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第2章:シュヴァリエ
第13話
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シュヴァリエメゾンに戻って来た私は、建物の前でユオダスとヴィーズの2人と別れ、自室へ戻った。
「あ、アスールくんおかえり。」
部屋の扉を開けると、木の棒を手に持つルスケアの姿があった。棒の先に細かい枝がついていて、ローゼが持っていた細い棒とは材質が違っている。
「勝手に部屋に入っちゃってごめんね。外出中に、掃除しておこうと思って。」
「…そーじ?」
「部屋にホコリが溜まると身体に悪いから、箒で外に掃き出すんだ。」
そう言うと彼は箒の先を床に何度も擦り付け、フワフワした白い塊を部屋の端に移動させていく。
「もうすぐ終わるから、椅子に座って待っててくれる?」
「…分かった。」
椅子に座り、掃除の様子をぼんやりと眺める。ホコリをカゴの中にかき集めながら、彼は口を開いた。
「警備の仕事、どうだった?」
「…悪い人、捕まえた。」
「え、そうなの?初めてなのに凄いね。」
「…凄い?」
「うん。まだここに来て間もないのに、こんなに早く仕事を覚えられるのは凄い事だよ。」
何が凄いのか、私にはよく分からなかったが…彼がそう言うのであれば凄いのだろう。私はそう思う事にした。
「さてと…このくらいで大丈夫そうかな。お待たせアスールくん。もう着替えて良いよ。」
「…そーじ、終わった?」
「うん。次は洗濯物を干さないと…。」
「…洗濯物?」
「着ていた服を、綺麗に洗った物の事だよ。お風呂に入った後、脱いだ服をカゴの中に入れてるでしょ?あれを水で洗って、屋上に干して乾かすんだ。」
「…洗濯、見たい。」
「え?特に面白い事は無いと思うけど…。」
「…ダメ?」
「ううん。ダメじゃないよ。じゃあ…洗濯物を持ってくるから、着替えて待ってて。」
「…分かった。」
服を脱ごうと上着に手をかけると、彼は両手で顔を覆い隠した。
「わっ!?き、着替えるなら、私が出た後にして…っ!」
部屋を出て行く彼を見送り、私は服を着替え始める。椅子に座ってぼんやり外を眺めていると、部屋の扉を叩く音が聞こえてきた。
「着替え…終わった?」
扉の外からルスケアの声が聞こえ、部屋の扉を開けた。彼と共に屋上を目指し、階段を登って行く。
扉を開くと、勢いよく風が吹き抜けた。建物の上から眺める景色は、街の端の方までよく見通せる。
彼は両手で抱えた大きなカゴを、屋上の中央に置かれた長い棒の近くに下ろした。中から濡れた服を取り出し、首元から三角の棒を差し込む。
「…それ何?」
「これはハンガーだよ。これに服を掛けて、太陽の光に当てて乾かすんだ。」
「…やってみたい。」
「手伝ってくれるの?じゃあ、ハンガーに掛ける所までお願いしようかな。アスールくんに、この棒はちょっと高いからね。」
彼からハンガーを受け取り、カゴから服を取り出す。首元からハンガーを中へ突っ込み、彼に手渡した。
「服の袖も、こうやってハンガーの角に通した方がよく乾くよ。」
「…分かった。」
洗濯のコツを教わりながら、カゴの中の服が無くなるまで、私は彼に服を渡し続けた。
作業を終え、空になったカゴを持って階段を降りて行く。廊下に差し込む光が徐々に橙色へと変わっていき、前方を歩くルスケアの髪がみるみるうちに赤色に染まった。
「本当なら、他の人にお願いしたい所なんだけど…。グリくんは食事の支度があるし…手の空いている人が居ないから、今日は私がアスールくんとお風呂に入るよう言われてるんだ。それで、その…1つだけお願いというか、提案なんだけど…。」
彼は言葉を詰まらせながら、風呂場の扉を開く。
「…てーあん?」
「私は、脱衣所で待ってても良いかな?」
「…一緒、お湯入らない?」
「嫌な訳じゃないんだけど…何て言うか…。どうしても恥ずかしくて…。」
「…恥ずかしい?」
「と、とにかく…!何かあったらすぐに駆けつけるから、私はここで待ってるよ。私の事は気にせずに、ゆっくり入ってくれて構わないから。」
