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10章 クリスマス
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航の指先がチャイムを押す。ピンポン、という音が部屋の中から漏れて聞こえる。十二月二十五日の昼下がり、空気は随分と冷えている。
もう一度チャイムを押した途端、鍵とチェーンを外す音が聞こえた。古いドアが勢いよく開く。
「こーちゃん、あきちゃん!」楓が靴を引っ掛け、躓きながらも飛び出してきた。「いらっしゃいませ!」
「楓、元気だな」
「楓くん、こんにちは」
航にしがみつく楓は、「こんにちは!」と元気よく挨拶をする。にこにこと笑う顔から、青痣はすっかり消えていた。
電気のついている部屋の奥から出てきた二人の老人も、二人に「こんにちは」と挨拶をした。航と亜希もそれぞれ同じ台詞を口にして軽く頭を下げる。
「ぼくのね、おじいちゃんと、おばあちゃん!」
「いつも楓から話を聞いてますよ。大好きなお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるって」
柔和な表情をした楓の祖父が言う。
「寒いから、お上がんなさいな」
祖母に招かれ、楓に手を引かれ、二人は部屋に上がった。
あの日の楓からの着信は、祖父母が来たから安心してほしいという内容だった。孫を心配して居ても立っても居られなくなった二人が家に来てくれた。楓はそのことを航に教えなければと思ったそうだ。両親よりも自分の身を案じてくれる人たちに、一刻も早く連絡したかったらしい。
上がった部屋には、段ボール箱がいくつも積まれていた。楓の主な荷物は既に祖父母の家に送ってあり、今日の夜には楓もそこに引き取られる。学校も終業式を終えたばかりの慌ただしい日常だが、最後の日は航と亜希と一緒に過ごしたいと、彼が願ったのだ。わがままで申し訳ないと祖父母は恐縮していたが、楓がここまで自分たちを好いてくれることが、亜希には泣きたいほど嬉しかった。
「おばあちゃんのごはん、おいしいんだよ」
「大したものも用意できなくて、ごめんなさいね」
楓の祖母は昼飯にと、タッパーをいくつか出して炬燵に並べる。食器類は既に箱の中だから、予め作り置きしていたそうだ。それぞれ、おにぎりが入ったもの、卵焼きやミートボールなどが入ったもの、果物が入ったタッパーと分けられている。
航と亜希は礼を言って箸を取った。以前と同じ、楓を間にした位置取りで食事を始める。祖母は台所で片付けをはじめ、祖父は手続きのため役所へ出かけて行った。
「美味しいな」
「うん。美味しいですね!」
航が感想を口にし、亜希もそれに同意すると、楓はにこにこと笑って頷く。「おいしい!」と口いっぱいにおにぎりを頬張って喜んでいる。
楓はこれから、店の弁当ではなく、祖母の作る食事を口にできる。温かな食卓を家族と囲むことが出来る。とても喜ばしいことなのに、どうしても、寂しい。
食べ終わり、引っ越し準備を手伝おうかと申し出ると、祖母はやんわりと断った。
「大物はあの子の両親が片付けるから、楓の物を分けてるだけなんですよ。それより、あなたたちは本当によかったのかしら。今日はクリスマスでしょう」
「楓くんは大事な友だちですし、会いたかったので」
「そーそー。それにクリスマスだからって、俺も水無瀬もそういうの無縁だから」
亜希の台詞に、台所にやって来た航が被せる。確かに、クリスマスだからといってアルバイトしか予定がなかったのは否定できない。
航はもともとシフトが入っていなかったが、亜希は長谷川に手を合わせて変わってもらった。彼は気前よく引き受けてくれたが、航もそろって休みなのだと気づくと、途端に怪しんできて大変だった。
「え、亜希ちゃん、まさか……」
子之葉と同じ表情を見せるのに、誤解を解くのは大変だった。航と目的は同じでも、彼らが期待しているものはどこにもない。
「ねえ、こーちゃん。えいがかんって、おっきいの」
彼の腰にしがみつき、楓はこれからの予定に期待を膨らませている。
「おっきいよ。ていうか、画面がでかいんだな。壁が全部画面なんだ」
「ぜんぶ?」映画館を知らない楓は、大きな声を上げる。
「楓、騒いだりして迷惑かけちゃ駄目よ」
「はーい」
祖母に注意された楓が小さな両手で口を塞いだころ、彼の祖父が帰ってきた。
今日は電車に乗って映画を観に行く予定だ。予め楓の希望を聞き、席は予約しておいた。準備はばっちりだ。
いざ出かけようとすると、祖父に呼び止められる。
「少ないですが、今日使ってください」
封筒を差し出され、受け取った航が指を差し込んで中身を取り出した。一万円札が二枚。
「……すみませんけど、お断りします。ご飯もいただいたし」
航が丁寧な口調で辞退し、封筒に中身を戻した。
「余らせても仕方なかったし、お昼ご飯のことなら気にしないでください」
