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第5章︰帰る場所
第53話
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シュヴァリエメゾンを離れてから、数週間が経とうとしていたある日...。私の元をある人物が訪ねて来た。
「お久しぶりですアスールさん。お元気そうで何よりです。」
店にやって来たのは騎士達ではなく、ガルセク王子の教育係であるモーヴだった。たまたま休みで家へ帰っていたアルトゥンが、彼に疑問を問いかける。
「モーヴ様がうちに来るなんて、珍しいですね...。アスールに用があって来た...という事ですか?」
「本日は、こちらを持って参りました。」
彼は白い手袋をはめた手で、荷物の中から丸められた紙を取り出した。紙を広げ、身体の前にそれを掲げる。
「これは王からの命令書です。ガルセク様の代わりに、私モーヴ・ヘリオトロープが読ませていただきます。」
彼が語り出した内容は、今すぐ城へ来るようにという伝令だった。どうやら王子は、最近流行している流行病にかかり、床に伏せってるらしい。私に彼の治療をする様に、王様はこの命令書を書いたと言う。
「...おーじさま、病気してる?」
「その通りです。」
「ちょっと待って下さい!城には、アスールよりも優れた医者が居るはずですよね?どうして彼等に治療させずに、アスールにさせるんですか!?」
「私に聞かれても困ります。これは王様の決定であり、私はそれに従っただけです。」
「なんやそれ...。そんなん、アスールに死ねって言っとるようなものやないか!」
彼はいつもの口調で、モーヴに向かって声を荒らげた。
以前、流行病になると死に至る事もあるとアリルから聞いた事がある。自分の事の様に怒りをあらわにする彼を見て、その気持ちが理解出来ない事に…どこか、もどかしさを感じた。
「それはあなたの思い込みでしょう?医者ではないあなたに、死ぬかどうかの判断は出来ないはずです。更に言えば...今の言葉は王様の命令に逆らうと同時に、ガルセク様に死を宣告したようなものですよ?私からすれば…あなたの発言そのものが、ガルセク様を死に追いやっていると思いますが。」
「それは...。」
「...城行く。おーじさまの所に連れてって。」
「ではまず、騎士の制服に着替えましょう。こちらに用意していますので、支度を済ませて下さい。」
「...分かった。」
「お、俺も一緒に行きます!」
身支度を済ませ、彼等と共に城へ向かった。長い廊下を歩き、王子の部屋に辿り着く。
「ガルセク様。失礼致します。」
扉を開けて中に足を踏み入れると、王子はベッドに横たわり静かに目を閉じていた。モーヴは彼の額に置かれたタオルを手に取り、近くに置かれた器で布を洗い始める。
「症状が現れたのは、2日程前からです。医者の診断によると、高熱と喉の腫れがみられるそうです。症状は風邪に似ていますが、首元に現れた発疹が流行病と断定された要因です。世話係のパニさんがガルセク様の身の回りの世話をしますので、治療に関してはアスールさんにお任せします。」
再びタオルを額に乗せ、彼は後ろで見ているアルトゥンに向かって声をかけた。
「アルトゥンさんは、いつまでここに居るおつもりですか?治療の邪魔になりますから、そろそろ家へ戻って下さい。」
「わ、分かりました…。アスール。治療の為や言うて、魔力を使いすぎひんように気を付けるんやで?」
「…分かった。」
部屋を出ていく彼を見送り、私は王子の元へ歩み寄った。
「私も少々席を外します。しばらくしたらパニさんが来ると思いますので、後の事は彼に聞いて下さい。」
眠りにつく彼と2人きりになり、部屋の中に静寂が流れる。首元に見える赤い痣の様なものが、モーヴの言っていた発疹なのだろう。
