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第4章︰迷い
第38話
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食事を終えた私は、ルスケアの仕事の1つである植物の世話を手伝っていた。ジョウロを傾けて、植木根元に水をかけていく。
「アスールくん。水はまだある?」
「...無い。」
空になったジョウロを彼の足元に置くと、彼は魔法の力を使って中に水を注ぎ込んだ。水でいっぱいになったジョウロの取っ手に手を伸ばすと、同じように取っ手を掴もうとした彼の手に気付き、慌てて手を引っ込める。彼が持ち上げたジョウロが腕にぶつかり、中に入った水が私の足元を濡らした。
「ご、ごめん!大丈夫!?」
「...へーき。」
「ちょっと待ってね...!今、タオルを取って...」
「あ、ルスケアくーん!」
私達の元へ、王子親衛隊のパニがやって来た。彼女の後ろには、ユオダスとヴィーズの姿もあったが、ヴィーズはユオダスの背中でグッタリとしていた。
「パニ様...!ヴィ、ヴィーズ様は一体...どうしたんですか!?」
「ただ眠っているだけだから安心しろ。それより、ローゼはどこにいる?」
「ローゼくんなら...多分、鍛治小屋にいると思いますけど...。」
「パニ様、こちらです。」
「アスールくん。私達も行こう!」
ローゼの元へ向かう彼等の後ろを着いて行き、建物の側に立つ鍛治小屋にやって来た。
「あー...ダメだったかぁー...。」
「ダメって...どういう事?」
ヴィーズがこのような姿になってしまったのは、ローゼが作った道具のせいだと言う。
今朝、魔法具と呼ばれる腕輪を完成させたローゼは、ヴィーズにその試着を頼んだらしい。なんでも、魔力が消耗しづらくなるという便利な道具なのだが、その代わりに体力の消耗が激しくなるという欠点があるのだ。
城の警備をしていた彼は体力を使い切り、倒れている所をパニが発見、ユオダスと共にシュヴァリエメゾンに戻って来た...というのが、ここまでの流れである。
「ひとまず腕輪は外したけど、体力が回復するまでは寝てるしかないかなぁ...。」
「では、俺はこのままヴィーズを部屋へ連れて行きます。」
「うん。よろしくねーユオダスくん。」
眠ったままのヴィーズを連れ、ユオダスは建物の中へ歩いて行った。残されたパニの方を向き、ルスケアが彼に向かって頭を下げる。
「わざわざこんな所まで、付き添って頂いてありがとうございますパニ様。」
「良いよ良いよー。ヴィーズくんには色々とお世話になってるし、ボクもここに用事があったからねー。」
「用事...ですか?」
「うん!ローゼくんに会いたかったんだー!」
彼女は隣に立つローゼの腕にしがみつき、笑顔を浮かべた。
「わわっ...!パニ様!急に腕を掴まれたら危ないですよ!?」
「ごめんごめんー。会いたかったのもあるけど、それだけじゃないの。騎士のみんなに、頼みたい依頼があってねー?」
「...いあい?」
彼女の話によると、数日前にソコラタという村へ調査に向かった兵士が、消息不明になってしまったらしい。
兵士を探しに行った兵士も、次々と消息不明となってしまい...いつまで経っても事態が収拾しないので、今度は私達に兵士を探しに行って欲しいとの事だった。
「どうかなー?お願い出来そう?」
「もちろんです。我々にお任せ下さい。」
「良かったー!じゃあ、ボクはユオダスくんと一緒に城へ戻るから、後はよろしくねー。」
彼女は笑顔で手を振りながら、私達の元を去って行った。
「ソコラタって、どの辺だっけ?」
「フォンミィの先の方だった思うけど...。一応、書庫で地図を確認した方が良いかも。」
書庫へ向かって歩き出す彼等を、私は小走りで追いかける。
「アスールは部屋に戻ってていーよ。依頼は僕達で行ってくるから。」
「...私も行く。」
「遊びに行くんじゃないんだよ?着いて来られても迷惑なの!」
「ローゼくん...その言い方は...。」
