3 / 8
3
しおりを挟む
その後、王国は騒然となっていた。
なぜなら、レナは次期王妃として、慈善活動に熱心であり、かつ、どんな身分の者にも分け隔てない態度で、庶民たちの人気が高かったからだ。
これは、レナが自分の身を守るために、一人でも多く味方を作るために頑張った結果だった。
だが、庶民たちの知りえない場所で、大人気だったレナは、王国を追放されてしまった。
庶民たちは王家のやることだからと、燻る気持ちを呑み込んだ。だが、どうしてレナが追放されてしまったのかについては、伝わってくる噂を信じる庶民はいなかった。
なぜなら、元々市井に住んでいたマリアンヌの方が、イカレテいるという認識だったからだ。
マリアンヌも転生者だった。だから、自分がどんな運命をたどるのか知っていた。そしてよく吹聴していたのだ。
「私は王太子の婚約者になるの!」と。
その時には既に、レナのすばらしさを、人々は目の当たりにしており、そのレナを押しのけて王太子の婚約者になれるような人間性も持ち合わせていそうにないマリアンヌが、どうして王太子の婚約者になるのかと、頭がおかしい認定をしていた。
だが、庶民であったはずのマリアンヌが、実は男爵令嬢で、そしてあれよあれよという間に、本当に王太子の隣に立つことになってしまった。
市井の人々は、マリアンヌの妄想が現実になったことに驚いて、そして、一体マリアンヌがどんなあくどい方法を取って王太子に取り入ったのかと穿っていた。
それほど、マリアンヌの周りの人々への態度が酷かったからだ。
何かあれば二言目には「私は王太子の婚約者になる身よ」で、えこひいきを求める。他の庶民を馬鹿にする。そんな人間が周りから好かれるわけはない。
対して、レナは辺境の地にでも将来のことを見据えて足を運び、不足と思えば寄付をするように父親に働きかけ、辺境の人々へのねぎらいや感謝の気持ちを忘れなかった。
だから、王都から離れても、レナが国を追放されたことを嘆く人々は多かった。国境警備隊もそうで、レナが国境を越えようとするときには、ひどくこの国の将来を嘆かれた。でも、追放されてしまったレナには、もうどうすることも出来ない。
レナが追放された情報は、瞬く間に国内に広がった。それと同時に、マリアンヌの悪評も広まっていた。あまりにも対照的な二人だったからだ。
それほどマリアンヌが国母になる国の将来を憂える庶民は多かったのだ。
そんな不穏な空気が立ち込める王国の空に、ある映像が映し出された。
マリアンヌの嘘を明らかにする映像だった。
レナが王国から出てしまったことで、ゲームは終了し、ゲーム補正が解かれたのだ。
レナが頑張って発動しようとしていた魔法へのブロックが、解除されたのだ。
そもそもこの魔法を実地で使ったのははじめてだった。レナは頑張って、何度も発動しようとしていた。だからこその不具合だった。だから、こんな不具合と思えることが起こるとは、レナもサイールも思っていなかったのだ。
そのせいで、本来なら、パーティー会場だけで映し出されるだけで済む映像が、王国内の至る所で再生された。
なぜなら、レナは次期王妃として、慈善活動に熱心であり、かつ、どんな身分の者にも分け隔てない態度で、庶民たちの人気が高かったからだ。
これは、レナが自分の身を守るために、一人でも多く味方を作るために頑張った結果だった。
だが、庶民たちの知りえない場所で、大人気だったレナは、王国を追放されてしまった。
庶民たちは王家のやることだからと、燻る気持ちを呑み込んだ。だが、どうしてレナが追放されてしまったのかについては、伝わってくる噂を信じる庶民はいなかった。
なぜなら、元々市井に住んでいたマリアンヌの方が、イカレテいるという認識だったからだ。
マリアンヌも転生者だった。だから、自分がどんな運命をたどるのか知っていた。そしてよく吹聴していたのだ。
「私は王太子の婚約者になるの!」と。
その時には既に、レナのすばらしさを、人々は目の当たりにしており、そのレナを押しのけて王太子の婚約者になれるような人間性も持ち合わせていそうにないマリアンヌが、どうして王太子の婚約者になるのかと、頭がおかしい認定をしていた。
だが、庶民であったはずのマリアンヌが、実は男爵令嬢で、そしてあれよあれよという間に、本当に王太子の隣に立つことになってしまった。
