魔法の星に召喚された宇宙最強の男の冒険譚

ゆーなま

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ホテル探し

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「全く、いくら冒険者なりたてだからって失礼しちゃいます。なんなんですかあの人たち」

冒険者ギルドを出た瞬間、アリアが声をあげた。

「ソウシロウさんの戦いを見たことないからあんな態度を取れるんです。絶対に見返してやりましょう」

「まあ、あのモールとかいう受付嬢はともかく、ギルドマスターはそんなに変なことは言ってなかったじゃないか。そんなに怒るなよ」

「いいえ、そういうわけにはいきません。だって魔力測定の水晶を割ったんですよ?ソウシロウさんの潜在能力の底が知れないということに他なりません。もっと尊敬すべきです。」

ソウシロウは、頬を膨らませているアリアをなだめながら、魔力測定水晶が割れて良かったと考えていた。

確かに潜在能力が認められれば最初から上位級スタートできたかも知れないが、そんな者は受付嬢でさえ見たことがないと言っていた。

だとすると、ギルド内でも話題になってしまう。実力を隠そうと考えている以上目立たないに越したことはない。

ギルドマスターはソウシロウの潜在能力を測れないと行っていたが、水晶が割れた理由が明確でないため、そこまで話題性もないはずだ。受付嬢のモールは最後まで疑っていたしな。

別に名誉が欲しくて冒険者になるわけではないのだ。地道にクエストをこなしていけばいい。

「それはそうとソウシロウさん、最初の任務はあんなので良かったのですか?」

「ああ、『地下水道の清掃』な。まあ、薬草収集は準備や知識が必要だし、魔物討伐は対象探しが面倒だしな。それに引き換え、掃除はいつでも誰でもできるからな。この後門番に冒険者登録したことを伝えて、今日は宿を探そう」

話をしながら歩いていると、モグワイの入り口受付に到着した。

門番に冒険者カードを見せる。

「ああ、確かに確認したよ。それじゃ改めてこの街でゆっくりしていってくれ。」

「そうするよ。ああ、そうだ。何か初心者にとって割の良いクエストは知ってるかな?」

確認した冒険者カードを受け取りながら、ソウシロウが門番の男に尋ねる。

「そうだな。ここは商業都市だからな、荷物の搬出は頻繁に行われる。街道は盗賊や野獣に遭遇することもあるからな。護衛任務はかなり多いはずだ。あとはこの街は職人も多いから素材収集は重宝されるぜ。簡単なものからやってみると良いぞ。」

確かに商業と言われるだけ合ってメインストリートだけでもかなり多くの露店がある。品物はこの街だけで作られるわけではないだろう。素材集めや各地からの仕入れが必要だ。護衛や素材収集の需要は確かにありそうだ。

「なるほど。わかった。それとおすすめの宿屋を教えてくれないか?」

「おう、それなら冒険者ギルドの先にある『ホテル バックス』がいいぞ。冒険者ギルドから近くて、値段も良心的だ。冒険者御用達ってやつだな」 

「なるほど。わかった。色々と感謝する。」

ソウシロウが短く礼を言うと門番の男が親指を立てる。

「宿屋の目処がついて良かったですね。あの人言葉遣いのわりに親切ですね。」

アリアも先ほどの怒りは治ったのか、微笑んでいる。また思い出す前に早く宿屋を目指した方が良さそうだ。

ソウシロウ達は門番に教えてもらったホテルへと足を進めた。



「ホテルバックスへようこそ。2名様ですね。何日宿泊されますか?」

「そうだな。先ずは7日ほど泊まりたい。できるか?」

「大丈夫です。」

「よし。それじゃあ2部屋を7日間頼む」

「ちょっと待ってください。2部屋というのはソウシロウさんと私は別々の部屋に寝泊りするということですよね。それはダメです。私は奴隷なんですから、ソウシロウさんの身の回りの世話をさせていただくために、一緒のへやにしてください。」

ソウシロウと受付の男性とのやり取りにアリアが口を挟む。

「いや身の回りの世話は結構だ。それに俺は1人でゆっくり寝たい。アリアだってそうだろう」

「うっ、そんなきっぱりと・・・。私は床で結構です。奴隷なのに主人の世話ができないなんて奴隷失格です。ですから、どうか同じ部屋に置いてください。それに、2たり分の部屋を7日間なんてそんなにお金が持つでしょうか?」

「いや、床ではちゃんと休めないだろう。しかし、確かに2人部屋だと金がかかるか。おい、宿泊費はどれくらいなんだ?」

「はい、2人部屋朝食付きで一泊これくらいです。」

サラサラとペンを走らせると金額が書かれた紙を2人に見せる。

「くっ、1部屋分だけで結構ギリギリだな。」

2人分の昼食と夕食代を考慮すると2部屋はとても無理だ。
いくら短期間でクエストをこなしたととしても、Fランクでは高額報酬は望めない。
2つクエストをこなしてなんとか1日の宿泊費くらいだ。

「コホン。参考までに、冒険者パーティであれば男女の別なく同じ部屋に泊まるお客様がおおうございますね。それと奴隷のために部屋を用意するお客様も滅多にいません。ベッドは2つありますので気にされることもないかと思われます」

「受付の人もそう言ってることだし。良いじゃないですか同じ部屋で。」

受付の助け舟に乗ったアリアが、懇願するように見つめてくる。

まあ、アリアがいいというならいいか。散々同じところで寝泊まりしてきたわけだし。
今更といえば今更だ。

「わかったよ。じゃあ一部屋で7日間頼む」

「かしこまりました。朝食は7時以降食堂に用意しておきますので、ご自由にどうぞ。それではごゆっくりおくつろぎください。」

受付の男がにっこり微笑んで深々と頭を下げる。

アリアもニコニコして嬉しそうだ。
喜んでいるみたいだしまあいいか。久しぶりにいろいろな人と話をして少し疲れた。

久しぶりに風呂にも入れるし、考えるのはやめて体を休めよう。

ソウシロウ達は受付から預かった部屋の鍵を持って、指定された部屋へと足を進めた。
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