私は目を閉じ、彼の首元へ手を伸ばした。すると、どこからともなく現れた大きな手が、冷えきった私の手を掴んだ。
驚いて目を開くと、眠っていたはずの王子が目を覚ましていた。しかし彼は、手を掴んだまま何も言わず、赤色に輝く瞳でこちらを睨みつけている。
「嫌ぁ!離して…!」
彼の手から逃れようと、全身に思い切り力を込める。手から離れた身体が斜めに傾き、勢いよく床に倒れ込んだ。
「アスールちゃん大丈夫!?」
部屋にやって来たパニが倒れた私を見つけ、側に歩み寄る。こちらへ伸びる彼の腕を見て、私は強く目をつぶった。
「わぁ!?」
バチバチと音を立て、私の周りに雷の走る音が聞こえた。アウルムを気絶させてしまった時の事を思い出し、ハッと我に返る。
「…ご、ごめん…なさい…。」
「ううん…ボクの方こそごめんね。触っちゃダメって言われてたの忘れてたー…。あはは…。」
パニは苦笑いを浮かべながら、何事も無かったかの様に王子の元へ歩み寄る。
「もー。ガルセク様もダメでしょー?アスールちゃんは、男の人に触られるのが怖いんだからー。」
彼は口を閉じたまま、私の方から視線を逸らしてパニを睨みつけた。
「ガルセク様、喉が腫れてて声が出せないんだー。食事もあんまり食べられなくて…。目つきが悪いから怒ってる様に見えるかもしれないけど、全然そんな事ないから安心してねー?」
彼が言うには怒っていないらしいが、私を見つめる王子の視線は、どこか冷たいように感じる。
「…掴まれて、ちゅまほ出来なかった。」
「え、そうなの?せっかくアスールちゃんが治してくれるんだから、少しくらい我慢しないとダメだよー。」
彼は首を横に振り、私の治療を拒んでいる様だった。
「どうして嫌なの?熱も出て喉も痛くて、早く治りたいはずでしょー?」
パニの問いに、彼は拳を握りしめて身体の前で小さく動かし始めた。親指と人差し指で何かを掴んでいるようなその仕草は、書庫でビオレータが紙に文字を書く動作に似ている。
「あ…なるほど。書くものが欲しいのね?隣の部屋にあったと思うから、取ってくるねー。」
別の部屋から紙とペンを用意し、彼は紙に文字を書き始めた。
「なになにー…?“貴様は騎士団から追放したはずだ。関係ない奴は、 ここから出ていけ”って言われても…。アスールちゃんがここへ来たのは、王様の命令なんだよー?ボク達が逆らえる訳ないよー。」
再び彼はペンを取り、文字を書き足していく。
「“父上に告訴するから、この紙を持って…”せっかく王様が心配して下さってるのに、その好意を断ったら失礼でしょ!?ボクがいくらガルセク様の味方だからって、流石にそれは出来ないよ!」
パニは声を荒げ、彼の持つ紙とペンを取り上げた。
「アスールちゃん。わがままで意地っ張りな王子様は放っておいて、ボク達は隣の部屋でお茶でもしよう!」
歩き出す彼の後を追いかけ、王子の部屋を立ち去った。
「…ちりょー出来ない。来た意味無い…。」
案内された隣の部屋で、私はベッドに腰を下ろした。
「こうなったら、ガルセク様が寝てる間に治療しちゃおう!」
「…じゃあ夜?」
「朝晩の食後にいつも寝てるから、チャンスは2回だねー。ボクが食事を片付ける時に寝た事を確認するから、そしたらこの部屋に呼びに来るよ!」
「…それまで何したら良い?」
「そうだなぁ…。城の中を散歩しても良いし、書庫とかで本を読んでも良いし、好きに過ごしていーよ!入っちゃいけない場所は、兵士が引き止めるはずだから…それさえちゃんと従ってくれればねー。」
「…分かった。」
「あ、城の外には出ないようにしてねー?騎士の皆に会いたいだろうけど…ガルセク様の体調が良くなったら、ボクからちゃんと騎士団に戻れるよう説得するから!」
「……分かった。」
