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第32話 領都ベニヤ──高すぎる宿と、それぞれの動き
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「すみませ~ん!大人4人で、女性が3名。男1名で外に荷馬車有りの馬2頭。とりあえずの3泊ぐらいでお部屋空いてます?」
領内に入り、領都ベニヤで宿屋を見つけたミサオ達は部屋を押さえようと受付で確認していた。
「素泊まりかい?それとも朝晩食事はつけるかい?素泊まりなら1人一万イェン。食事付なら一万五千イェン。馬は一頭五千イェン一日。」
愛想があまり良くない男性。
と言うより領内ですれ違ったほぼ全ての人達の表情が暗かった。
(やっぱ高い。素泊まり4人で3泊12万イェン。馬2頭✕3日3万はまだ手間かかるから良いにしても宿泊高いわ!)
「ちなみに部屋は?」
「個室なら更に上がるよ!2人部屋なら素泊まり一万二千。1人ね!」
(愛想悪い上に高いって何だよ!)
領内の生活は旅人にはかなりつらそうである。
「どうするみんな?金は一応あるけどさ?」
ミサオは女性多めな事を考え3人の判断に委ねる。
「一緒でいいよな?」
「何か不都合あります?」
「仕事だからな?」
ヤヨイ・クミコ・クリスの3人の返事。
「・・・お嬢様方?ここは普通男外す所だと俺は思うんです。はい。」
ミサオは一応健康な成人男子である。
「だって何か危険な事とかあるか?」
「ないですね。」
「あったら逆に凄いな。」
3人はにべもない。
「・・・一応食事付で。21万イェンですよね?」
ミサオが諦めて4人部屋の代金を支払う。
「確かに。延泊するなら一日前の朝には言って。二階の一番奥。これ鍵。食事は朝が6刻から9刻。夜も18刻から21刻。この時間過ぎると食わなくてもお金は戻らないからそのつもりで。」
説明した受付の男性は代金を片手に奥へ消える。
「・・・一応商売なんだから笑顔くらい見せろや!しかもプチボッタだしよ!」
「ミサオ。愚痴を言っても始まらん。先ずは部屋で作戦会議だ。」
クリスに軽く肩を叩かれ、仕方なく部屋へと向かうミサオと女性3人。
そこまで荷物はないので、そのまま各自ベッドに座り、話が始まる。
「・・・かなり銭の面が厳しいな。こりゃ商売で来た奴らとか旅の途中で寄った奴らキツいべ?」
ミサオはこの領内のインフレを気にする。
「この調子じゃ、領民もかなり税取られてそうだよな?笑ってるやつとか見なかったし。」
ヤヨイも同意見らしい。
「・・・それだけご領主がお金を集める理由って何なんですかね?」
クミコの素朴な疑問。
「・・・それもそうだが、ヨコースカ伯への襲撃もどんな理由からなのか。そこは探らねば。」
クリスもちゃんと問題点を振り返る。
「銭をそんだけ集めてる。んでもって、ご領主様への複数回の襲撃。ここのバカ息子が先頭に立ってやってる事か、それとも裏で糸引いてるやつが居るのか。その辺あぶり出さなきゃな?雰囲気悪いとこだけど、この町でも情報集めなきゃ。どこから動く?」
ミサオが3人に聞く。
「まあ、市や店。この辺りは普通だろ?あたしは狩りが出来そうな場所や採れる獲物の話ついでに聞いて見るよ。クミコは?」
「私はそこらで薬師の組合の場所を聞いてそちらで探ってみます。クリスは?」
「私は商人だからな?フリだけでも何か仕入れられそうな物を探さないとな。ミサオ、何か他に考えはあるか?」
3人ともそれなりに考えてくれていたらしい。
「表でやるならそれで正解だろ。ただバラバラで動くのは推奨しないな。どこの町にもバカは居るし。それにクリスの顔立ちは目立つから。この国・・・と言うか皇都から離れれば離れる程目立つぞ金髪。カツラで誤魔化しても今更だし。現に道中何も言われてないけどガン見されてたろ?カツラしてもその顔立ち、作りがそもそも違うからな?美人はこういう場面損だよな?」
