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第5話 夫と妻の友人
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妻の様子が少しおかしい。
いつも金曜日に帰って来ると、待っていましたと言わんばかりに金曜、土曜、日曜と求めて来る。凄い時など、土曜に昼間から欲しがっていた。
でも最近、金曜は、僕が疲れているからという理由で、求めてこない。
土曜、日曜も淡白だ。前みたいに執拗に甘えてこない。それに入れた時の優香の反応が前と違う。とても反応がいい。前はこんな事無かった。後ろを自分から求めて来るなんて事も無かった。
何か、有ったんだろうか。それとも体調が悪いのだろうか。
一回終えて、隣で横になっている妻に聞いた。
「優香、最近、体調でも悪いの」
「えっ、どうして」
「えっ、いや、最近淡白だなと思って」
「あっ、うん。ちょっと仕事の事で」
「そうか。無理しないでくれ。僕の出張も来週で終わる」
「うん」
私はそう言って、夫の首に手を回して、口付けをした。与野君との事は、夫が出張中の遊び。気付かれない様に、甘えた振りもしないと。
夫も強く唇を合わせて来る。口を開けて、舌を絡ませた。少しの間そうしていると、夫がまた、胸を触って来た。
「ごめん、ちょっと疲れている」
「そうか」
僕は、妻を背にして眠る振りをした。
おかしい、優香は、あまり舌を入れるのが好きではなかった。それに口付けの仕方が、何か違う。前からこうだっただろうか。
和樹には、ばれない様にしないと。夫も悪くないけど、与野君の方が気持ちいい。何回もいかしてくれる。夫がしない事も彼は私に要求してくる。思い出しただけでも疼いてきそう。まだ、夫は気付いていないはず。大丈夫。
でも、後一回しか彼と体を合わせる事が出来ない。ちょっと寂しいかも。
「優香、行ってくるね。今週で終わりだ」
「うん、いってらっしゃい」
いつもの様に口付けをして家を出る。後ろから二度のロック音がすると安心する。
今週だけか。与野君と会えるの。仕方ないな。あくまで遊びだから。
本を読んでいると、乗り継ぎ駅が近くなった事を教えるアナウンスが流れた。
棚からスーツケースを下ろして、ドアに向かうと
「あっ、また会いましたね。和田さん」
後ろを振り返ると、妻の友人で保険勧誘員の吉岡理沙が立っていた。手には大きなバッグを持っている。
「あっ、吉岡さん」
「和田さん。あれからずっと出張ですか」
「ええ、今週で終わりですけど」
「そうですか。優香は元気にしていますか」
「ええ、妻は元気です」
「良かった。東京に戻ったら、保険の件でお話したいのですが」
「良いですよ。連絡ください」
ドアが、開いたので、僕はその後、言葉を続けず、乗り換えホームに急いだ。
「和田さん。お疲れ様。金曜のクロージングだけど、木曜日午前中に出来ないかって、お客様から言われているが」
「木曜日午前中ですか。問題ないですよ。既にクロージングの資料は、出来てます」
「さすがだな。では、担当にそう言っておく」
「分かりました」
一日早く帰れる。優香にサプライズするか。どうせ、家でTVでもみているだけだろうから。
社内アナウンスが、僕の降りる駅を教えている。棚からスーツケースを降ろして、ドアに行くと、
「あっ、和田さん。奇遇ですね。また会いましたね」
声の方に振り向くと
「あっ、吉岡さん。こんにちは」
ドアが開いたので、ホームに降りる。社内で飲んだ飲料水のペットボトルを捨てて、エスカレータに乗ろうとすると
「和田さん、少し時間ありません」
「今からですか」
吉岡さんが頷いた。
時計を見ると、まだ、午後四時だ。優香は、六時過ぎに帰って来るはずだから一時間位いいだろう。
「一時間位なら」
駅のコンコース内にある、コーヒーショップに入る。
吉岡さんは、車内での寒さ防ぎだったのか、薄いカーデガンを脱ぐと自分の席の隣に置いた。結構胸が大きくて、谷間が見える。妻程ではないが。
「和田さん。お仕事どうですか」
「どうですかと言われても。まあ普通です」
「吉岡さんこそ、どうしたんですか。お仕事柄、新幹線に乗ることは無いと思っていましたが」
「……。夫と、三か月前に離婚しまして。その手続きで、何回か乗っています」
そう言う事か、だから三か月前に会ったんだ。
「あっ、失礼しました。嫌のこと聞きましたね」
「問題ありません。夫の浮気が発覚して、慰謝料の件で、話し合いを持ちましたので」
「そうですか」
なるほど。そう言う事か。どうやって浮気をしていると知ったんだろう。何気なく
「もし、気に障ったらすみません。どうやって、元ご主人の浮気を知ったのですか」
「それは、……」
色々話してくれた。夜の営みがおかし事に気付いて、証拠を探して突き付けたらしい。
なんか気になる話だな。
「夜の営みが、変わるという事は、相手がいる考えた方が、良いのでしょうか」