するとローゼは、私に向かって腕を伸ばした。私は彼の手を避けて、廊下の壁に身体を寄せる。
「僕達に触れないのに、着いて来たって仕方ないでしょ!?こんなんじゃ、守ろうと思ったって守れないよ!」
「朝から騒がしいですね。こんな所で立ち話ですか?」
書庫から出てきたビオレータが、私達に声をかける。彼に招かれて書庫へ入ると、机の上に地図を広げた。
「ソコラタは、フォンミィから更に馬車で2時間...程でしょうか?山の麓で、カカオの栽培をしている村ですね。」
「...カカオ?」
「チョコレートっていうお菓子の材料だよ。アスールくんは、まだ食べた事無かったよね?」
「...チョコエート、気になる。」
「何度も言ってるけど、連れて行かないからね?チョコレートなら帰りに買ってきてあげるから、今日は大人しくここで...」
「なら、俺も一緒に行きます。」
「えっ?何でビオレータさんが...?」
「彼女の監視役として付き添います。それなら問題ありせんよね?」
「仕事は良いんですか?...忙しいと思いますけど。」
「一晩徹夜すれば済むだけの話です。行くなら早く出発しましょう。」
私も3人と共に調査へ向かう事になり、身支度を整えて馬車に乗り込んだ。
「なんで徹夜まで覚悟して、アスールを連れて行こうと思ったの?」
馬車に揺られながら、向かいの席に座るローゼが、隣に座るビオレータへ質問を投げかける。
「彼女の家族を見つけて、早く家へ帰って欲しいからですよ。」
「要は早く出て行けって事?」
「そういう事になりますね。」
「...ビオレータさんらしい理由だね。」
ローゼは彼の言葉に、呆れたような表情を見せた。
「冷たい人間だと思いますか?」
「別に?僕だって、子供の世話はもう沢山!早く出てって欲しいよ。」
「...彼女にとって、俺達は恐怖の対象です。そんな場所に、ずっと居なければならない方が酷だと思いませんか?」
彼は私の方を向き、そう口にした。まるで、私に問いかけているような...そんな口ぶりだった。
「僕、ちょっとだけビオレータさんの事、尊敬するよ。」
「今までは尊敬していなかったんですね。」
「そ、そうじゃないよ...!見直したって事!」
「その言い方ではフォローになっていませんよ?」
「うっ...。」
「彼女が俺達に触れられないのは、本人だって辛いはずです。あなたも騎士だと言うのなら、どんな相手であろうと守るべきではありませんか?」
「...そうだね。それが僕達の役目...か。」
ビオレータの言葉を聞き、窓の外を眺める彼はいつも以上に真剣な表情をしていた。
目的地のソコラタへ辿り着くと、そこには驚きの光景が広がっていた。
「な、何これ...。」
道端、木の側、椅子の上、建物の出入口...村の至る所で人が倒れていた。誰1人として歩いている者は居らず、まるでこの村の時間だけが止まっているかのようだった。
近くの村人の元へ駆け寄ったローゼは、身体のあちこちを触り、胸元に耳を近づける。
「息はある...。死んだ訳じゃなくて、寝てるだけみたい。」
「向こうの方に、兵士の姿がありますね。彼等も倒れていますが、怪我をしているようには見えません。」
「もう少し、村の中を見て回りませんか?どこかに起きている人がいれば、話を聞けるかもしれないですし...。」
「僕とルスケアさんで外を見て回るから、2人は建物の中をお願い。」
「分かりました。」
ビオレータと共に村の中心部へ向かい、大きな建物に足を踏み入れる。中は沢山の人で溢れていたが、動いている人は1人も見当たらなかった。
「ここが役所のようですが...話せる人は居ないようですね。」
「...これ何?」
私は机の上に置かれていた細長い棒を手に取り、彼に問いかけた。
「それは...横笛でしょうか?楽器と呼ばれる道具ですね。」
「...何に使う?」
「大きな穴に息を吹き込むと、音が鳴るんです。小さな穴を指で塞ぐと音の高さが変わって、それで音楽を奏でて楽しむ為の物ですね。」
私は笛に口をつけ、大きな穴に向かって息を吹き込んだ。
「そう簡単に音が出る物では...」
ーピロロロ~!