こうしてしばらくの間、私は城の中に留まる事になった。
1人きりになった部屋の中を物色してみるが、これといって暇を潰せるような物は無く…私は城の中を歩いて回る事にした。
迷子にならないよう、来た道の特徴を覚えながら廊下を進み、階段を降りていく。ガルセク王子の部屋はどうやら最上階にあるらしく、他の部屋の扉とは違う造りになっていた。
下の階へ降りると、右にも左にも廊下が永遠と続いていた。しかしそこに人の姿は無く、どこもかしこも静まり返っている。毎日のように賑やかな声が響き渡るアルトゥンの家とは、正反対の場所だった。
それからしばらく城の中を歩き回り、以前ビオレータと訪れた事のある書庫へ辿り着いた。大きな扉をゆっくりと開き、中に足を踏み入れる。相変わらず人の姿はなく、大量の本が私を出迎えた。
本棚を眺め、目に止まった1冊の本を抜き取る。読める文字はまだ少ないが、本を読む機会が増えて少しずつ文字を覚えている。最近は、文字を覚える事がやりたい事の1つになっていた。
机に本を置き、椅子に座って本を広げる。
「やはりこちらでしたか。探しましたよアスールさん。」
誰も居なかったはずの書庫に、モーヴが姿を現した。彼は私を探していたらしいが、その理由に全く心当たりが無い。
「…私に用?」
「食事の時間なので呼びに来ました。部屋にお持ちしたら居なかったので、探しに来たのですよ。」
「…そんな時間?」
彼が言うには、本を読み始めてから数時間の時が経っていたらしい。窓の外を眺めると、日が傾き始めていた。
「私で良ければ、時計の見方をお教えしましょう。まずは部屋に戻って、食事をして下さい。」
「…分かった。」
本を片付けて部屋に戻り、用意された食事を口にした。グリやアリルの料理と違い、食材の味があまり感じられない味付けで、どこか物足りなさを感じた。
食後、パニと共に王子の部屋を訪ね、治療を試みる。今度は大人しく寝ていたおかげで治癒魔法をかける事が出来たが、一向に引くことの無い手の温かさに、終わりの見えない治療を覚悟するのだった。
「お久しぶりですアスールさん。お元気そうで何よりです。」
店にやって来たのは騎士達ではなく、ガルセク王子の教育係であるモーヴだった。たまたま休みで家へ帰っていたアルトゥンが、彼に疑問を問いかける。
「モーヴ様がうちに来るなんて、珍しいですね...。アスールに用があって来た...という事ですか?」
「本日は、こちらを持って参りました。」
彼は白い手袋をはめた手で、荷物の中から丸められた紙を取り出した。紙を広げ、身体の前にそれを掲げる。
「これは王からの命令書です。ガルセク様の代わりに、私モーヴ・ヘリオトロープが読ませていただきます。」
彼が語り出した内容は、今すぐ城へ来るようにという伝令だった。どうやら王子は、最近流行している流行病にかかり、床に伏せってるらしい。私に彼の治療をする様に、王様はこの命令書を書いたと言う。
「...おーじさま、病気してる?」
「その通りです。」
「ちょっと待って下さい!城には、アスールよりも優れた医者が居るはずですよね?どうして彼等に治療させずに、アスールにさせるんですか!?」
「私に聞かれても困ります。これは王様の決定であり、私はそれに従っただけです。」
「なんやそれ...。そんなん、アスールに死ねって言っとるようなものやないか!」
彼はいつもの口調で、モーヴに向かって声を荒らげた。
以前、流行病になると死に至る事もあるとアリルから聞いた事がある。自分の事の様に怒りをあらわにする彼を見て、その気持ちが理解出来ない事に…どこか、もどかしさを感じた。
「それはあなたの思い込みでしょう?医者ではないあなたに、死ぬかどうかの判断は出来ないはずです。更に言えば...今の言葉は王様の命令に逆らうと同時に、ガルセク様に死を宣告したようなものですよ?私からすれば…あなたの発言そのものが、ガルセク様を死に追いやっていると思いますが。」