普通に言うミサオ。
「お前そう言う言葉をクリスだけに言うかな?」
冷たい目になるヤヨイ。
「・・・へぇ~。ミサオさんのお好みはクリスさんみたいな感じなんですか。よ~くわかりました!」
何故か不機嫌になるクミコ。
そしてクリスは・・・。
「いや、そうか?奇異な目で見られるだけだろ?そんな、美人なんて言う程の事も・・・。ミサオはこういう顔が好き・・・いや、何でもない!」
モジモジしだしている。
「あの~。ヤヨイさん?クミコさん?お二人も充分お綺麗だと私は思っています。はい。私個人的には、将来あなた達レベルの人と暮らしていければ幸せだと思いますよ?・・・でもね?話の本筋そこじゃないの!これお役目!」
さり気なくフォローを入れながら話を戻すミサオ。
「あ、そうなの?クリスが好みって訳でもないんだ!そうかそうか。」
ヤヨイは単純。
「え?それって3人の中から・・・。私、頑張ります!」
瞳の中に炎が何故か燃えるクミコ。
「・・・ミサオ。お前はそうやって過去でもタラシをやっていたのか?今すぐ答えろ!」
こちらは何故かいきり立つクリス。
「何なんだよ!情報集めの話どこ行った!とにかく!動くなら二人一組!荒事なら俺とクリスは分かれても平気だろ?後は2人がそれぞれくっついて動けばいい。クリスが仕入れのフリかますなら、俺は街並み見ながら図書館みたいなのでも探すか。この領の歴史とか調べるのも良いかと思ってさ。」
ミサオがある程度の内容を固める。
「なら、私がミサオさんと組みます!組合と図書館、近いと思いますから!」
ミサオとのペアに手を上げて立候補するクミコ。
「あれ?この領都、詳しかったっけ?クミコ。」
ヤヨイが反応する。
「・・・そう来たか。下手に戦闘能力あるのもこういう時は不利だな。」
何故か残念がるクリス。
「ま、まあ良いよ。なんだか分からんけどペア組めたし。銭はそれぞれ持ってるよな?多分どこも高いだろうから慎重に。基本は何故ここの領主が金を吸い上げてるのか。出来れば怪しい動き聞けたら御の字。あの忍者みたいな奴等の事探るのは、特に気を付けて。あと、命や貞操の危機がある時までは魔法や戦闘は抑える事。俺も気をつけるから。でも、ヤバい時は躊躇するなよ?逆に派手にやっちゃえ!ツラ忘れるくらい。な?」
ミサオの注意も終わり、かくして二人一組のペアが二組。宿屋の左右に別れて、情報収集が始まった。
ーーーーーーーーーーーー
今回は、ヒラサキ領の中心地・領都ベニヤでの宿泊と作戦会議の場面を描きました。
旅人にとって厳しい物価、愛想のない受付、そして町全体に漂う沈んだ空気。
そんな中、ミサオたちは宿を拠点にし、いよいよ領内の情報収集へと動き出します。
それぞれの得意分野を活かした調査と、それに付随するちょっとしたやり取り。
本格的な潜入調査の前の、静かな分岐点となる回です。
次回は、各ペアが街へと出ていき、それぞれの視点から“この領の歪み”に触れていく展開となります。
領内に入り、領都ベニヤで宿屋を見つけたミサオ達は部屋を押さえようと受付で確認していた。
「素泊まりかい?それとも朝晩食事はつけるかい?素泊まりなら1人一万イェン。食事付なら一万五千イェン。馬は一頭五千イェン一日。」
愛想があまり良くない男性。
と言うより領内ですれ違ったほぼ全ての人達の表情が暗かった。
(やっぱ高い。素泊まり4人で3泊12万イェン。馬2頭✕3日3万はまだ手間かかるから良いにしても宿泊高いわ!)
「ちなみに部屋は?」
「個室なら更に上がるよ!2人部屋なら素泊まり一万二千。1人ね!」
(愛想悪い上に高いって何だよ!)
