聞こえない私に、声をくれた君

あゆみ

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出会い

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今日も変わらない一日が始まる……はずだった。

部屋に管理人さんが入ってきて、その隣には通訳さんの姿があった。どうやら新しく入ってきた子がいるらしい。
中岡茂樹(なかおか しげき)という男の子。
私とは正反対で、人見知りせず、誰とでもすぐに打ち解けていた。

みんなに笑顔で話しかける彼の様子を、私は少し離れたところから見ていた。挨拶しているのかな、そう思っていたその時――
ふと気づくと、彼は私の目の前にいた。

なにか話している。でも、聞こえない。
そのことが急に申し訳なくなって、涙がこぼれてしまった。

慌てた彼の様子に、通訳さんがあわてて宥めてくれていた。
でもやっぱり申し訳なかった。私なんかに、話しかけてくれて――

しばらくして、彼は席を外したと思ったら、紙とペンを持って戻ってきた。
そして、丁寧な字で自己紹介を書いてくれた。

「中岡茂樹。しげきって呼んで! 趣味はサッカーで、特技は絵を描くこと!」

紙いっぱいに書かれた彼の言葉。まっすぐな文字と気持ちが嬉しかった。
これが、私と彼の出会いだった。
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