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第1話 荒野の町のミートソースパスタ
第1話 荒野の町のミートソースパスタ 06
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「さてと、それじゃあチョイと情報を頂きますよっと」
レンタロウはスキャンスチールプログラムを起動する。するとレンタロウの表面を覆う電磁バリアが可視化し、紫色の鎖の形になると、プログラムに内蔵されている索敵機能を使ってメインコンピュータを見つけ出し、そちらの方へ勢い良く飛び出した。
レンタロウとメインコンピュータを繋いだ鎖は、コンピュータの内部から、昨日の監視カメラのデータと、ここ一週間分の通信ログを探し当て、それを引き抜き、レンタロウのナノデジに保存した。
「これでよし……ん?」
丁度全てのデータを抜き取ったところで、サヤカから着信が入った。
「フブキさん、爆弾の設置完了して今脱出しました」
映像には、基地局へ潜入する前の待機場所に立っているサヤカが映し出された。
「おっ、早いな。丁度こっちも終わったとこ……なんだっ!?」
データのコピーが終わり、紫色の鎖が消滅した刹那、今まで沈黙を保っていたコンピュータから警報音が鳴り響き、管理室は赤い光に包まれた。
「どうしました?!」
「クソッ! セキュリティに引っ掛かった!」
「えっ!?」
「悪いサヤカ、一旦通信切るぞ! 状況が分かったらまた連絡する!!」
「はっ……はい!」
サヤカとの通信を終了すると、レンタロウは視線を管理室の出入り口に向けた。
「ヒタチの野郎、とんだ半端モン送ってきやがって!!」
レンタロウは踵を返して脱出を試みるが、しかし廊下の先から数人のバタバタと階段を上ってくる足音が聞こえ、立ち止まった。
「しゃーねぇ……やるしかねぇか!」
レンタロウは電磁バリアの強度を上げ、アサルトライフル型の中和銃のマテリアルデータを実体化させた。
中和銃とは、通常の弾丸の弾頭に電磁バリアとは対になる素粒子をまとわせ、発砲する事のできる特殊な銃器である。通常はテクノピア帝国軍によって所有から売買までIDで管理されているが、レンタロウの所持している物は闇ブローカーから購入し、ID洗浄がされている改造銃だった。
レンタロウは廊下に出かけた足を再び管理室の方へと戻す。相手はテクノピア帝国の兵士であり、正式な中和銃を装備しているため、こちらの電磁バリアを打ち消されるこの状況では通常の銃撃戦と変わらない。
よって障害物の無い廊下へ出てしまうと絶好の的になってしまうので、壁や扉で身を守る事のできる管理室へと戻ったのだ。
「相手は……正面に2人か」
レンタロウはナノデジの暗視アシストを起動させ、身を壁に隠しながら、顔だけを出して廊下の先を見る。そこには警備兵が2人、銃口をこちらに向けて待ち構えていた。
「こりゃ袋の鼠にされたってとこか――サヤカ聞こえるか?」
映像通信を行うと視界が塞がれてしまうので、レンタロウは音声のみの通信をサヤカに繋げた。
「フブキさん大丈夫ですか?!」
「正直ヤバいとこだ。サヤカ、爆弾を起動させてくれ」
「えっ!?」
レンタロウからの予想外の命令に、サヤカは驚愕した。
「でもそんなことしたら、アンテナが崩れて管理棟の方にも被害が出ますよ?」
「構わない。むしろそれくらいなった方が、奴らの気を散らせれるから好都合だ」
「……十分な勝算があるってことですね?」
「当たり前だ」
声のみではあるがレンタロウの自信が伝わり、サヤカはこれ以上問う事を止めた。
「分かりました。それで、その後ワタシはどうしたら良いですか?」
「待機場所で引き続き待機。かなりぶっ放す事になりそうだからな」
「了解です。必ず戻って来てくださいね?」
「ああ」
通信を終えてしばらくすると、轟音とまではいかないが大きな爆破音が聞こえ、管理室の監視カメラモニターをレンタロウは見てみると、パラボラアンテナ内の監視カメラの映像は全て途切れ、外の風景を捉えているカメラからは繰り返される爆発と、崩れ行くアンテナの姿が映っていた。
廊下の先からも「なんだなんだ」と動揺の声が聞こえ、再び暗視アシストを使って様子を見てみると、警備兵達の注目はレンタロウの目論見通り、アンテナの方へと向けられた。
この敵の気の緩みこそ、レンタロウが求めていたもの。これ以上無い格好のチャンスを彼が見逃すはずが無い。
