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12 マネーゲームは金持ちに有利で
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シートにもたれて、アランはスマートフォンを弄り始めた。
「横浜で車ってどこ行けば売ってんだろ。ディーラー?」
「なんで免許持ってない人がそんなの調べるんです」
なんとなくいやな予感がして、恭弥は訊き返した。
「や、恭弥くんが車古いっていうから、新しいの買ってあげようかと」
「いりません」
「プレゼント」
「いりません」
恭弥の感覚だと、アランへの恩は借金も同じだった。そんなものをもらってしまったら、恩を一生かかっても返せそうにない。
「そんな高いもん押し付けてどうしようってんです」
「そんなこと訊くの? 野暮だなぁ。君の気を引きたいからに決まってるでしょ。お金で心を買おうとしてる、わるいお兄さんさ」
アランは恭弥に思わせぶりな視線を向けた。
また赤面してしまいそうで、恭弥は目を逸らして窓の外を見た。
「亜蘭さん、そのガバガバな金銭感覚どうにかした方がいいですよ。いつか悪女とかに捕まって、一銭残らず搾り取られそう」
「ぼくは君一筋だから大丈夫」
「俺だって昨日会ったばっかじゃないですか。悪人じゃない保証なんてない。客観的に見たら、あんたはいい鴨だ」
「君は誠実だろ。ぼくに恩義を感じて、いやいやながら身体で払おうとするぐらいには、さ」
昨夜のことを蒸し返されて、恭弥は恥ずかしくなった。
「あ、あれは忘れてください。俺も酒が入ってたし」
「お銚子一本で酔っちゃうんだ? かーわいい」
「うるさいな」
三角屋根の時計台をつけた駅舎が見えた。目的地だ。
「運賃、払います。俺の買い物だし」
恭弥はあわてて財布を尻ポケットから取り出した。
「だから心は売りませんって? つれないねぇ恭弥くんは。すいません運転手さん、支払いはカードで」
「こちらでよろしいですか」
運転手は車を停めた。恭弥の方から支払いを受けるか迷っていたようだが、結局アランに機械を差し出している。
「あ」
恭弥が現金を出す前に決済が完了してしまった。
「ぼくの勝ちー」
見慣れない黒っぽいカードを財布にしまいながら、アランは笑った。
「お忘れ物のないように」
運転手に促され、恭弥は仕方なくタクシーを出た。
「じゃ、行こうか」
アランは人混みをかきわけ、長い脚を存分に活用してずんずんと駅舎に向かって歩いていく。
恭弥はいそいで後を追いかけた。出会ったときのように、迷子になられたら困る。
恭弥の心配は杞憂に終わり、ふたりは無事、横浜についた。アランは先に昼飯にしようと言い出した。
「お昼にはちょっと早いけど、いいよね」
そう言って入っていったのは、駅から少し歩いた場所にある、裏道の雑居ビルだった。看板も出ていない。
「ほんとうにこんなところに店があるんですか」
「大丈夫だって」
疑う恭弥の腕を引いて、アランはドアを押して入っていく。
「いらっしゃいませ」
落ち着いた色の明かりが中から溢れだし、ふたりを出迎えた。
小さいが綺麗なレストランだ。黒い服を着た従業員が取り澄ました顔をして立っている。
パーカーを着てきてしまったが大丈夫だろうか。恭弥は急に不安に襲われた。
「二名で。予約してないんだけど、いい?」
「ええ、今お席にご案内します。こちらへ」
ボーイは澄ました微笑みを口元に浮かべたまま、恭弥のために椅子を引いた。内心笑われていないだろうか。
「ここねぇ、おいしいんだよ。横浜に来たら食べさせてあげたくて」
「へえ……」
アランはメニューも見ないで、ランチコースとグラスワインを注文した。
恭弥もあえて値段表を開くのをやめた。見たらまた仰天するのはわかりきっている。
クラシックが静かに流れる上質な空気を、無粋なお金の話題でぶち壊す勇気はさすがにない。
「マナーとかわかんないですよ俺は」
「恭弥くんってさ、心配性だよね。ここはそんなに肩肘張ったお店じゃないよ」
「ほんとかよ」
「食事は楽しく食べるのがいちばん。さ、君の一千万ドルの瞳に」
アランはやってきたグラスワインを優雅に掲げてみせた。
「かんぱーい」
「一銭の間違いじゃないですかね」
恭弥は透き通った薄緑の酒をぎこちなく飲んだ。
食事が終わると、アラン先導で、恭弥は百貨店に連れていかれた。
アランは当然のようにブランドショップのあるフロアに下りた。
「そこは高いんで、俺には」
「プレゼントだって。好きな子は着飾らせたいものでしょ」
「勘弁してください」
もう少し一般的な価格帯の商品を売るフロアへと、恭弥はいそいだ。アランはやれやれと笑って、後をついてきている。
一般的な価格帯といっても、百貨店の中では、の話だ。値札を見ると、いつも恭弥が買っている服の何倍かはする。
アランを引っ張ってでも、ふつうのショッピングセンターに行けばよかった。土地勘がなく、場所がわからなかったから、つい後を追ってしまったのだ。
