぱ、あおい、インフルだったのかな?
 移るよなそりゃ・・・
 あんなキスしたら・・・

 そう思った時、ふと、自分の腕の中に、なんだか妙に暖かくて柔らかな感触がして、ぼんやりした頭のままふと視線を落としてみる。
 すると、よく見慣れたふんわりした髪が、俺の鼻先をくすぐるようにそこにあった。
 すやすやと眠る寝息が聞こえる。

「き・・・なこ?」 

 ああ・・・そうだった。
 水族館で捕獲したきなこが、うちに押しかけてきたんだっけ。
 ってか、勝手に人の腕を枕にして寝てるし・・・
 どうりで、腕しびれてると思った・・・

 寝ぼけたまま、腕をきなこの首元にずらして、掌がきなこの肩に触れた時だった。

「・・・・・」

 あれ??
 なんか・・・
 今、肌を触ったような???

 全然起きない頭のまま、地味にもう一度肩に触る。

「・・・・・っ!?」

 やっぱり掌が触るのは素肌だ。
 俺は一瞬ぎょっとして、そーっと布団をめくってみる。

 カーテンの隙間から漏れる街灯の明かりの下に、服を着てない細い肩がうっすらと映し出される。
 俺の胸に抱き着くようにして、まるで起きる気配のないきなこは、何故かバスタオルだけを体に巻いて、子供みたいにまるまってそこで眠っていた。

 あほかこいつはww
 寝ぼけてた脳みそが、一気に覚醒したわww

 まさかこいつ・・・
 パンツも履いてないとかか????

 とも思ったけど、確かめる訳にもいかず!!

 とりあえず、見なかったことにしよう、そうしよう・・・
 
 そう思って、布団をかけようとした瞬間。
 もぞもぞと動いたきなこ。
 ぱらっと体に巻いたバスタオルがはだける。

「あ・・・」

 カーテンの隙間から漏れる、街灯の光。
 その光の帯に照らされる、きなこの体。
 子供のように背中を丸めて、いまだにすやすや寝てる。
 微妙にずん胴なのに、驚くほど肌が綺麗で。
 胸は丸くてなんか形が良くて。

 おまえ・・・意外と立派やん・・・!
  
 って、思わず声に出しそうになるが・・・とにかく!
 見なかったことにしよう・・・・!

 ぱさっと布団をかけて、きなこに抱き着かれたまま、結局今夜も寝る羽目になった。
 
 だがしかし!
 さすがに・・・これは微妙に悶々とするわ。
 こいつ、何を考えてこんなカッコでひとの布団に入ってきたんだ??

 ほんと訳わかんねーww
 そしてこのままガチ寝してるとか、まじ訳わかんねーww

 地味に頭痛くなってきた。
 この頭痛は、あおいのインフルが移ったせいか、それとも、裸で人の布団で寝てるきなこのせいか、まるでよくわからなくなってきた。

 ヤバいとわかってても、あおいには、なんか触りたくなる。
 きなこは・・・こいつはこいつで、健気だし可愛いけど、意味不明で、何気に変な気はあんま起きないんだけど、今現在この状況で。

 俺に一体どうしろと???
 これってある種の拷問じゃないんですか???

 俺は大きくため息をついて、もう一度、目を閉じることにした。
 すると、また、もぞもぞと動いたきなこが、ぎゅーっと俺に抱きついてくる。
 Tシャツ越しに、まともにきなこの胸があたる。
 
 だからww
 これは拷問じゃないんですか?wwwww
 寝てる女に何かするなんて、そもそも、俺、ほんとのクズになるじゃねーかww
 
「はぁ・・・・」 

 思い切りため息をついて、知らん顔しながら、もう一度寝る努力した俺が、夜明けと同時に熱を出したのは言うまでもない。
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