領内の生活は旅人にはかなりつらそうである。
「どうするみんな?金は一応あるけどさ?」
ミサオは女性多めな事を考え3人の判断に委ねる。
「一緒でいいよな?」
「何か不都合あります?」
「仕事だからな?」
ヤヨイ・クミコ・クリスの3人の返事。
「・・・お嬢様方?ここは普通男外す所だと俺は思うんです。はい。」
ミサオは一応健康な成人男子である。
「だって何か危険な事とかあるか?」
「ないですね。」
「あったら逆に凄いな。」
3人はにべもない。
「・・・一応食事付で。21万イェンですよね?」
ミサオが諦めて4人部屋の代金を支払う。
「確かに。延泊するなら一日前の朝には言って。二階の一番奥。これ鍵。食事は朝が6刻から9刻。夜も18刻から21刻。この時間過ぎると食わなくてもお金は戻らないからそのつもりで。」
説明した受付の男性は代金を片手に奥へ消える。
「・・・一応商売なんだから笑顔くらい見せろや!しかもプチボッタだしよ!」
「ミサオ。愚痴を言っても始まらん。先ずは部屋で作戦会議だ。」
クリスに軽く肩を叩かれ、仕方なく部屋へと向かうミサオと女性3人。
そこまで荷物はないので、そのまま各自ベッドに座り、話が始まる。
「・・・かなり銭の面が厳しいな。こりゃ商売で来た奴らとか旅の途中で寄った奴らキツいべ?」
ミサオはこの領内のインフレを気にする。
「この調子じゃ、領民もかなり税取られてそうだよな?笑ってるやつとか見なかったし。」
ヤヨイも同意見らしい。
「・・・それだけご領主がお金を集める理由って何なんですかね?」
クミコの素朴な疑問。
「・・・それもそうだが、ヨコースカ伯への襲撃もどんな理由からなのか。そこは探らねば。」
クリスもちゃんと問題点を振り返る。
「銭をそんだけ集めてる。んでもって、ご領主様への複数回の襲撃。ここのバカ息子が先頭に立ってやってる事か、それとも裏で糸引いてるやつが居るのか。その辺あぶり出さなきゃな?雰囲気悪いとこだけど、この町でも情報集めなきゃ。どこから動く?」
ミサオが3人に聞く。
「まあ、市や店。この辺りは普通だろ?あたしは狩りが出来そうな場所や採れる獲物の話ついでに聞いて見るよ。クミコは?」
「私はそこらで薬師の組合の場所を聞いてそちらで探ってみます。クリスは?」
「私は商人だからな?フリだけでも何か仕入れられそうな物を探さないとな。ミサオ、何か他に考えはあるか?」
3人ともそれなりに考えてくれていたらしい。
「表でやるならそれで正解だろ。ただバラバラで動くのは推奨しないな。どこの町にもバカは居るし。それにクリスの顔立ちは目立つから。この国・・・と言うか皇都から離れれば離れる程目立つぞ金髪。カツラで誤魔化しても今更だし。現に道中何も言われてないけどガン見されてたろ?カツラしてもその顔立ち、作りがそもそも違うからな?美人はこういう場面損だよな?」
普通に言うミサオ。
「お前そう言う言葉をクリスだけに言うかな?」
冷たい目になるヤヨイ。
「・・・へぇ~。ミサオさんのお好みはクリスさんみたいな感じなんですか。よ~くわかりました!」
何故か不機嫌になるクミコ。
そしてクリスは・・・。
「いや、そうか?奇異な目で見られるだけだろ?そんな、美人なんて言う程の事も・・・。ミサオはこういう顔が好き・・・いや、何でもない!」
モジモジしだしている。
「あの~。ヤヨイさん?クミコさん?お二人も充分お綺麗だと私は思っています。はい。私個人的には、将来あなた達レベルの人と暮らしていければ幸せだと思いますよ?・・・でもね?話の本筋そこじゃないの!これお役目!」
さり気なくフォローを入れながら話を戻すミサオ。
「あ、そうなの?クリスが好みって訳でもないんだ!そうかそうか。」
ヤヨイは単純。
「え?それって3人の中から・・・。私、頑張ります!」
瞳の中に炎が何故か燃えるクミコ。
「・・・ミサオ。お前はそうやって過去でもタラシをやっていたのか?今すぐ答えろ!」
こちらは何故かいきり立つクリス。
「何なんだよ!情報集めの話どこ行った!とにかく!動くなら二人一組!荒事なら俺とクリスは分かれても平気だろ?後は2人がそれぞれくっついて動けばいい。クリスが仕入れのフリかますなら、俺は街並み見ながら図書館みたいなのでも探すか。この領の歴史とか調べるのも良いかと思ってさ。」
ミサオがある程度の内容を固める。
「なら、私がミサオさんと組みます!組合と図書館、近いと思いますから!」
ミサオとのペアに手を上げて立候補するクミコ。
「あれ?この領都、詳しかったっけ?クミコ。」
ヤヨイが反応する。
「・・・そう来たか。下手に戦闘能力あるのもこういう時は不利だな。」
何故か残念がるクリス。
「ま、まあ良いよ。なんだか分からんけどペア組めたし。銭はそれぞれ持ってるよな?多分どこも高いだろうから慎重に。基本は何故ここの領主が金を吸い上げてるのか。出来れば怪しい動き聞けたら御の字。あの忍者みたいな奴等の事探るのは、特に気を付けて。あと、命や貞操の危機がある時までは魔法や戦闘は抑える事。俺も気をつけるから。でも、ヤバい時は躊躇するなよ?逆に派手にやっちゃえ!ツラ忘れるくらい。な?」
ミサオの注意も終わり、かくして二人一組のペアが二組。宿屋の左右に別れて、情報収集が始まった。
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今回は、ヒラサキ領の中心地・領都ベニヤでの宿泊と作戦会議の場面を描きました。
旅人にとって厳しい物価、愛想のない受付、そして町全体に漂う沈んだ空気。
そんな中、ミサオたちは宿を拠点にし、いよいよ領内の情報収集へと動き出します。
それぞれの得意分野を活かした調査と、それに付随するちょっとしたやり取り。
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