「それは...。」
「...城行く。おーじさまの所に連れてって。」
「ではまず、騎士の制服に着替えましょう。こちらに用意していますので、支度を済ませて下さい。」
「...分かった。」
「お、俺も一緒に行きます!」
身支度を済ませ、彼等と共に城へ向かった。長い廊下を歩き、王子の部屋に辿り着く。
「ガルセク様。失礼致します。」
扉を開けて中に足を踏み入れると、王子はベッドに横たわり静かに目を閉じていた。モーヴは彼の額に置かれたタオルを手に取り、近くに置かれた器で布を洗い始める。
「症状が現れたのは、2日程前からです。医者の診断によると、高熱と喉の腫れがみられるそうです。症状は風邪に似ていますが、首元に現れた発疹が流行病と断定された要因です。世話係のパニさんがガルセク様の身の回りの世話をしますので、治療に関してはアスールさんにお任せします。」
再びタオルを額に乗せ、彼は後ろで見ているアルトゥンに向かって声をかけた。
「アルトゥンさんは、いつまでここに居るおつもりですか?治療の邪魔になりますから、そろそろ家へ戻って下さい。」
「わ、分かりました…。アスール。治療の為や言うて、魔力を使いすぎひんように気を付けるんやで?」
「…分かった。」
部屋を出ていく彼を見送り、私は王子の元へ歩み寄った。
「私も少々席を外します。しばらくしたらパニさんが来ると思いますので、後の事は彼に聞いて下さい。」
眠りにつく彼と2人きりになり、部屋の中に静寂が流れる。首元に見える赤い痣の様なものが、モーヴの言っていた発疹なのだろう。
私は目を閉じ、彼の首元へ手を伸ばした。すると、どこからともなく現れた大きな手が、冷えきった私の手を掴んだ。
驚いて目を開くと、眠っていたはずの王子が目を覚ましていた。しかし彼は、手を掴んだまま何も言わず、赤色に輝く瞳でこちらを睨みつけている。
「嫌ぁ!離して…!」
彼の手から逃れようと、全身に思い切り力を込める。手から離れた身体が斜めに傾き、勢いよく床に倒れ込んだ。
「アスールちゃん大丈夫!?」
部屋にやって来たパニが倒れた私を見つけ、側に歩み寄る。こちらへ伸びる彼の腕を見て、私は強く目をつぶった。
「わぁ!?」
バチバチと音を立て、私の周りに雷の走る音が聞こえた。アウルムを気絶させてしまった時の事を思い出し、ハッと我に返る。
「…ご、ごめん…なさい…。」
「ううん…ボクの方こそごめんね。触っちゃダメって言われてたの忘れてたー…。あはは…。」
パニは苦笑いを浮かべながら、何事も無かったかの様に王子の元へ歩み寄る。
「もー。ガルセク様もダメでしょー?アスールちゃんは、男の人に触られるのが怖いんだからー。」
彼は口を閉じたまま、私の方から視線を逸らしてパニを睨みつけた。
「ガルセク様、喉が腫れてて声が出せないんだー。食事もあんまり食べられなくて…。目つきが悪いから怒ってる様に見えるかもしれないけど、全然そんな事ないから安心してねー?」
彼が言うには怒っていないらしいが、私を見つめる王子の視線は、どこか冷たいように感じる。
「…掴まれて、ちゅまほ出来なかった。」
「え、そうなの?せっかくアスールちゃんが治してくれるんだから、少しくらい我慢しないとダメだよー。」
彼は首を横に振り、私の治療を拒んでいる様だった。
「どうして嫌なの?熱も出て喉も痛くて、早く治りたいはずでしょー?」
パニの問いに、彼は拳を握りしめて身体の前で小さく動かし始めた。親指と人差し指で何かを掴んでいるようなその仕草は、書庫でビオレータが紙に文字を書く動作に似ている。
「あ…なるほど。書くものが欲しいのね?隣の部屋にあったと思うから、取ってくるねー。」
