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学院編:オヴェルニー学院
【143話】ダンスパーティー3
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アーサーやモニカには負けるが、チャドとノアも数人の女子に告白されていた。彼らにとってこの日に告白されることは毎年恒例のことなので、慣れた様子でお断りの言葉を返す。目立たない場所で、壁にもたれかかりながら二人はワインを飲んでいた。
「おいノア」
「んー?」
「お前はモニカに告白しに行かないのか?」
何気ない口調でチャドが尋ねた。ノアは「んー」と曖昧な返事をしたあと黙り込んでしまう。
「……」
「……」
「しないよ」
「…どうしてだよ」
「俺、今の関係が好きなんだよ。モニカは俺が好きなこと気付いてないだろ?だから友だちとしてここまで仲良くなれたと思うんだよな。俺が告白したらさ、たぶん俺フラれるだろ。そしたらなんか…今までのままじゃいられない気がしてさ。それがいやだから告白したくないんだ」
「ふーん。…ま、お前がその方がいいならそれでいいんじゃね?」
「おう。で?お前はライラに告白しないのか?」
「おいぃ…。話をすり替えるんじゃねえよ…」
「俺の話は終わっただろぉ?次はお前の話だ」
ノアがチャドを膝で小突くと、チャドはが照れ隠しにワインを一気飲みした。
「…あとでダンス誘って、そん時言う」
「おー!」
「あぁー…緊張するわぁ…」
「だはは!!お前が女子に告白するのにビビってるの初めて見るわ!おもしれぇ!!」
「うっせぇな!!お前に言われたくねえし!!」
「行くならさっさと行けよ。見といてやるから」
「はっ?!絶対見るな!!絶対見るなよ?!」
「分かったから行って来いって!」
「くっそー。おもしろがりやがってぇ…」
ブツブツ文句を言いながら、チャドはワイングラスを置いてのろのろと一人ぽつんと椅子に座っているライラの元へ歩いて行った。
◇◇◇
やっと双子に声をかける人たちがいなくなったので、アーサーとモニカはダンスを踊った。カトリナ仕込みのダンスとカトリナ仕込みの表情は、ダンスホールにいる全ての人の目を奪った。うっとりしすぎてグラスを床に落としてしまう人がいるほど美しいダンスだった。
一曲踊り終えると、再び二人のまわりに人が群がった。生徒たちも先生方も双子と踊りたがった。アーサーとモニカはにこやかに誘いを受け、一曲ずつダンスをした。途中アーサーはジュリアを、モニカはウィルクをダンスに誘った。王女と王子は声をかけられてとても嬉しそうに応じた。王女と王子もまた華やかなダンスを披露する。双子と踊っていても遜色なかったのはジュリアとウィルクだけだった。
一通りダンスを終えて一人でジュースを飲んでいるとき、アーサーは壁際で憂鬱そうに立っている子を見つけた。ダンスの授業で毎回見ていた光景。
「トンブ!今日も一緒に踊ろうよ!」
アーサーが駆け寄ってきたことに気付き、ぽってりとした顔がぱっと輝く。トンブは引っ込み思案なので自分から誘えない。アーサーやモニカが声をかけるまで、いつもあのように壁際に立っているのだ。きっとずっと声をかけてもらえるのを待っていたのだろう。トンプはアーサーの手をとって嬉しそうにダンスをした。
双子と同じ時間にダンスの授業を受けていない生徒たちは、アーサーの女性パートの踊りを始めてみて目を見開いていた。自分たちよりも上手に、そして美しく女性パートを踊るアーサーに男の子も女の子も夢中になった。トンブとの踊りが終わると、男子生徒までがアーサーをダンスに誘い始めた。だがアーサーには先約がいる。誘ってきた生徒たちに「後でね!」と声をかけ、鶏肉にかぶりついていたダフの手を取った。
「ダフお待たせ!」
「おうおうアーサー遅いじゃないか!待ちわびすぎてここにある料理ほとんど俺が食っちまったじゃないか!!」
「あはは!本当だ!すっからかんになっちゃってる!」
ダフは肉汁が付いた手を拭いた後、嬉しそうにアーサーの手を握り肩に手を添えた。二人はホールの端から端までを使ってダイナミックなダンスをした。
「おいアーサー!踊ってるお前は女の子よりもきれいに見えるぞ!!」
ダフがギャハギャハ笑いながらそう言った。アーサーはアビーの時の表情と声色を使って耳元で囁き彼ををからかった。
「ありがとうダフ。そう言っていただけて、わたくしとても嬉しいですわ」
「っ…」
「あはは!ダフ、顔が真っ赤だよ!」
「お、おまえなあ~!!なんでそんなに女の子の真似が上手なんだよぉ!不覚にもドキッとしちまったじゃないか!」
「ごめんごめん!!」