祖母はそう言うが、亜希は航に加勢する。
「私たちも楓くんと遊べて嬉しいし、このためにアルバイトしてるみたいなものですから」
「実際、楓は子供料金だし、それぐらい払わせてください」
頑固に突き返そうとする二人に、楓の祖父は微笑んだ。
「あの子は、家にはお金がないと信じているんです。息子夫婦が、子どもにはお金がかかって仕方がないなんて、いつも愚痴を聞かせていたせいですが。私たちも裕福というわけではありませんが、これからは幼い楓にお金の不安を抱かせたくないのです」
「それに、あなたたちと遊べる最後の日ぐらい、思い切り楽しい思い出を作ってもらいたいですから。このお金を使っていただければ、楓も遠慮せずにいられます」
その時、亜希の手がぎゅっと握られた。先に靴を履いて出ていた楓が、中々出てこない二人を呼びに来たのだ。
「どうしたの。いかないの?」
少し不安そうな彼に、航が封筒から出した札を見せる。
「ほら、貰ったよ」
「なに、それ。おかね?」
「うん。一万円。楓の好きな鮭おにぎりが、百個買えるぞ」
大きな目を真ん丸にして、百個のおにぎりを想像している姿が可愛らしい。
「それもほら、二枚ある」
「じゃあ、もっとおにぎりかうの」
「二百個もおにぎり買ったりしないよ」航が可笑しそうに笑った。「今日、使っていいよって、貰ったんだよ」
「すごい! おかねもちだ」
「楓、いっぱい楽しんでおいで」祖父は楓の頭を撫でる。「半日ですが、この子をよろしくお願いします」そして祖父母は頭を下げた。
元気よくはしゃぐ楓と出発する。彼は目新しい子ども用のダウンジャケットに袖を通していた。
「楓くん、あったかそうだね」
亜希が褒めると、彼は嬉しそうに飛び跳ねる。
「おじいちゃんたちがね、かってくれたの。とってもあったかい!」そして首をひねる。「でも、よかったのかなって、ちょっとおもう」
「よかったって、何が」亜希は温かく小さな手と手を繋ぐ。
「ぼくに、そんなにおかねつかって、いいのかなって。ふく、たかいんでしょ」
「高くないよ。楓は小さいし、大したことない」
「でも」航の台詞に、彼は尚も考える。「おかあさんたち、たかいっていってたよ。ふくもごはんも、いっぱいおかねかかって、たいへんって」
子どもらしい口調で、子どもらしくない不安を抱いている。
「おばあちゃんたち、だいじょうぶかな。びんぼうにならないかな」
「大丈夫じゃなかったら、その服も買わないだろ。心配すんな。それより、今日欲しいもんでも考えなよ」
「えっとね……えいがかんで、じゅーすほしい!」
ぴょこぴょこと跳ねる楓と、航も手を繋ぐ。電車はもうじきやって来る。
もう一度チャイムを押した途端、鍵とチェーンを外す音が聞こえた。古いドアが勢いよく開く。
「こーちゃん、あきちゃん!」楓が靴を引っ掛け、躓きながらも飛び出してきた。「いらっしゃいませ!」
「楓、元気だな」
「楓くん、こんにちは」
航にしがみつく楓は、「こんにちは!」と元気よく挨拶をする。にこにこと笑う顔から、青痣はすっかり消えていた。
電気のついている部屋の奥から出てきた二人の老人も、二人に「こんにちは」と挨拶をした。航と亜希もそれぞれ同じ台詞を口にして軽く頭を下げる。
「ぼくのね、おじいちゃんと、おばあちゃん!」
「いつも楓から話を聞いてますよ。大好きなお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるって」
柔和な表情をした楓の祖父が言う。
「寒いから、お上がんなさいな」
祖母に招かれ、楓に手を引かれ、二人は部屋に上がった。
あの日の楓からの着信は、祖父母が来たから安心してほしいという内容だった。孫を心配して居ても立っても居られなくなった二人が家に来てくれた。楓はそのことを航に教えなければと思ったそうだ。両親よりも自分の身を案じてくれる人たちに、一刻も早く連絡したかったらしい。
上がった部屋には、段ボール箱がいくつも積まれていた。楓の主な荷物は既に祖父母の家に送ってあり、今日の夜には楓もそこに引き取られる。学校も終業式を終えたばかりの慌ただしい日常だが、最後の日は航と亜希と一緒に過ごしたいと、彼が願ったのだ。わがままで申し訳ないと祖父母は恐縮していたが、楓がここまで自分たちを好いてくれることが、亜希には泣きたいほど嬉しかった。
「おばあちゃんのごはん、おいしいんだよ」
「大したものも用意できなくて、ごめんなさいね」
楓の祖母は昼飯にと、タッパーをいくつか出して炬燵に並べる。食器類は既に箱の中だから、予め作り置きしていたそうだ。それぞれ、おにぎりが入ったもの、卵焼きやミートボールなどが入ったもの、果物が入ったタッパーと分けられている。
航と亜希は礼を言って箸を取った。以前と同じ、楓を間にした位置取りで食事を始める。祖母は台所で片付けをはじめ、祖父は手続きのため役所へ出かけて行った。