財布の中身を心配しながら、恭弥は手ごろなものを探した。
「亜蘭さんが言ってたカフェってどんな雰囲気なんですか。店員さんの格好に指定とかあるんですかね」
「ああ、そっか。合わせないといけないんだったっけ。みんなシャツとジーンズで働いてたよ。ちょっと待って……ほら、こんなかんじ」
アランはスマホの中の写真を見せた。
カフェの店内を映した写真だった。アランの横に座っているのは、アランと同じ年ごろの男だ。逆三角形の顔にあごひげを生やしているせいで、お洒落なヤギのような風貌だ。うしろには店員たちが働く姿が見える。
「めちゃくちゃ洒落てるお店じゃないですか……」
恭弥は怖じ気づいた。
恐れていた以上に高級そうな店だ。たしかに店員たちはみなカジュアルな服装をしているが、雰囲気があか抜けている。
「む、無理です俺、こんな高そうなお店で働くの」
「そう? 残念だな、サボ、助かるってすごく喜んでたのに。あ、サボってのはこいつね? ぼくの友だちでこのカフェの店長」
アランはヤギ風の男を指さした。
それからこれ見よがしにため息をついた。
「面接だけでも、受けてくれればいいのになぁ。ダメかどうかはサボに決めてもらえばいいのに。でも恭弥くんに無理は言えないしなぁ」
恭弥の胸に罪悪感がつのった。
「……わかりました」
ここで断ればアランの顔が立たなくなる。
「いいこ」
昨夜と同じ、優しい瞳でそう言われる。ぞくりと背中が粟だった。
(やめろよ。俺、その目に弱いんだ)
「じゃ、服、選ぼうか。ぼくはこれがいいと思う」
「高いのでダメです。面接落ちたら無駄なんですから、この出費」
店員の助けを得てシンプルなシャツとジーンズを選び、恭弥は試着室に入った。
「どうですか、馴染めそうですかね」
恭弥はカーテンを開け、おそるおそる訊いた。アランは手を顎にあてて恭弥を眺めた。まるで美術品でも鑑賞するような、妙に熱心な視線がくすぐったい。
「いいんじゃない? ここにお店のエプロンするんだ、いいねぇ。ロマンだねぇ」
店員に裾の長さを測ってもらい、アランの勧めでタグを取ってもらってから、恭弥はフィッティングルームに戻った。元の服に着替え、商品を持ってアランのもとに合流する。
「付き合わせちゃってすいません」
「いやいや」
恭弥は店員に向き直った。
「えっと、お会計はどちらで」
「お代でしたら、霜山様から、もう頂戴しております。お急ぎだそうで」
やられた。恭弥があわててアランを見ると、アランはいたずらっぽく笑った。
「せっかくのデートなんだから、ぼくに花を持たせると思って、ね?」
このあと靴も買ったが、そこでも結局先回りされ、アラン持ちになってしまった。恭弥の全敗である。
「横浜で車ってどこ行けば売ってんだろ。ディーラー?」
「なんで免許持ってない人がそんなの調べるんです」
なんとなくいやな予感がして、恭弥は訊き返した。
「や、恭弥くんが車古いっていうから、新しいの買ってあげようかと」
「いりません」
「プレゼント」
「いりません」
恭弥の感覚だと、アランへの恩は借金も同じだった。そんなものをもらってしまったら、恩を一生かかっても返せそうにない。
「そんな高いもん押し付けてどうしようってんです」
「そんなこと訊くの? 野暮だなぁ。君の気を引きたいからに決まってるでしょ。お金で心を買おうとしてる、わるいお兄さんさ」
アランは恭弥に思わせぶりな視線を向けた。
また赤面してしまいそうで、恭弥は目を逸らして窓の外を見た。
「亜蘭さん、そのガバガバな金銭感覚どうにかした方がいいですよ。いつか悪女とかに捕まって、一銭残らず搾り取られそう」
「ぼくは君一筋だから大丈夫」
「俺だって昨日会ったばっかじゃないですか。悪人じゃない保証なんてない。客観的に見たら、あんたはいい鴨だ」
「君は誠実だろ。ぼくに恩義を感じて、いやいやながら身体で払おうとするぐらいには、さ」
昨夜のことを蒸し返されて、恭弥は恥ずかしくなった。
「あ、あれは忘れてください。俺も酒が入ってたし」
「お銚子一本で酔っちゃうんだ? かーわいい」
「うるさいな」
三角屋根の時計台をつけた駅舎が見えた。目的地だ。
「運賃、払います。俺の買い物だし」
恭弥はあわてて財布を尻ポケットから取り出した。
「だから心は売りませんって? つれないねぇ恭弥くんは。すいません運転手さん、支払いはカードで」
「こちらでよろしいですか」
運転手は車を停めた。恭弥の方から支払いを受けるか迷っていたようだが、結局アランに機械を差し出している。
「あ」
恭弥が現金を出す前に決済が完了してしまった。
「ぼくの勝ちー」
見慣れない黒っぽいカードを財布にしまいながら、アランは笑った。
「お忘れ物のないように」
運転手に促され、恭弥は仕方なくタクシーを出た。
「じゃ、行こうか」
アランは人混みをかきわけ、長い脚を存分に活用してずんずんと駅舎に向かって歩いていく。
