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第3章 チャーミングな人
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午前の自習を終え、一息ついているパエリエの私室の扉が数センチ開いた。
外から濃紺のネイルの手が招いているかと思えば、ちらりとヴァイオレットグレイの編んだ髪が顔を覗かせた。
「パエリエ」
トレードマークのあじさい色より数段濃い、本日の装いは深い臙脂色のドレス。
驚いて、パエリエは立ち上がる。
「お義母さま」
扉にかけより、礼をするのももどかしく、王妃に告げる。
「どうなさったんですか? 伝令を寄越してくだされば、あたしから参りましたのに」
「よいのです。私的な案件なので」
ひみつめかしてウインクする王妃に、パエリエは首を傾げる。
「私的な?」
王妃は頬を染めてこほんと咳払いすると、扇で口元を覆った。
「つまりですね。まず、一つは」
王妃がトランプのように楽し気に掲げた小さな袋には、ごく小さく色とりどりに光る石のようなものが連なっている。
「爪先のおしゃれに興味はありませんか」
「え? ……ああ」
王族の女性はみな、爪先も綺麗に着飾っている。
たしなみとして覚えよということだろうか。
そう言うと、王妃はもどかしそうに扇を弄ぶ。
「そのようになんでも公務と結びつけなくてよろしい。わたくしはただ」
「すみませんが母上、パエリエにそのようなものは不要ですよ」
思わぬ横やりの登場に、皇后は軽く現れた息子を睨む。
クラヴァットにクリーム色のベストと、今日のリカルドは正装に近い服装をしている。
「まぁリシャール。いいではないの、女同士の楽しみというものよ」
「僕は、女性がごてごてと爪の先まで石を張りつけたりするのは好きじゃないんだ」
リカルドの口調はやんわりしているが、揺るがない。
ふぅん、そういうものかとパエリエは思うともなく思う。
そういえばおつきの者から念入りに爪を手入れされているが、飾られたことは未だない。
「僕の目の黒いうちは、婚約者の爪はいつでも短く、健康的にさせてもらいますので」
ぷくぅと王妃がらしくもなくむくれる。
「健康オタクの息子にも困ったものね。だいたい、あなたはいつもそうやって隙あらばパエリエを独り占めして」
「否定しませんが、今日は正式にスケジュールを入れてあったはずですよ」
微笑み、だがにべもなく断ると、皇太子は愛し気に婚約者の肩を抱き、その手を回廊の先へ差し向けた。
「さて、この話はもう終わり。パエリエ、きみの新しい側仕えを紹介したい」
「側仕え」
はっとオレンジペコの瞳が見開く。
そういえば、先日されていた。そんな話。
回廊の先、エルネストの先に控えている少女を見たオレンジペコは瞠目のために数段薄まり、マーマレードの様相を呈した。
マロンブラウンの髪をまとめてモカの瞳をした、少女。
「師匠!」
満面の笑みでそう叫んだかと思うと、駆け寄ってくる彼女には見覚えがあった。
「あ、あんた」
妖精役のバレリーナのようにつま先をちまちまさせて駆け寄り、少女、コリンヌ・プティは礼をした。
「いえ、今日からパエリエ様とお呼びしなくてはなりませんね」
上げた顔いっぱいで、笑みを形作る。
「コリンヌ・プティです。精いっぱい頑張ります! どうぞ、よろしくお願いしますっ!」
「ははは、どうだい? 傑作じゃないか」
エクリュの瞳を真昼の日差しにきらめかせ、リカルドが破顔した。
「かつてシャノワーヌで男に殴られそうになっていたところを助けてくれた女性を追いかけてこんなところまで来てしまうなんて。弾丸のような行動力だ」
「それが採用の決め手です、殿下」
コリンヌの後ろから介添えるように、エルネストが言う。
「側仕えに必要なのはなにより主への忠誠心と、なにがあっても守り抜く、まさに行動力ですから」
「うん。エルネスト。きみの審美眼もたいしたものだよ」