レンタロウは中和銃の引き金に指を掛け、そして瞬く間に管理室を飛び出したのだった――。
レンタロウはスキャンスチールプログラムを起動する。するとレンタロウの表面を覆う電磁バリアが可視化し、紫色の鎖の形になると、プログラムに内蔵されている索敵機能を使ってメインコンピュータを見つけ出し、そちらの方へ勢い良く飛び出した。
レンタロウとメインコンピュータを繋いだ鎖は、コンピュータの内部から、昨日の監視カメラのデータと、ここ一週間分の通信ログを探し当て、それを引き抜き、レンタロウのナノデジに保存した。
「これでよし……ん?」
丁度全てのデータを抜き取ったところで、サヤカから着信が入った。
「フブキさん、爆弾の設置完了して今脱出しました」
映像には、基地局へ潜入する前の待機場所に立っているサヤカが映し出された。
「おっ、早いな。丁度こっちも終わったとこ……なんだっ!?」
データのコピーが終わり、紫色の鎖が消滅した刹那、今まで沈黙を保っていたコンピュータから警報音が鳴り響き、管理室は赤い光に包まれた。
「どうしました?!」
「クソッ! セキュリティに引っ掛かった!」
「えっ!?」
「悪いサヤカ、一旦通信切るぞ! 状況が分かったらまた連絡する!!」
「はっ……はい!」
サヤカとの通信を終了すると、レンタロウは視線を管理室の出入り口に向けた。
「ヒタチの野郎、とんだ半端モン送ってきやがって!!」
レンタロウは踵を返して脱出を試みるが、しかし廊下の先から数人のバタバタと階段を上ってくる足音が聞こえ、立ち止まった。
「しゃーねぇ……やるしかねぇか!」
レンタロウは電磁バリアの強度を上げ、アサルトライフル型の中和銃のマテリアルデータを実体化させた。
中和銃とは、通常の弾丸の弾頭に電磁バリアとは対になる素粒子をまとわせ、発砲する事のできる特殊な銃器である。通常はテクノピア帝国軍によって所有から売買までIDで管理されているが、レンタロウの所持している物は闇ブローカーから購入し、ID洗浄がされている改造銃だった。
レンタロウは廊下に出かけた足を再び管理室の方へと戻す。相手はテクノピア帝国の兵士であり、正式な中和銃を装備しているため、こちらの電磁バリアを打ち消されるこの状況では通常の銃撃戦と変わらない。
よって障害物の無い廊下へ出てしまうと絶好の的になってしまうので、壁や扉で身を守る事のできる管理室へと戻ったのだ。
「相手は……正面に2人か」
レンタロウはナノデジの暗視アシストを起動させ、身を壁に隠しながら、顔だけを出して廊下の先を見る。そこには警備兵が2人、銃口をこちらに向けて待ち構えていた。
「こりゃ袋の鼠にされたってとこか――サヤカ聞こえるか?」
映像通信を行うと視界が塞がれてしまうので、レンタロウは音声のみの通信をサヤカに繋げた。
「フブキさん大丈夫ですか?!」
「正直ヤバいとこだ。サヤカ、爆弾を起動させてくれ」
「えっ!?」
レンタロウからの予想外の命令に、サヤカは驚愕した。
「でもそんなことしたら、アンテナが崩れて管理棟の方にも被害が出ますよ?」
「構わない。むしろそれくらいなった方が、奴らの気を散らせれるから好都合だ」
「……十分な勝算があるってことですね?」
「当たり前だ」
声のみではあるがレンタロウの自信が伝わり、サヤカはこれ以上問う事を止めた。
「分かりました。それで、その後ワタシはどうしたら良いですか?」
「待機場所で引き続き待機。かなりぶっ放す事になりそうだからな」
「了解です。必ず戻って来てくださいね?」
「ああ」
通信を終えてしばらくすると、轟音とまではいかないが大きな爆破音が聞こえ、管理室の監視カメラモニターをレンタロウは見てみると、パラボラアンテナ内の監視カメラの映像は全て途切れ、外の風景を捉えているカメラからは繰り返される爆発と、崩れ行くアンテナの姿が映っていた。
廊下の先からも「なんだなんだ」と動揺の声が聞こえ、再び暗視アシストを使って様子を見てみると、警備兵達の注目はレンタロウの目論見通り、アンテナの方へと向けられた。
この敵の気の緩みこそ、レンタロウが求めていたもの。これ以上無い格好のチャンスを彼が見逃すはずが無い。
レンタロウは中和銃の引き金に指を掛け、そして瞬く間に管理室を飛び出したのだった――。
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