恭弥はいそいで後を追いかけた。出会ったときのように、迷子になられたら困る。
恭弥の心配は杞憂に終わり、ふたりは無事、横浜についた。アランは先に昼飯にしようと言い出した。
「お昼にはちょっと早いけど、いいよね」
そう言って入っていったのは、駅から少し歩いた場所にある、裏道の雑居ビルだった。看板も出ていない。
「ほんとうにこんなところに店があるんですか」
「大丈夫だって」
疑う恭弥の腕を引いて、アランはドアを押して入っていく。
「いらっしゃいませ」
落ち着いた色の明かりが中から溢れだし、ふたりを出迎えた。
小さいが綺麗なレストランだ。黒い服を着た従業員が取り澄ました顔をして立っている。
パーカーを着てきてしまったが大丈夫だろうか。恭弥は急に不安に襲われた。
「二名で。予約してないんだけど、いい?」
「ええ、今お席にご案内します。こちらへ」
ボーイは澄ました微笑みを口元に浮かべたまま、恭弥のために椅子を引いた。内心笑われていないだろうか。
「ここねぇ、おいしいんだよ。横浜に来たら食べさせてあげたくて」
「へえ……」
アランはメニューも見ないで、ランチコースとグラスワインを注文した。
恭弥もあえて値段表を開くのをやめた。見たらまた仰天するのはわかりきっている。
クラシックが静かに流れる上質な空気を、無粋なお金の話題でぶち壊す勇気はさすがにない。
「マナーとかわかんないですよ俺は」
「恭弥くんってさ、心配性だよね。ここはそんなに肩肘張ったお店じゃないよ」
「ほんとかよ」
「食事は楽しく食べるのがいちばん。さ、君の一千万ドルの瞳に」
アランはやってきたグラスワインを優雅に掲げてみせた。
「かんぱーい」
「一銭の間違いじゃないですかね」
恭弥は透き通った薄緑の酒をぎこちなく飲んだ。
食事が終わると、アラン先導で、恭弥は百貨店に連れていかれた。
アランは当然のようにブランドショップのあるフロアに下りた。
「そこは高いんで、俺には」
「プレゼントだって。好きな子は着飾らせたいものでしょ」
「勘弁してください」
もう少し一般的な価格帯の商品を売るフロアへと、恭弥はいそいだ。アランはやれやれと笑って、後をついてきている。
一般的な価格帯といっても、百貨店の中では、の話だ。値札を見ると、いつも恭弥が買っている服の何倍かはする。
アランを引っ張ってでも、ふつうのショッピングセンターに行けばよかった。土地勘がなく、場所がわからなかったから、つい後を追ってしまったのだ。
財布の中身を心配しながら、恭弥は手ごろなものを探した。
「亜蘭さんが言ってたカフェってどんな雰囲気なんですか。店員さんの格好に指定とかあるんですかね」
「ああ、そっか。合わせないといけないんだったっけ。みんなシャツとジーンズで働いてたよ。ちょっと待って……ほら、こんなかんじ」
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「めちゃくちゃ洒落てるお店じゃないですか……」
恭弥は怖じ気づいた。
恐れていた以上に高級そうな店だ。たしかに店員たちはみなカジュアルな服装をしているが、雰囲気があか抜けている。
「む、無理です俺、こんな高そうなお店で働くの」
「そう? 残念だな、サボ、助かるってすごく喜んでたのに。あ、サボってのはこいつね? ぼくの友だちでこのカフェの店長」
アランはヤギ風の男を指さした。
それからこれ見よがしにため息をついた。
「面接だけでも、受けてくれればいいのになぁ。ダメかどうかはサボに決めてもらえばいいのに。でも恭弥くんに無理は言えないしなぁ」
恭弥の胸に罪悪感がつのった。
「……わかりました」
ここで断ればアランの顔が立たなくなる。
「いいこ」
昨夜と同じ、優しい瞳でそう言われる。ぞくりと背中が粟だった。
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「高いのでダメです。面接落ちたら無駄なんですから、この出費」
店員の助けを得てシンプルなシャツとジーンズを選び、恭弥は試着室に入った。
「どうですか、馴染めそうですかね」
恭弥はカーテンを開け、おそるおそる訊いた。アランは手を顎にあてて恭弥を眺めた。まるで美術品でも鑑賞するような、妙に熱心な視線がくすぐったい。
「いいんじゃない? ここにお店のエプロンするんだ、いいねぇ。ロマンだねぇ」
店員に裾の長さを測ってもらい、アランの勧めでタグを取ってもらってから、恭弥はフィッティングルームに戻った。元の服に着替え、商品を持ってアランのもとに合流する。
「付き合わせちゃってすいません」
「いやいや」
恭弥は店員に向き直った。
「えっと、お会計はどちらで」
「お代でしたら、霜山様から、もう頂戴しております。お急ぎだそうで」
やられた。恭弥があわててアランを見ると、アランはいたずらっぽく笑った。
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