目をきらきらさせて、コリンヌが薄菫の手袋ごと両手を握ってくる。
つられて思わず破顔してしまうほどの光度だ。
「あんたももの好きね」
苦笑とともに出たのは、そんな台詞だった。
「シャノワーヌにいればそこそこいいとこのお嬢さんでいられたでしょうに。好き好んで女一人働きに出るなんて」
そんな問いにもコリンヌはにっこりと応じる。
「あのままあそこにいれば、いずれは嫁がされたんです。金だけはあるあの最低男に」
「——」
モカブラウンを一瞬過った黒煙のような影。
恵まれた境遇の裏事情——花園のカードと背中合わせにどくろの札が出てきたような。
これには、その場にいた誰もが口をつぐんだ。
だがそれも一瞬のこと。
「それにひきかえここでは! 憧れのお姉さまのドレスアップや王宮生活を応援できるなんて、夢のようです」
くるりと回転して歓びを表現するコリンヌ。
それを受けたリカルドのどこまでも穏やかでかつ、おもしろがるような声音。
「つっかえすわけにはいかないんじゃないかな、主殿。仕える前からこう慕われては、ね?」
見ればコリンヌはまだ回っている。
回転かけたどんぐりごまかとパエリエは吐息をついた。
まぁ、なってしまったものはしかたない。
「よろしくお願いするわ、コリンヌ」
「はいっ!」
少女にとってよい選択だったかはわからないが。
敬礼してみせるその姿に、一縷の夏の風のようなものが心に吹き抜けるのを、パエリエは感じる。
「そうでした。本日から新しい側仕えを置くんでしたね」
「コリンヌ・プティです! 王妃様、ご機嫌うるわしゅう」
コリンヌは就任したての、ぎこちなくも手順を踏んだ礼を王妃に披露してみせる。
「あの。直々にこちらにお見えということは、パエリエ様にお話ですか。あたし、席を外しましょうか?」
就任早々侍女らしい気配りを見せる。
「いえ。若い娘がいるのは具合がいいですから、ここへ」
王妃にそう言われるのは予想外だったのか緊張の電撃をびくりと背中に走らせつつ、王妃の前に出るコリンヌの顎に王妃は手ずから触れた。
「ひっ。お、王妃さま——」
「してコリンヌ」
吟味するような視線をどうにか受け止めるも、コリンヌがとうとう目を逸らしそうになった時、ひっそりと王妃が差し出したのは。
「あなたはこれを読んだことがありますか?」
蘭の花が模る女性を描いた大衆本。
恋愛小説だ。
「あーっ、それは! 国を超えて超人気の『ラブミーアゲイン』! ファンなんです! 既刊はぜんぶ持ってます!」
大興奮するコリンヌの隣で、パエリエはがくりと肩を落とす。
「まさか、また読書の宿題、ですか?」
王妃は頷き、
「巷の若い女性に人気です。民衆のベストセラーも抑えておきなさい」
真剣な顔で、命じる。
「冒頭、今読んでみて」
「はい……」
本を開けば後ろから、コリンヌがのぞきこんでくる。
冒頭には前巻までのあらすじがまとめられているようだ。
数ページ読んで、ぱたんと本を閉じる。
「どう思って?」
「うーん……」
「あなたの正直な感想が聞きたいのです」
ずずいっと身を寄せてくる王妃には多少言いづらいが。
正直にと強調されればしかたない。
言われた通り、パエリエはありのままの所感を述べる。
「あまりピンときません。恋に落ちるのがお互いに一目惚れというのがどうも」
「えーっ、なんでーっ⁉」
すぐさま反論の声を上げたのはコリンヌだ。
「運命感じちゃうじゃないですか」
「そう? 所詮は顔で選んだのかってはなからげんなりしちゃうわ」
そのタイミングで響いた、らしくない高らかな笑い声——センス越しの王妃の声だ。
「思った通り」
しずしずと、パエリエとコリンヌの真ん中に歩み出ると、内緒話をするように王妃は片目をつむる。
「冒頭を読んだ時の印象は、わたくしもあなたとまったく同じでした」
さらに内緒だと言うように、センス越しつむる目を変える。
「しかしながら、最後まで読んだ時、コリンヌのように夢中になりました」
「……」
「……」
「母上」