「…分かった。」
私が服を脱いでいる間、彼は壁の方を向いて黙り込んでいた。何故一緒に入らないのか疑問に思いつつ、いつものように身体を洗ってお湯に浸かる。
「ア、アスールくん…。湯加減はどう?」
遠くの方から、ルスケアの声が聞こえてきた。どうやら、扉の外からこちらへ話しかけているらしい。
「…湯加減?」
「熱すぎたり、ぬるかったりしない?」
「…しない。」
「じゃあよかった。お風呂を沸かすのも、私の仕事の1つだから…どうしても気になっちゃって。」
「…ルスキャ、仕事沢山。」
「まぁ…仕事の1つ1つが小さいからね。庭の水やりも、掃除も洗濯も…誰でも出来るような簡単な仕事ばっかりだよ。」
「…何でここ居る?」
「何でって言われると…。お姉様に憧れて…かな。」
「…おねーさま?」
「私の姉はものすごく強い人で、剣の腕だけじゃなくて…全てにおいて私のお手本なんだ。」
「…お手本?」
「真似したいって事だよ。お姉様みたいに強くなりたくて騎士になったんだ。まだまだ…お姉様の足元にも及ばないけどね…。」
「…お湯、出ていい?」
「あ、ごめん…!つい話し込んじゃったね。髪…乾かそうか。」
服を着て鏡の前に腰を下ろすと、離れた場所に立っていたルスケアが私の背後に歩み寄った。
「…出来る。」
「あ…そうだったね。じゃあ…はいこれ。」
彼からドライヤーを受け取り、ボタンを押した。筒から吹き出す温風が、耳元で大きな音を立てる。
「嫌ぁ!!!」
私は手を離し、ドライヤーを耳元から遠ざけた。長椅子に座ろうとしていた彼がこちらへ駆け寄り、机の上に投げ出されたドライヤーを手にとる。
「な、何!?どうしたの!?」
「…音、大きい…嫌…。」
「え?昨日までは…普通に乾かしてたはずじゃ…?」
「…うぅ。」
私はヴィーズの真似をして、両手で耳を塞いだ。こうすれば大きな音が小さくなる事は、既に彼から教わっていた。
それを見ていたルスケアは、ドライヤーを使って私の髪を乾かし始めた。手で耳を抑えているおかげで、私は何とか髪を乾かす事が出来たのだった。
食事を終えて部屋に戻る途中、私はルスケアと共に彼の部屋を訪れた。
部屋の中は、前に訪れた時よりも甘い匂いが強く感じられた。彼が育てたと思われる花が、机の上に置かれているのが見える。
「これ、アスールくんにあげるよ。」
彼は私に向かって黄色い塊を差し出した。手の上で転がるそれは、口に入れられるくらい小さな物だった。
「…食べ物?」
「これは食べ物じゃなくて、耳栓って言うんだ。」
「…みいせん?」
「さっき、ドライヤーの音が大きかったでしょ?これを耳の中に詰めると、手で塞がなくても音が小さくなるんだ。」
「…詰める?」
「ちょっと貸してみて。」
彼に耳栓を渡すと、私の側にしゃがみ込んで耳に手を触れた。ガサゴソと音を立て、耳の穴が塞がるのを感じる。
「どう?聞こえにくくなったでしょ?」
「…なった。」
「実は、ヴィーズ様もドライヤーの音が苦手で…同じ物を使ってるんだ。そのうち、アスールくん1人でお風呂に入る事になるだろうから…。髪を乾かす時に、これを使ってみて。」
「…分かった。」
耳栓をポケットにしまい、彼と共に自室へ向かった。いつものように布団に入り、ベッドに横たわる。
「アロマをつけるね。」
彼は棚に並べられた筒を1つ手に取り、机の上で火を灯した。昨日まで空っぽだった自室の棚に、色とりどりのアロマがずらりと並べられている。
「…アロマ沢山。」
「焚いてると寝つきが良いみたいだから、掃除した時に持って来たんだ。私が居ない時は、ユオダスさんかアルトゥンくんに頼んでね。」
「…何の匂い?」
「これは…バニラだね。ヴィーズ様の香水の匂いと同じなんだ。」
「…こーすい?」
「香水っていうのは、花のエキスを抽出して…。簡単に言うと、花を搾った液体だね。」
「…ビズ、何で呼び方違う?」
「それは…ヴィーズ様を尊敬してるからだよ。」
「…そんけー?」
それから彼は、ヴィーズの話を長々と語り出した。
よく分からない言葉が飛び交っていたが、彼の口は止まることなく動き続け…問いかける隙は見つからなかった。