別の部屋から紙とペンを用意し、彼は紙に文字を書き始めた。
「なになにー…?“貴様は騎士団から追放したはずだ。関係ない奴は、 ここから出ていけ”って言われても…。アスールちゃんがここへ来たのは、王様の命令なんだよー?ボク達が逆らえる訳ないよー。」
再び彼はペンを取り、文字を書き足していく。
「“父上に告訴するから、この紙を持って…”せっかく王様が心配して下さってるのに、その好意を断ったら失礼でしょ!?ボクがいくらガルセク様の味方だからって、流石にそれは出来ないよ!」
パニは声を荒げ、彼の持つ紙とペンを取り上げた。
「アスールちゃん。わがままで意地っ張りな王子様は放っておいて、ボク達は隣の部屋でお茶でもしよう!」
歩き出す彼の後を追いかけ、王子の部屋を立ち去った。
「…ちりょー出来ない。来た意味無い…。」
案内された隣の部屋で、私はベッドに腰を下ろした。
「こうなったら、ガルセク様が寝てる間に治療しちゃおう!」
「…じゃあ夜?」
「朝晩の食後にいつも寝てるから、チャンスは2回だねー。ボクが食事を片付ける時に寝た事を確認するから、そしたらこの部屋に呼びに来るよ!」
「…それまで何したら良い?」
「そうだなぁ…。城の中を散歩しても良いし、書庫とかで本を読んでも良いし、好きに過ごしていーよ!入っちゃいけない場所は、兵士が引き止めるはずだから…それさえちゃんと従ってくれればねー。」
「…分かった。」
「あ、城の外には出ないようにしてねー?騎士の皆に会いたいだろうけど…ガルセク様の体調が良くなったら、ボクからちゃんと騎士団に戻れるよう説得するから!」
「……分かった。」
こうしてしばらくの間、私は城の中に留まる事になった。
1人きりになった部屋の中を物色してみるが、これといって暇を潰せるような物は無く…私は城の中を歩いて回る事にした。
迷子にならないよう、来た道の特徴を覚えながら廊下を進み、階段を降りていく。ガルセク王子の部屋はどうやら最上階にあるらしく、他の部屋の扉とは違う造りになっていた。
下の階へ降りると、右にも左にも廊下が永遠と続いていた。しかしそこに人の姿は無く、どこもかしこも静まり返っている。毎日のように賑やかな声が響き渡るアルトゥンの家とは、正反対の場所だった。
それからしばらく城の中を歩き回り、以前ビオレータと訪れた事のある書庫へ辿り着いた。大きな扉をゆっくりと開き、中に足を踏み入れる。相変わらず人の姿はなく、大量の本が私を出迎えた。
本棚を眺め、目に止まった1冊の本を抜き取る。読める文字はまだ少ないが、本を読む機会が増えて少しずつ文字を覚えている。最近は、文字を覚える事がやりたい事の1つになっていた。
机に本を置き、椅子に座って本を広げる。
「やはりこちらでしたか。探しましたよアスールさん。」
誰も居なかったはずの書庫に、モーヴが姿を現した。彼は私を探していたらしいが、その理由に全く心当たりが無い。
「…私に用?」
「食事の時間なので呼びに来ました。部屋にお持ちしたら居なかったので、探しに来たのですよ。」
「…そんな時間?」
彼が言うには、本を読み始めてから数時間の時が経っていたらしい。窓の外を眺めると、日が傾き始めていた。
「私で良ければ、時計の見方をお教えしましょう。まずは部屋に戻って、食事をして下さい。」
「…分かった。」
本を片付けて部屋に戻り、用意された食事を口にした。グリやアリルの料理と違い、食材の味があまり感じられない味付けで、どこか物足りなさを感じた。
食後、パニと共に王子の部屋を訪ね、治療を試みる。今度は大人しく寝ていたおかげで治癒魔法をかける事が出来たが、一向に引くことの無い手の温かさに、終わりの見えない治療を覚悟するのだった。
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