「えっ、なんですか。急に」
「恥ずかしい話ですが、・・・・」
妻の最近の行動について話した。
「優香が浮気。信じられないですけど、可能性ありますよね。和田さんここ三ヶ月出張だったんですよね」
僕は頷いた。
もう少し、話をしたかったが、五時を過ぎたので、途中で切り上げた。
我が家が見えて来た。優香の驚く顔が楽しみだな。
「ただいま」
…………。
「ただいま。あれ、いないのかな。まだ六時か、ちょっと残業すれば、遅くなるな」
優香の仕事は、午後五時には終わる。普通、通勤時間が五十分だから、何も無ければ帰ってくるはずだが。
七時を過ぎ、八時になっても帰ってこない。おかしいな。連絡してみるか。でも、もうちょっと待ってみよう。サプライズだから。
ふふ、今日は、激しかったな。与野君。最後だからって。私も数えきれない位いってしまった。でも明日、夫が帰って来る。日常に戻らないと。
あれ、玄関の電気が付いている。消し忘れたのかな。
ガチャリ、ガチャリ。ギ~。
あれ、スーツケースが置いてある。えっ、なんで。夫が帰って来ている。
「お帰り」
玄関に夫が出て来た。私をじっと見ている。そして近づくと、いきなり抱かれた。
「お帰り、優香。待ってたよ。遅かったね」
「えっ、あ、うん。ただいま」
妻から石鹸の匂いがしている。
「どうしたの。遅かったじゃないか」
「うん。ごめん。今日、課長主催で飲み会が有って。二次会まで付き合ったら、こんな時間になっちゃった」
わざと甘えた様に抱き着く。
「そうか。大変だったね」
「うん。今日は、ごめん。お風呂入って寝たい」
「えっ。ああ、いいよ」
信じられなかった。前の優香なら、食事の心配や僕のお風呂の事、なぜ早く帰って来たかなど、いっぱい聞いて来た。夜だって要求してくる。
まさか。でも。石鹸の匂いは。
朝早く目が覚めた。せっかくだから、顔を洗おうと洗面所に行くと
「うっ。何だ」
キツイ匂いが、漏れている所があった。下着入れの洗濯籠だ。気になって取ってみると、優香のパンティのあそこの部分が異様に汚れていた。
・・・・。
悶々としてしまった。信じたくないが、ほぼ間違いない。だが、どうやって調べる。
朝起きても、妻は、僕がなぜ早く帰って来たか。聞きもしなかった。
「優香、行ってくるね。今日は、一日早く帰れた分、ちょっと会社でまとめ物はあるから少し遅くなる」
「うん、わかった。帰る時連絡して。ご飯準備しておくね」
昨日とは別人の様に、前の妻の笑顔に戻っていた。
―――――
和田家に暗雲が。
面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。
感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
宜しくお願いします。
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でも最近、金曜は、僕が疲れているからという理由で、求めてこない。
土曜、日曜も淡白だ。前みたいに執拗に甘えてこない。それに入れた時の優香の反応が前と違う。とても反応がいい。前はこんな事無かった。後ろを自分から求めて来るなんて事も無かった。
何か、有ったんだろうか。それとも体調が悪いのだろうか。
一回終えて、隣で横になっている妻に聞いた。
「優香、最近、体調でも悪いの」
「えっ、どうして」
「えっ、いや、最近淡白だなと思って」
「あっ、うん。ちょっと仕事の事で」
「そうか。無理しないでくれ。僕の出張も来週で終わる」
「うん」
私はそう言って、夫の首に手を回して、口付けをした。与野君との事は、夫が出張中の遊び。気付かれない様に、甘えた振りもしないと。
夫も強く唇を合わせて来る。口を開けて、舌を絡ませた。少しの間そうしていると、夫がまた、胸を触って来た。
「ごめん、ちょっと疲れている」
「そうか」
僕は、妻を背にして眠る振りをした。
おかしい、優香は、あまり舌を入れるのが好きではなかった。それに口付けの仕方が、何か違う。前からこうだっただろうか。
和樹には、ばれない様にしないと。夫も悪くないけど、与野君の方が気持ちいい。何回もいかしてくれる。夫がしない事も彼は私に要求してくる。思い出しただけでも疼いてきそう。まだ、夫は気付いていないはず。大丈夫。
でも、後一回しか彼と体を合わせる事が出来ない。ちょっと寂しいかも。
「優香、行ってくるね。今週で終わりだ」
「うん、いってらっしゃい」
いつもの様に口付けをして家を出る。後ろから二度のロック音がすると安心する。
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棚からスーツケースを下ろして、ドアに向かうと
「あっ、また会いましたね。和田さん」
後ろを振り返ると、妻の友人で保険勧誘員の吉岡理沙が立っていた。手には大きなバッグを持っている。