珍しく饒舌な彼の説明で、私は【尊敬(敬服)】の感情を知った。彼のように、熱く語る事のできる人物が居るのか…記憶を無くした私には、知る由もない。
「あ、アスールくんおかえり。」
部屋の扉を開けると、木の棒を手に持つルスケアの姿があった。棒の先に細かい枝がついていて、ローゼが持っていた細い棒とは材質が違っている。
「勝手に部屋に入っちゃってごめんね。外出中に、掃除しておこうと思って。」
「…そーじ?」
「部屋にホコリが溜まると身体に悪いから、箒で外に掃き出すんだ。」
そう言うと彼は箒の先を床に何度も擦り付け、フワフワした白い塊を部屋の端に移動させていく。
「もうすぐ終わるから、椅子に座って待っててくれる?」
「…分かった。」
椅子に座り、掃除の様子をぼんやりと眺める。ホコリをカゴの中にかき集めながら、彼は口を開いた。
「警備の仕事、どうだった?」
「…悪い人、捕まえた。」
「え、そうなの?初めてなのに凄いね。」
「…凄い?」
「うん。まだここに来て間もないのに、こんなに早く仕事を覚えられるのは凄い事だよ。」
何が凄いのか、私にはよく分からなかったが…彼がそう言うのであれば凄いのだろう。私はそう思う事にした。
「さてと…このくらいで大丈夫そうかな。お待たせアスールくん。もう着替えて良いよ。」
「…そーじ、終わった?」
「うん。次は洗濯物を干さないと…。」
「…洗濯物?」
「着ていた服を、綺麗に洗った物の事だよ。お風呂に入った後、脱いだ服をカゴの中に入れてるでしょ?あれを水で洗って、屋上に干して乾かすんだ。」
「…洗濯、見たい。」
「え?特に面白い事は無いと思うけど…。」
「…ダメ?」
「ううん。ダメじゃないよ。じゃあ…洗濯物を持ってくるから、着替えて待ってて。」
「…分かった。」
服を脱ごうと上着に手をかけると、彼は両手で顔を覆い隠した。
「わっ!?き、着替えるなら、私が出た後にして…っ!」
部屋を出て行く彼を見送り、私は服を着替え始める。椅子に座ってぼんやり外を眺めていると、部屋の扉を叩く音が聞こえてきた。
「着替え…終わった?」
扉の外からルスケアの声が聞こえ、部屋の扉を開けた。彼と共に屋上を目指し、階段を登って行く。
扉を開くと、勢いよく風が吹き抜けた。建物の上から眺める景色は、街の端の方までよく見通せる。
彼は両手で抱えた大きなカゴを、屋上の中央に置かれた長い棒の近くに下ろした。中から濡れた服を取り出し、首元から三角の棒を差し込む。
「…それ何?」
「これはハンガーだよ。これに服を掛けて、太陽の光に当てて乾かすんだ。」
「…やってみたい。」
「手伝ってくれるの?じゃあ、ハンガーに掛ける所までお願いしようかな。アスールくんに、この棒はちょっと高いからね。」
彼からハンガーを受け取り、カゴから服を取り出す。首元からハンガーを中へ突っ込み、彼に手渡した。
「服の袖も、こうやってハンガーの角に通した方がよく乾くよ。」
「…分かった。」
洗濯のコツを教わりながら、カゴの中の服が無くなるまで、私は彼に服を渡し続けた。
作業を終え、空になったカゴを持って階段を降りて行く。廊下に差し込む光が徐々に橙色へと変わっていき、前方を歩くルスケアの髪がみるみるうちに赤色に染まった。
「本当なら、他の人にお願いしたい所なんだけど…。グリくんは食事の支度があるし…手の空いている人が居ないから、今日は私がアスールくんとお風呂に入るよう言われてるんだ。それで、その…1つだけお願いというか、提案なんだけど…。」
彼は言葉を詰まらせながら、風呂場の扉を開く。
「…てーあん?」
「私は、脱衣所で待ってても良いかな?」
「…一緒、お湯入らない?」
「嫌な訳じゃないんだけど…何て言うか…。どうしても恥ずかしくて…。」
「…恥ずかしい?」
「と、とにかく…!何かあったらすぐに駆けつけるから、私はここで待ってるよ。私の事は気にせずに、ゆっくり入ってくれて構わないから。」
「…分かった。」
私が服を脱いでいる間、彼は壁の方を向いて黙り込んでいた。何故一緒に入らないのか疑問に思いつつ、いつものように身体を洗ってお湯に浸かる。