甲高い笛の音が、静まり返った村の中に響き渡った。
「アスールくん。水はまだある?」
「...無い。」
空になったジョウロを彼の足元に置くと、彼は魔法の力を使って中に水を注ぎ込んだ。水でいっぱいになったジョウロの取っ手に手を伸ばすと、同じように取っ手を掴もうとした彼の手に気付き、慌てて手を引っ込める。彼が持ち上げたジョウロが腕にぶつかり、中に入った水が私の足元を濡らした。
「ご、ごめん!大丈夫!?」
「...へーき。」
「ちょっと待ってね...!今、タオルを取って...」
「あ、ルスケアくーん!」
私達の元へ、王子親衛隊のパニがやって来た。彼女の後ろには、ユオダスとヴィーズの姿もあったが、ヴィーズはユオダスの背中でグッタリとしていた。
「パニ様...!ヴィ、ヴィーズ様は一体...どうしたんですか!?」
「ただ眠っているだけだから安心しろ。それより、ローゼはどこにいる?」
「ローゼくんなら...多分、鍛治小屋にいると思いますけど...。」
「パニ様、こちらです。」
「アスールくん。私達も行こう!」
ローゼの元へ向かう彼等の後ろを着いて行き、建物の側に立つ鍛治小屋にやって来た。
「あー...ダメだったかぁー...。」
「ダメって...どういう事?」
ヴィーズがこのような姿になってしまったのは、ローゼが作った道具のせいだと言う。
今朝、魔法具と呼ばれる腕輪を完成させたローゼは、ヴィーズにその試着を頼んだらしい。なんでも、魔力が消耗しづらくなるという便利な道具なのだが、その代わりに体力の消耗が激しくなるという欠点があるのだ。
城の警備をしていた彼は体力を使い切り、倒れている所をパニが発見、ユオダスと共にシュヴァリエメゾンに戻って来た...というのが、ここまでの流れである。
「ひとまず腕輪は外したけど、体力が回復するまでは寝てるしかないかなぁ...。」
「では、俺はこのままヴィーズを部屋へ連れて行きます。」
「うん。よろしくねーユオダスくん。」
眠ったままのヴィーズを連れ、ユオダスは建物の中へ歩いて行った。残されたパニの方を向き、ルスケアが彼に向かって頭を下げる。
「わざわざこんな所まで、付き添って頂いてありがとうございますパニ様。」
「良いよ良いよー。ヴィーズくんには色々とお世話になってるし、ボクもここに用事があったからねー。」
「用事...ですか?」
「うん!ローゼくんに会いたかったんだー!」
彼女は隣に立つローゼの腕にしがみつき、笑顔を浮かべた。
「わわっ...!パニ様!急に腕を掴まれたら危ないですよ!?」
「ごめんごめんー。会いたかったのもあるけど、それだけじゃないの。騎士のみんなに、頼みたい依頼があってねー?」
「...いあい?」
彼女の話によると、数日前にソコラタという村へ調査に向かった兵士が、消息不明になってしまったらしい。
兵士を探しに行った兵士も、次々と消息不明となってしまい...いつまで経っても事態が収拾しないので、今度は私達に兵士を探しに行って欲しいとの事だった。
「どうかなー?お願い出来そう?」
「もちろんです。我々にお任せ下さい。」
「良かったー!じゃあ、ボクはユオダスくんと一緒に城へ戻るから、後はよろしくねー。」
彼女は笑顔で手を振りながら、私達の元を去って行った。
「ソコラタって、どの辺だっけ?」
「フォンミィの先の方だった思うけど...。一応、書庫で地図を確認した方が良いかも。」
書庫へ向かって歩き出す彼等を、私は小走りで追いかける。
「アスールは部屋に戻ってていーよ。依頼は僕達で行ってくるから。」
「...私も行く。」
「遊びに行くんじゃないんだよ?着いて来られても迷惑なの!」
「ローゼくん...その言い方は...。」
するとローゼは、私に向かって腕を伸ばした。私は彼の手を避けて、廊下の壁に身体を寄せる。