「あっ、吉岡さん」
「和田さん。あれからずっと出張ですか」
「ええ、今週で終わりですけど」
「そうですか。優香は元気にしていますか」
「ええ、妻は元気です」
「良かった。東京に戻ったら、保険の件でお話したいのですが」
「良いですよ。連絡ください」
ドアが、開いたので、僕はその後、言葉を続けず、乗り換えホームに急いだ。
「和田さん。お疲れ様。金曜のクロージングだけど、木曜日午前中に出来ないかって、お客様から言われているが」
「木曜日午前中ですか。問題ないですよ。既にクロージングの資料は、出来てます」
「さすがだな。では、担当にそう言っておく」
「分かりました」
一日早く帰れる。優香にサプライズするか。どうせ、家でTVでもみているだけだろうから。
社内アナウンスが、僕の降りる駅を教えている。棚からスーツケースを降ろして、ドアに行くと、
「あっ、和田さん。奇遇ですね。また会いましたね」
声の方に振り向くと
「あっ、吉岡さん。こんにちは」
ドアが開いたので、ホームに降りる。社内で飲んだ飲料水のペットボトルを捨てて、エスカレータに乗ろうとすると
「和田さん、少し時間ありません」
「今からですか」
吉岡さんが頷いた。
時計を見ると、まだ、午後四時だ。優香は、六時過ぎに帰って来るはずだから一時間位いいだろう。
「一時間位なら」
駅のコンコース内にある、コーヒーショップに入る。
吉岡さんは、車内での寒さ防ぎだったのか、薄いカーデガンを脱ぐと自分の席の隣に置いた。結構胸が大きくて、谷間が見える。妻程ではないが。
「和田さん。お仕事どうですか」
「どうですかと言われても。まあ普通です」
「吉岡さんこそ、どうしたんですか。お仕事柄、新幹線に乗ることは無いと思っていましたが」
「……。夫と、三か月前に離婚しまして。その手続きで、何回か乗っています」
そう言う事か、だから三か月前に会ったんだ。
「あっ、失礼しました。嫌のこと聞きましたね」
「問題ありません。夫の浮気が発覚して、慰謝料の件で、話し合いを持ちましたので」
「そうですか」
なるほど。そう言う事か。どうやって浮気をしていると知ったんだろう。何気なく
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妻の最近の行動について話した。
「優香が浮気。信じられないですけど、可能性ありますよね。和田さんここ三ヶ月出張だったんですよね」
僕は頷いた。
もう少し、話をしたかったが、五時を過ぎたので、途中で切り上げた。
我が家が見えて来た。優香の驚く顔が楽しみだな。
「ただいま」
…………。
「ただいま。あれ、いないのかな。まだ六時か、ちょっと残業すれば、遅くなるな」
優香の仕事は、午後五時には終わる。普通、通勤時間が五十分だから、何も無ければ帰ってくるはずだが。
七時を過ぎ、八時になっても帰ってこない。おかしいな。連絡してみるか。でも、もうちょっと待ってみよう。サプライズだから。
ふふ、今日は、激しかったな。与野君。最後だからって。私も数えきれない位いってしまった。でも明日、夫が帰って来る。日常に戻らないと。
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ガチャリ、ガチャリ。ギ~。
あれ、スーツケースが置いてある。えっ、なんで。夫が帰って来ている。
「お帰り」
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「お帰り、優香。待ってたよ。遅かったね」
「えっ、あ、うん。ただいま」
妻から石鹸の匂いがしている。
「どうしたの。遅かったじゃないか」
「うん。ごめん。今日、課長主催で飲み会が有って。二次会まで付き合ったら、こんな時間になっちゃった」
わざと甘えた様に抱き着く。
「そうか。大変だったね」
「うん。今日は、ごめん。お風呂入って寝たい」
「えっ。ああ、いいよ」
信じられなかった。前の優香なら、食事の心配や僕のお風呂の事、なぜ早く帰って来たかなど、いっぱい聞いて来た。夜だって要求してくる。
まさか。でも。石鹸の匂いは。
朝早く目が覚めた。せっかくだから、顔を洗おうと洗面所に行くと
「うっ。何だ」
キツイ匂いが、漏れている所があった。下着入れの洗濯籠だ。気になって取ってみると、優香のパンティのあそこの部分が異様に汚れていた。
・・・・。
悶々としてしまった。信じたくないが、ほぼ間違いない。だが、どうやって調べる。
朝起きても、妻は、僕がなぜ早く帰って来たか。聞きもしなかった。
「優香、行ってくるね。今日は、一日早く帰れた分、ちょっと会社でまとめ物はあるから少し遅くなる」
「うん、わかった。帰る時連絡して。ご飯準備しておくね」
昨日とは別人の様に、前の妻の笑顔に戻っていた。
―――――
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