市井の人々は、マリアンヌの妄想が現実になったことに驚いて、そして、一体マリアンヌがどんなあくどい方法を取って王太子に取り入ったのかと穿っていた。
それほど、マリアンヌの周りの人々への態度が酷かったからだ。
何かあれば二言目には「私は王太子の婚約者になる身よ」で、えこひいきを求める。他の庶民を馬鹿にする。そんな人間が周りから好かれるわけはない。
対して、レナは辺境の地にでも将来のことを見据えて足を運び、不足と思えば寄付をするように父親に働きかけ、辺境の人々へのねぎらいや感謝の気持ちを忘れなかった。
だから、王都から離れても、レナが国を追放されたことを嘆く人々は多かった。国境警備隊もそうで、レナが国境を越えようとするときには、ひどくこの国の将来を嘆かれた。でも、追放されてしまったレナには、もうどうすることも出来ない。
レナが追放された情報は、瞬く間に国内に広がった。それと同時に、マリアンヌの悪評も広まっていた。あまりにも対照的な二人だったからだ。
それほどマリアンヌが国母になる国の将来を憂える庶民は多かったのだ。
そんな不穏な空気が立ち込める王国の空に、ある映像が映し出された。
マリアンヌの嘘を明らかにする映像だった。
レナが王国から出てしまったことで、ゲームは終了し、ゲーム補正が解かれたのだ。
レナが頑張って発動しようとしていた魔法へのブロックが、解除されたのだ。
そもそもこの魔法を実地で使ったのははじめてだった。レナは頑張って、何度も発動しようとしていた。だからこその不具合だった。だから、こんな不具合と思えることが起こるとは、レナもサイールも思っていなかったのだ。
そのせいで、本来なら、パーティー会場だけで映し出されるだけで済む映像が、王国内の至る所で再生された。
863
あなたにおすすめの小説
冤罪で国外追放される様なので反撃して生き地獄に落とします
富士山のぼり
ファンタジー
卒業パーティの日、聖女レティシアは婚約者である王太子から身に覚えのない罪で弾劾されて婚約破棄の上、国外追放の命令を下される。
怒りが頂点に来たレティシアは隠された自分の能力を使って反撃する事にした。
※婚約破棄の前提を壊す身も蓋も無いお話です。
聖女の妹、『灰色女』の私
ルーシャオ
恋愛
オールヴァン公爵家令嬢かつ聖女アリシアを妹に持つ『私』は、魔力を持たない『灰色女(グレイッシュ)』として蔑まれていた。醜聞を避けるため仕方なく出席した妹の就任式から早々に帰宅しようとしたところ、道に座り込む老婆を見つける。その老婆は同じ『灰色女』であり、『私』の運命を変える呪文をつぶやいた。
『私』は次第にマナの流れが見えるようになり、知らなかったことをどんどんと知っていく。そして、聖女へ、オールヴァン公爵家へ、この国へ、差別する人々へ——復讐を決意した。
一方で、なぜか縁談の来なかった『私』と結婚したいという王城騎士団副団長アイメルが現れる。拒否できない結婚だと思っていたが、妙にアイメルは親身になってくれる。一体なぜ?
私ではありませんから
三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」
はじめて書いた婚約破棄もの。
カクヨムでも公開しています。
婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね
ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。
失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
似非聖女呼ばわりされたのでスローライフ満喫しながら引き篭もります
秋月乃衣
恋愛
侯爵令嬢オリヴィアは聖女として今まで16年間生きてきたのにも関わらず、婚約者である王子から「お前は聖女ではない」と言われた挙句、婚約破棄をされてしまった。
そして、その瞬間オリヴィアの背中には何故か純白の羽が出現し、オリヴィアは泣き叫んだ。
「私、仰向け派なのに!これからどうやって寝たらいいの!?」
聖女じゃないみたいだし、婚約破棄されたし、何より羽が邪魔なので王都の外れでスローライフ始めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる