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心を許す
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薪を取りに山に行くとゲントと会った。
「薪拾いか。精が出るのぉ」
「おはよう。ゲント」
ゲントは昨日と同様に杖をついており、名前を呼ぶと少し驚いていた。
「わしの名前ダリルに聞いたのか。それならお主の名前も教えて貰えるかの?」
「ゼーリッヒ」
「ほう...希望と賢者を示す名か...。中々ええ名前をつけたもんじゃ」
「いい名前?」
名前に良いも悪いもあるのかと首を傾げると、ゲントは頷いた。
「名前は親が最初に子に贈る贈り物じゃ。そこには願いが込められる。ダリルは希望ある明るい未来と、賢い子に育つことを望んでいるようじゃの」
「そっか...。ゲント。昨日教えてくれた歴史、ゼネラルや他の国も知ってる?」
「おお。いいぞ。だが、勉強だけでは人生つまらん。草遊びを教えてやろう」
ゲントは近くの草を2本千切ると1本をゼーリッヒに渡した。
「両端を持って縦に突き出すんじゃ」
言われるままに従えば、ゲントはゼーリッヒの目の前で下からもう1本の草を通し上下にその草を持つ。
「そして...こうじゃ!」
ゲントは通した草を手前に引き寄せ、その結果ゼーリッヒの持っていた草が千切れる。
「こうして持っている草がちぎれた方が負けというゲームじゃな」
「へぇ...。今度は僕が動かしていい?」
「あぁいいぞ」
草相撲と呼ばれた遊びは案外コツがいるようでゼーリッヒは中々ゲントに勝てなかった。
他にも草笛や、作った葉の船を川に流してどちらの方が先に目的地に着くかといった遊びも教えてくれた。
「川の流れって場所によって違うんだね」
「やはりお前さんは賢い子じゃな。さて、そろそろ歴史の話をしようか」
「うん」
ゲントから色んな話を聞いているとあっという間に日が暮れてきた。
「そろそろ帰った方がええのぉ。ゼーリッヒ。今度はダリルの昔の話をしてやろう」
「昔の話?」
「あぁ。ダリルがお前さんぐらいの歳の頃どんなことをしてたのかじゃ」
気になる話しだと思っていると、ゲントがくすくすと笑い始めた。
「どうしたの?」
「いや。お前さんが嬉しそうな顔をするもんじゃから可愛いと思っての」
可愛いは小動物や女性に使われることが多い。扱い的には小動物かなどと考える。
「ゼーリッヒ。お前はいい子じゃよ。ダリルは間違っとらん。わしが保証する」
伸ばされた手はダリルと似ていて怖くなかった。素直に撫でられると、ゲントの方が嬉しそうに笑った。
「薪拾いか。精が出るのぉ」
「おはよう。ゲント」
ゲントは昨日と同様に杖をついており、名前を呼ぶと少し驚いていた。
「わしの名前ダリルに聞いたのか。それならお主の名前も教えて貰えるかの?」
「ゼーリッヒ」
「ほう...希望と賢者を示す名か...。中々ええ名前をつけたもんじゃ」
「いい名前?」
名前に良いも悪いもあるのかと首を傾げると、ゲントは頷いた。
「名前は親が最初に子に贈る贈り物じゃ。そこには願いが込められる。ダリルは希望ある明るい未来と、賢い子に育つことを望んでいるようじゃの」
「そっか...。ゲント。昨日教えてくれた歴史、ゼネラルや他の国も知ってる?」
「おお。いいぞ。だが、勉強だけでは人生つまらん。草遊びを教えてやろう」
ゲントは近くの草を2本千切ると1本をゼーリッヒに渡した。
「両端を持って縦に突き出すんじゃ」
言われるままに従えば、ゲントはゼーリッヒの目の前で下からもう1本の草を通し上下にその草を持つ。
「そして...こうじゃ!」
ゲントは通した草を手前に引き寄せ、その結果ゼーリッヒの持っていた草が千切れる。
「こうして持っている草がちぎれた方が負けというゲームじゃな」
「へぇ...。今度は僕が動かしていい?」
「あぁいいぞ」
草相撲と呼ばれた遊びは案外コツがいるようでゼーリッヒは中々ゲントに勝てなかった。
他にも草笛や、作った葉の船を川に流してどちらの方が先に目的地に着くかといった遊びも教えてくれた。
「川の流れって場所によって違うんだね」
「やはりお前さんは賢い子じゃな。さて、そろそろ歴史の話をしようか」
「うん」
ゲントから色んな話を聞いているとあっという間に日が暮れてきた。
「そろそろ帰った方がええのぉ。ゼーリッヒ。今度はダリルの昔の話をしてやろう」
「昔の話?」
「あぁ。ダリルがお前さんぐらいの歳の頃どんなことをしてたのかじゃ」
気になる話しだと思っていると、ゲントがくすくすと笑い始めた。
「どうしたの?」
「いや。お前さんが嬉しそうな顔をするもんじゃから可愛いと思っての」
可愛いは小動物や女性に使われることが多い。扱い的には小動物かなどと考える。
「ゼーリッヒ。お前はいい子じゃよ。ダリルは間違っとらん。わしが保証する」
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