息子がたしなめの言葉を発する前に、有能な王妃は話を締めくくる。
「騙されたと思って一読してみなさい。では」
しっかり励むようにとコリンヌの肩に彼女が触れたのが合図のように、その場は解散となった。
外から濃紺のネイルの手が招いているかと思えば、ちらりとヴァイオレットグレイの編んだ髪が顔を覗かせた。
「パエリエ」
トレードマークのあじさい色より数段濃い、本日の装いは深い臙脂色のドレス。
驚いて、パエリエは立ち上がる。
「お義母さま」
扉にかけより、礼をするのももどかしく、王妃に告げる。
「どうなさったんですか? 伝令を寄越してくだされば、あたしから参りましたのに」
「よいのです。私的な案件なので」
ひみつめかしてウインクする王妃に、パエリエは首を傾げる。
「私的な?」
王妃は頬を染めてこほんと咳払いすると、扇で口元を覆った。
「つまりですね。まず、一つは」
王妃がトランプのように楽し気に掲げた小さな袋には、ごく小さく色とりどりに光る石のようなものが連なっている。
「爪先のおしゃれに興味はありませんか」
「え? ……ああ」
王族の女性はみな、爪先も綺麗に着飾っている。
たしなみとして覚えよということだろうか。
そう言うと、王妃はもどかしそうに扇を弄ぶ。
「そのようになんでも公務と結びつけなくてよろしい。わたくしはただ」
「すみませんが母上、パエリエにそのようなものは不要ですよ」
思わぬ横やりの登場に、皇后は軽く現れた息子を睨む。
クラヴァットにクリーム色のベストと、今日のリカルドは正装に近い服装をしている。
「まぁリシャール。いいではないの、女同士の楽しみというものよ」
「僕は、女性がごてごてと爪の先まで石を張りつけたりするのは好きじゃないんだ」
リカルドの口調はやんわりしているが、揺るがない。
ふぅん、そういうものかとパエリエは思うともなく思う。
そういえばおつきの者から念入りに爪を手入れされているが、飾られたことは未だない。
「僕の目の黒いうちは、婚約者の爪はいつでも短く、健康的にさせてもらいますので」
ぷくぅと王妃がらしくもなくむくれる。
「健康オタクの息子にも困ったものね。だいたい、あなたはいつもそうやって隙あらばパエリエを独り占めして」
「否定しませんが、今日は正式にスケジュールを入れてあったはずですよ」
微笑み、だがにべもなく断ると、皇太子は愛し気に婚約者の肩を抱き、その手を回廊の先へ差し向けた。
「さて、この話はもう終わり。パエリエ、きみの新しい側仕えを紹介したい」
「側仕え」
はっとオレンジペコの瞳が見開く。
そういえば、先日されていた。そんな話。
回廊の先、エルネストの先に控えている少女を見たオレンジペコは瞠目のために数段薄まり、マーマレードの様相を呈した。
マロンブラウンの髪をまとめてモカの瞳をした、少女。
「師匠!」
満面の笑みでそう叫んだかと思うと、駆け寄ってくる彼女には見覚えがあった。
「あ、あんた」
妖精役のバレリーナのようにつま先をちまちまさせて駆け寄り、少女、コリンヌ・プティは礼をした。
「いえ、今日からパエリエ様とお呼びしなくてはなりませんね」
上げた顔いっぱいで、笑みを形作る。
「コリンヌ・プティです。精いっぱい頑張ります! どうぞ、よろしくお願いしますっ!」
「ははは、どうだい? 傑作じゃないか」
エクリュの瞳を真昼の日差しにきらめかせ、リカルドが破顔した。
「かつてシャノワーヌで男に殴られそうになっていたところを助けてくれた女性を追いかけてこんなところまで来てしまうなんて。弾丸のような行動力だ」
「それが採用の決め手です、殿下」
コリンヌの後ろから介添えるように、エルネストが言う。
「側仕えに必要なのはなにより主への忠誠心と、なにがあっても守り抜く、まさに行動力ですから」
「うん。エルネスト。きみの審美眼もたいしたものだよ」
目をきらきらさせて、コリンヌが薄菫の手袋ごと両手を握ってくる。
つられて思わず破顔してしまうほどの光度だ。
「あんたももの好きね」