「ア、アスールくん…。湯加減はどう?」
遠くの方から、ルスケアの声が聞こえてきた。どうやら、扉の外からこちらへ話しかけているらしい。
「…湯加減?」
「熱すぎたり、ぬるかったりしない?」
「…しない。」
「じゃあよかった。お風呂を沸かすのも、私の仕事の1つだから…どうしても気になっちゃって。」
「…ルスキャ、仕事沢山。」
「まぁ…仕事の1つ1つが小さいからね。庭の水やりも、掃除も洗濯も…誰でも出来るような簡単な仕事ばっかりだよ。」
「…何でここ居る?」
「何でって言われると…。お姉様に憧れて…かな。」
「…おねーさま?」
「私の姉はものすごく強い人で、剣の腕だけじゃなくて…全てにおいて私のお手本なんだ。」
「…お手本?」
「真似したいって事だよ。お姉様みたいに強くなりたくて騎士になったんだ。まだまだ…お姉様の足元にも及ばないけどね…。」
「…お湯、出ていい?」
「あ、ごめん…!つい話し込んじゃったね。髪…乾かそうか。」
服を着て鏡の前に腰を下ろすと、離れた場所に立っていたルスケアが私の背後に歩み寄った。
「…出来る。」
「あ…そうだったね。じゃあ…はいこれ。」
彼からドライヤーを受け取り、ボタンを押した。筒から吹き出す温風が、耳元で大きな音を立てる。
「嫌ぁ!!!」
私は手を離し、ドライヤーを耳元から遠ざけた。長椅子に座ろうとしていた彼がこちらへ駆け寄り、机の上に投げ出されたドライヤーを手にとる。
「な、何!?どうしたの!?」
「…音、大きい…嫌…。」
「え?昨日までは…普通に乾かしてたはずじゃ…?」
「…うぅ。」
私はヴィーズの真似をして、両手で耳を塞いだ。こうすれば大きな音が小さくなる事は、既に彼から教わっていた。
それを見ていたルスケアは、ドライヤーを使って私の髪を乾かし始めた。手で耳を抑えているおかげで、私は何とか髪を乾かす事が出来たのだった。
食事を終えて部屋に戻る途中、私はルスケアと共に彼の部屋を訪れた。
部屋の中は、前に訪れた時よりも甘い匂いが強く感じられた。彼が育てたと思われる花が、机の上に置かれているのが見える。
「これ、アスールくんにあげるよ。」
彼は私に向かって黄色い塊を差し出した。手の上で転がるそれは、口に入れられるくらい小さな物だった。
「…食べ物?」
「これは食べ物じゃなくて、耳栓って言うんだ。」
「…みいせん?」
「さっき、ドライヤーの音が大きかったでしょ?これを耳の中に詰めると、手で塞がなくても音が小さくなるんだ。」
「…詰める?」
「ちょっと貸してみて。」
彼に耳栓を渡すと、私の側にしゃがみ込んで耳に手を触れた。ガサゴソと音を立て、耳の穴が塞がるのを感じる。
「どう?聞こえにくくなったでしょ?」
「…なった。」
「実は、ヴィーズ様もドライヤーの音が苦手で…同じ物を使ってるんだ。そのうち、アスールくん1人でお風呂に入る事になるだろうから…。髪を乾かす時に、これを使ってみて。」
「…分かった。」
耳栓をポケットにしまい、彼と共に自室へ向かった。いつものように布団に入り、ベッドに横たわる。
「アロマをつけるね。」
彼は棚に並べられた筒を1つ手に取り、机の上で火を灯した。昨日まで空っぽだった自室の棚に、色とりどりのアロマがずらりと並べられている。
「…アロマ沢山。」
「焚いてると寝つきが良いみたいだから、掃除した時に持って来たんだ。私が居ない時は、ユオダスさんかアルトゥンくんに頼んでね。」
「…何の匂い?」
「これは…バニラだね。ヴィーズ様の香水の匂いと同じなんだ。」
「…こーすい?」
「香水っていうのは、花のエキスを抽出して…。簡単に言うと、花を搾った液体だね。」
「…ビズ、何で呼び方違う?」
「それは…ヴィーズ様を尊敬してるからだよ。」
「…そんけー?」
それから彼は、ヴィーズの話を長々と語り出した。
よく分からない言葉が飛び交っていたが、彼の口は止まることなく動き続け…問いかける隙は見つからなかった。
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