「美味しいな」
「うん。美味しいですね!」
航が感想を口にし、亜希もそれに同意すると、楓はにこにこと笑って頷く。「おいしい!」と口いっぱいにおにぎりを頬張って喜んでいる。
楓はこれから、店の弁当ではなく、祖母の作る食事を口にできる。温かな食卓を家族と囲むことが出来る。とても喜ばしいことなのに、どうしても、寂しい。
食べ終わり、引っ越し準備を手伝おうかと申し出ると、祖母はやんわりと断った。
「大物はあの子の両親が片付けるから、楓の物を分けてるだけなんですよ。それより、あなたたちは本当によかったのかしら。今日はクリスマスでしょう」
「楓くんは大事な友だちですし、会いたかったので」
「そーそー。それにクリスマスだからって、俺も水無瀬もそういうの無縁だから」
亜希の台詞に、台所にやって来た航が被せる。確かに、クリスマスだからといってアルバイトしか予定がなかったのは否定できない。
航はもともとシフトが入っていなかったが、亜希は長谷川に手を合わせて変わってもらった。彼は気前よく引き受けてくれたが、航もそろって休みなのだと気づくと、途端に怪しんできて大変だった。
「え、亜希ちゃん、まさか……」
子之葉と同じ表情を見せるのに、誤解を解くのは大変だった。航と目的は同じでも、彼らが期待しているものはどこにもない。
「ねえ、こーちゃん。えいがかんって、おっきいの」
彼の腰にしがみつき、楓はこれからの予定に期待を膨らませている。
「おっきいよ。ていうか、画面がでかいんだな。壁が全部画面なんだ」
「ぜんぶ?」映画館を知らない楓は、大きな声を上げる。
「楓、騒いだりして迷惑かけちゃ駄目よ」
「はーい」
祖母に注意された楓が小さな両手で口を塞いだころ、彼の祖父が帰ってきた。
今日は電車に乗って映画を観に行く予定だ。予め楓の希望を聞き、席は予約しておいた。準備はばっちりだ。
いざ出かけようとすると、祖父に呼び止められる。
「少ないですが、今日使ってください」
封筒を差し出され、受け取った航が指を差し込んで中身を取り出した。一万円札が二枚。
「……すみませんけど、お断りします。ご飯もいただいたし」
航が丁寧な口調で辞退し、封筒に中身を戻した。
「余らせても仕方なかったし、お昼ご飯のことなら気にしないでください」
祖母はそう言うが、亜希は航に加勢する。
「私たちも楓くんと遊べて嬉しいし、このためにアルバイトしてるみたいなものですから」
「実際、楓は子供料金だし、それぐらい払わせてください」
頑固に突き返そうとする二人に、楓の祖父は微笑んだ。
「あの子は、家にはお金がないと信じているんです。息子夫婦が、子どもにはお金がかかって仕方がないなんて、いつも愚痴を聞かせていたせいですが。私たちも裕福というわけではありませんが、これからは幼い楓にお金の不安を抱かせたくないのです」
「それに、あなたたちと遊べる最後の日ぐらい、思い切り楽しい思い出を作ってもらいたいですから。このお金を使っていただければ、楓も遠慮せずにいられます」
その時、亜希の手がぎゅっと握られた。先に靴を履いて出ていた楓が、中々出てこない二人を呼びに来たのだ。
「どうしたの。いかないの?」
少し不安そうな彼に、航が封筒から出した札を見せる。
「ほら、貰ったよ」
「なに、それ。おかね?」
「うん。一万円。楓の好きな鮭おにぎりが、百個買えるぞ」
大きな目を真ん丸にして、百個のおにぎりを想像している姿が可愛らしい。
「それもほら、二枚ある」
「じゃあ、もっとおにぎりかうの」
「二百個もおにぎり買ったりしないよ」航が可笑しそうに笑った。「今日、使っていいよって、貰ったんだよ」
「すごい! おかねもちだ」
「楓、いっぱい楽しんでおいで」祖父は楓の頭を撫でる。「半日ですが、この子をよろしくお願いします」そして祖父母は頭を下げた。
元気よくはしゃぐ楓と出発する。彼は目新しい子ども用のダウンジャケットに袖を通していた。
「楓くん、あったかそうだね」
亜希が褒めると、彼は嬉しそうに飛び跳ねる。
「おじいちゃんたちがね、かってくれたの。とってもあったかい!」そして首をひねる。「でも、よかったのかなって、ちょっとおもう」
「よかったって、何が」亜希は温かく小さな手と手を繋ぐ。
「ぼくに、そんなにおかねつかって、いいのかなって。ふく、たかいんでしょ」
「高くないよ。楓は小さいし、大したことない」
「でも」航の台詞に、彼は尚も考える。「おかあさんたち、たかいっていってたよ。ふくもごはんも、いっぱいおかねかかって、たいへんって」
子どもらしい口調で、子どもらしくない不安を抱いている。
「おばあちゃんたち、だいじょうぶかな。びんぼうにならないかな」
「大丈夫じゃなかったら、その服も買わないだろ。心配すんな。それより、今日欲しいもんでも考えなよ」
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