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プロローグ
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「ふぅ……」
んー、聖女のお勤めはさすがにきついわあ……。
といっても今日は終わり。
結界もちゃんと張れてるし。
国王さまに報告!
私は、家の庭から城に移動しようと足を動かした。
「そうか終わったか。ご苦労だ、アンジュ・ティラー」
玉座に座った国王さまはそう告げる。
長いひげと小さな瞳は、誰が見ても慈悲深い王様に見えるんだけど……。
「陛下。エイミが聖女になる件は――」
「奴は駄目だ。外見が人と天地ほどの差がある」
……。
確かに、エイミは家族と外見が違う。
私達が茶髪なのに対して、エイミは白銀髪。
私達が水色の瞳なのに対して、エイミは水色の瞳と黄緑の瞳を持つオッドアイ。
私は、綺麗でいいと思うけど……。
国王は、外見が変わっている人を嫌う。
それが王子や王女でも。
外見が変わっていたら王位は継がせない。
つまり、脳内が偏見のカタマリ。言い過ぎかもしれないけど。
しかも、他にも問題がありありで……。
「それと――」
なんだろう?
この話のあとに話すこと、ほとんど無いというのに……。
「聖女を廃止しようと思っておる」
「はい?」
思わぬ言葉に、間の抜けた声が出る。
えええ?? 本気で言ってる??
「わしは近くの国の真似をして聖女を勤めさせたが、聖女がいる意味が分からん。ただ膝をついてじっとしているだけだろう。国の役にたたない」
それは違う。膝はついているけれど結界維持の呪文を唱えているのだ。
声は小さいのだけれど。
「それはだめです、国王さま! 聖女を廃止したらこの聖女用の服でしか張れない結界が解けて、魔物が国に侵入して来ま……」
私は、必死で国王に聖女のいる意味を説明した。
だが、国王には通じなかった。
「何? 結界が解ける? 魔物が侵入してくる?? ハッハッハ‼ 馬鹿らしい。この国に魔物など攻めてきたことが無いというのに!」
違う。全然違う。
もともとこの国に聖女はいなかった。
だから、魔物がたびたび侵入して問題になっていた。
だけど、魔物を退ける結界というものがある。
それは国の中で一番“聖魔力”が強いものが勤める『聖女』にしか張れない。
だからほとんどの国は聖女がいる。
母によれば先代の国王から聖女を勤めさせているそうだ。
65歳という年齢からして、攻められているのを見ていておかしくないのに。
この人はっ……‼
私が王に対して絶望していると、衛兵が玉座の間に入ってきた。
「変な顔の人を雇った男を連行して来ました!」
「そうか。城の地下でムチを1000回打っておけ!」
「はっ‼」
……、まただ。
偏見だけじゃなくって、拷問もしている。
今のは、外見が変わった人を雇ったみたい。
で、それだけで罰せられている。
外見が変わっていたら、社会を生きる権利もないのかな……。
国王に怒りを覚え、私はこっそり魔法でこの場を去る。
「帰っていい」とは言われてないけど。
聖女はもうオシマイだし。
いいよね、別に!
「〖テレポーテーション〗」
んー、聖女のお勤めはさすがにきついわあ……。
といっても今日は終わり。
結界もちゃんと張れてるし。
国王さまに報告!
私は、家の庭から城に移動しようと足を動かした。
「そうか終わったか。ご苦労だ、アンジュ・ティラー」
玉座に座った国王さまはそう告げる。
長いひげと小さな瞳は、誰が見ても慈悲深い王様に見えるんだけど……。
「陛下。エイミが聖女になる件は――」
「奴は駄目だ。外見が人と天地ほどの差がある」
……。
確かに、エイミは家族と外見が違う。
私達が茶髪なのに対して、エイミは白銀髪。
私達が水色の瞳なのに対して、エイミは水色の瞳と黄緑の瞳を持つオッドアイ。
私は、綺麗でいいと思うけど……。
国王は、外見が変わっている人を嫌う。
それが王子や王女でも。
外見が変わっていたら王位は継がせない。
つまり、脳内が偏見のカタマリ。言い過ぎかもしれないけど。
しかも、他にも問題がありありで……。
「それと――」
なんだろう?
この話のあとに話すこと、ほとんど無いというのに……。
「聖女を廃止しようと思っておる」
「はい?」
思わぬ言葉に、間の抜けた声が出る。
えええ?? 本気で言ってる??
「わしは近くの国の真似をして聖女を勤めさせたが、聖女がいる意味が分からん。ただ膝をついてじっとしているだけだろう。国の役にたたない」
それは違う。膝はついているけれど結界維持の呪文を唱えているのだ。
声は小さいのだけれど。
「それはだめです、国王さま! 聖女を廃止したらこの聖女用の服でしか張れない結界が解けて、魔物が国に侵入して来ま……」
私は、必死で国王に聖女のいる意味を説明した。
だが、国王には通じなかった。
「何? 結界が解ける? 魔物が侵入してくる?? ハッハッハ‼ 馬鹿らしい。この国に魔物など攻めてきたことが無いというのに!」
違う。全然違う。
もともとこの国に聖女はいなかった。
だから、魔物がたびたび侵入して問題になっていた。
だけど、魔物を退ける結界というものがある。
それは国の中で一番“聖魔力”が強いものが勤める『聖女』にしか張れない。
だからほとんどの国は聖女がいる。
母によれば先代の国王から聖女を勤めさせているそうだ。
65歳という年齢からして、攻められているのを見ていておかしくないのに。
この人はっ……‼
私が王に対して絶望していると、衛兵が玉座の間に入ってきた。
「変な顔の人を雇った男を連行して来ました!」
「そうか。城の地下でムチを1000回打っておけ!」
「はっ‼」
……、まただ。
偏見だけじゃなくって、拷問もしている。
今のは、外見が変わった人を雇ったみたい。
で、それだけで罰せられている。
外見が変わっていたら、社会を生きる権利もないのかな……。
国王に怒りを覚え、私はこっそり魔法でこの場を去る。
「帰っていい」とは言われてないけど。
聖女はもうオシマイだし。
いいよね、別に!
「〖テレポーテーション〗」
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