「僕達に触れないのに、着いて来たって仕方ないでしょ!?こんなんじゃ、守ろうと思ったって守れないよ!」
「朝から騒がしいですね。こんな所で立ち話ですか?」
書庫から出てきたビオレータが、私達に声をかける。彼に招かれて書庫へ入ると、机の上に地図を広げた。
「ソコラタは、フォンミィから更に馬車で2時間...程でしょうか?山の麓で、カカオの栽培をしている村ですね。」
「...カカオ?」
「チョコレートっていうお菓子の材料だよ。アスールくんは、まだ食べた事無かったよね?」
「...チョコエート、気になる。」
「何度も言ってるけど、連れて行かないからね?チョコレートなら帰りに買ってきてあげるから、今日は大人しくここで...」
「なら、俺も一緒に行きます。」
「えっ?何でビオレータさんが...?」
「彼女の監視役として付き添います。それなら問題ありせんよね?」
「仕事は良いんですか?...忙しいと思いますけど。」
「一晩徹夜すれば済むだけの話です。行くなら早く出発しましょう。」
私も3人と共に調査へ向かう事になり、身支度を整えて馬車に乗り込んだ。
「なんで徹夜まで覚悟して、アスールを連れて行こうと思ったの?」
馬車に揺られながら、向かいの席に座るローゼが、隣に座るビオレータへ質問を投げかける。
「彼女の家族を見つけて、早く家へ帰って欲しいからですよ。」
「要は早く出て行けって事?」
「そういう事になりますね。」
「...ビオレータさんらしい理由だね。」
ローゼは彼の言葉に、呆れたような表情を見せた。
「冷たい人間だと思いますか?」
「別に?僕だって、子供の世話はもう沢山!早く出てって欲しいよ。」
「...彼女にとって、俺達は恐怖の対象です。そんな場所に、ずっと居なければならない方が酷だと思いませんか?」
彼は私の方を向き、そう口にした。まるで、私に問いかけているような...そんな口ぶりだった。
「僕、ちょっとだけビオレータさんの事、尊敬するよ。」
「今までは尊敬していなかったんですね。」
「そ、そうじゃないよ...!見直したって事!」
「その言い方ではフォローになっていませんよ?」
「うっ...。」
「彼女が俺達に触れられないのは、本人だって辛いはずです。あなたも騎士だと言うのなら、どんな相手であろうと守るべきではありませんか?」
「...そうだね。それが僕達の役目...か。」
ビオレータの言葉を聞き、窓の外を眺める彼はいつも以上に真剣な表情をしていた。
目的地のソコラタへ辿り着くと、そこには驚きの光景が広がっていた。
「な、何これ...。」
道端、木の側、椅子の上、建物の出入口...村の至る所で人が倒れていた。誰1人として歩いている者は居らず、まるでこの村の時間だけが止まっているかのようだった。
近くの村人の元へ駆け寄ったローゼは、身体のあちこちを触り、胸元に耳を近づける。
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「分かりました。」
ビオレータと共に村の中心部へ向かい、大きな建物に足を踏み入れる。中は沢山の人で溢れていたが、動いている人は1人も見当たらなかった。
「ここが役所のようですが...話せる人は居ないようですね。」
「...これ何?」
私は机の上に置かれていた細長い棒を手に取り、彼に問いかけた。
「それは...横笛でしょうか?楽器と呼ばれる道具ですね。」
「...何に使う?」
「大きな穴に息を吹き込むと、音が鳴るんです。小さな穴を指で塞ぐと音の高さが変わって、それで音楽を奏でて楽しむ為の物ですね。」
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