苦笑とともに出たのは、そんな台詞だった。
「シャノワーヌにいればそこそこいいとこのお嬢さんでいられたでしょうに。好き好んで女一人働きに出るなんて」
そんな問いにもコリンヌはにっこりと応じる。
「あのままあそこにいれば、いずれは嫁がされたんです。金だけはあるあの最低男に」
「——」
モカブラウンを一瞬過った黒煙のような影。
恵まれた境遇の裏事情——花園のカードと背中合わせにどくろの札が出てきたような。
これには、その場にいた誰もが口をつぐんだ。
だがそれも一瞬のこと。
「それにひきかえここでは! 憧れのお姉さまのドレスアップや王宮生活を応援できるなんて、夢のようです」
くるりと回転して歓びを表現するコリンヌ。
それを受けたリカルドのどこまでも穏やかでかつ、おもしろがるような声音。
「つっかえすわけにはいかないんじゃないかな、主殿。仕える前からこう慕われては、ね?」
見ればコリンヌはまだ回っている。
回転かけたどんぐりごまかとパエリエは吐息をついた。
まぁ、なってしまったものはしかたない。
「よろしくお願いするわ、コリンヌ」
「はいっ!」
少女にとってよい選択だったかはわからないが。
敬礼してみせるその姿に、一縷の夏の風のようなものが心に吹き抜けるのを、パエリエは感じる。
「そうでした。本日から新しい側仕えを置くんでしたね」
「コリンヌ・プティです! 王妃様、ご機嫌うるわしゅう」
コリンヌは就任したての、ぎこちなくも手順を踏んだ礼を王妃に披露してみせる。
「あの。直々にこちらにお見えということは、パエリエ様にお話ですか。あたし、席を外しましょうか?」
就任早々侍女らしい気配りを見せる。
「いえ。若い娘がいるのは具合がいいですから、ここへ」
王妃にそう言われるのは予想外だったのか緊張の電撃をびくりと背中に走らせつつ、王妃の前に出るコリンヌの顎に王妃は手ずから触れた。
「ひっ。お、王妃さま——」
「してコリンヌ」
吟味するような視線をどうにか受け止めるも、コリンヌがとうとう目を逸らしそうになった時、ひっそりと王妃が差し出したのは。
「あなたはこれを読んだことがありますか?」
蘭の花が模る女性を描いた大衆本。
恋愛小説だ。
「あーっ、それは! 国を超えて超人気の『ラブミーアゲイン』! ファンなんです! 既刊はぜんぶ持ってます!」
大興奮するコリンヌの隣で、パエリエはがくりと肩を落とす。
「まさか、また読書の宿題、ですか?」
王妃は頷き、
「巷の若い女性に人気です。民衆のベストセラーも抑えておきなさい」
真剣な顔で、命じる。
「冒頭、今読んでみて」
「はい……」
本を開けば後ろから、コリンヌがのぞきこんでくる。
冒頭には前巻までのあらすじがまとめられているようだ。
数ページ読んで、ぱたんと本を閉じる。
「どう思って?」
「うーん……」
「あなたの正直な感想が聞きたいのです」
ずずいっと身を寄せてくる王妃には多少言いづらいが。
正直にと強調されればしかたない。
言われた通り、パエリエはありのままの所感を述べる。
「あまりピンときません。恋に落ちるのがお互いに一目惚れというのがどうも」
「えーっ、なんでーっ⁉」
すぐさま反論の声を上げたのはコリンヌだ。
「運命感じちゃうじゃないですか」
「そう? 所詮は顔で選んだのかってはなからげんなりしちゃうわ」
そのタイミングで響いた、らしくない高らかな笑い声——センス越しの王妃の声だ。
「思った通り」
しずしずと、パエリエとコリンヌの真ん中に歩み出ると、内緒話をするように王妃は片目をつむる。
「冒頭を読んだ時の印象は、わたくしもあなたとまったく同じでした」
さらに内緒だと言うように、センス越しつむる目を変える。
「しかしながら、最後まで読んだ時、コリンヌのように夢中になりました」
「……」
「……」
「母上」
息子がたしなめの言葉を発する前に、有能な王妃は話を締めくくる。
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