(アーサーはその"女の子の真似"で領土とっちゃってるからね。油断してたら本当に夢中になっちゃうわよ)
近くでトンプと踊っていたモニカがニヤニヤしながら心の中で呟いた。
日付が変わるまで学院に音楽が鳴り続けた。生徒たち全員がバテて食事や飲み物を口にしている間も、アーサーとモニカは楽しそうに踊り続けた。
「おいノア」
「んー?」
「お前はモニカに告白しに行かないのか?」
何気ない口調でチャドが尋ねた。ノアは「んー」と曖昧な返事をしたあと黙り込んでしまう。
「……」
「……」
「しないよ」
「…どうしてだよ」
「俺、今の関係が好きなんだよ。モニカは俺が好きなこと気付いてないだろ?だから友だちとしてここまで仲良くなれたと思うんだよな。俺が告白したらさ、たぶん俺フラれるだろ。そしたらなんか…今までのままじゃいられない気がしてさ。それがいやだから告白したくないんだ」
「ふーん。…ま、お前がその方がいいならそれでいいんじゃね?」
「おう。で?お前はライラに告白しないのか?」
「おいぃ…。話をすり替えるんじゃねえよ…」
「俺の話は終わっただろぉ?次はお前の話だ」
ノアがチャドを膝で小突くと、チャドはが照れ隠しにワインを一気飲みした。
「…あとでダンス誘って、そん時言う」
「おー!」
「あぁー…緊張するわぁ…」
「だはは!!お前が女子に告白するのにビビってるの初めて見るわ!おもしれぇ!!」
「うっせぇな!!お前に言われたくねえし!!」
「行くならさっさと行けよ。見といてやるから」
「はっ?!絶対見るな!!絶対見るなよ?!」
「分かったから行って来いって!」
「くっそー。おもしろがりやがってぇ…」
ブツブツ文句を言いながら、チャドはワイングラスを置いてのろのろと一人ぽつんと椅子に座っているライラの元へ歩いて行った。
◇◇◇
やっと双子に声をかける人たちがいなくなったので、アーサーとモニカはダンスを踊った。カトリナ仕込みのダンスとカトリナ仕込みの表情は、ダンスホールにいる全ての人の目を奪った。うっとりしすぎてグラスを床に落としてしまう人がいるほど美しいダンスだった。
一曲踊り終えると、再び二人のまわりに人が群がった。生徒たちも先生方も双子と踊りたがった。アーサーとモニカはにこやかに誘いを受け、一曲ずつダンスをした。途中アーサーはジュリアを、モニカはウィルクをダンスに誘った。王女と王子は声をかけられてとても嬉しそうに応じた。王女と王子もまた華やかなダンスを披露する。双子と踊っていても遜色なかったのはジュリアとウィルクだけだった。
一通りダンスを終えて一人でジュースを飲んでいるとき、アーサーは壁際で憂鬱そうに立っている子を見つけた。ダンスの授業で毎回見ていた光景。
「トンブ!今日も一緒に踊ろうよ!」
アーサーが駆け寄ってきたことに気付き、ぽってりとした顔がぱっと輝く。トンブは引っ込み思案なので自分から誘えない。アーサーやモニカが声をかけるまで、いつもあのように壁際に立っているのだ。きっとずっと声をかけてもらえるのを待っていたのだろう。トンプはアーサーの手をとって嬉しそうにダンスをした。
双子と同じ時間にダンスの授業を受けていない生徒たちは、アーサーの女性パートの踊りを始めてみて目を見開いていた。自分たちよりも上手に、そして美しく女性パートを踊るアーサーに男の子も女の子も夢中になった。トンブとの踊りが終わると、男子生徒までがアーサーをダンスに誘い始めた。だがアーサーには先約がいる。誘ってきた生徒たちに「後でね!」と声をかけ、鶏肉にかぶりついていたダフの手を取った。
「ダフお待たせ!」
「おうおうアーサー遅いじゃないか!待ちわびすぎてここにある料理ほとんど俺が食っちまったじゃないか!!」
「あはは!本当だ!すっからかんになっちゃってる!」
ダフは肉汁が付いた手を拭いた後、嬉しそうにアーサーの手を握り肩に手を添えた。二人はホールの端から端までを使ってダイナミックなダンスをした。
「おいアーサー!踊ってるお前は女の子よりもきれいに見えるぞ!!」
ダフがギャハギャハ笑いながらそう言った。アーサーはアビーの時の表情と声色を使って耳元で囁き彼ををからかった。
「ありがとうダフ。そう言っていただけて、わたくしとても嬉しいですわ」
「っ…」
「あはは!ダフ、顔が真っ赤だよ!」
「お、おまえなあ~!!なんでそんなに女の子の真似が上手なんだよぉ!不覚にもドキッとしちまったじゃないか!」
「ごめんごめん!!」
(アーサーはその"女の子の真似"で領土とっちゃってるからね。油断してたら本当に夢中になっちゃうわよ)
近くでトンプと踊っていたモニカがニヤニヤしながら心の中で呟いた。
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