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第9話 領主の邸宅へ──異世界の門を叩く
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翌日。
朝7と半刻過ぎ。
この世界の時間も、元の現代世界とほぼ同じ24時間刻み。流石に一分刻みとかは無く、30分=半刻までがいいとこでは有るのだが、それでもミサオには難しい事ではない為ありがたい。
昨日お世話になった建物の影に瞬間移動で現れたミサオ。すぐさま入り口へと回り、昨日の2人が居るかと覗き込む。
「・・・ちいっす。・・・ごめんくださ~い。昨日約束した、ミサオです~。セイジさんか、イチローさん、いらっしゃいますか~。」
キョロキョロしながら中の様子をうかがうミサオ。
すると、奥から見知った顔が2人そろって顔を出す。
「あっ!お前!ミサオこの野郎!昨日何しやがった!」
気色ばむイチロー。
「こらこら、約束通り来たんだからそんな言い方はないだろ?・・・で、昨日お前何した?」
顔は笑顔だか、逆に怖いセイジ。
「あの・・・今話さなきゃダメ?」
捨てられた子犬の様な態度を取るミサオ。
「野郎のキラキラお目々はキモい。ちぃと奥来いや。」
イチローが指をコキコキ鳴らしている。
「イチロー!そういう態度が町の人に勘違いされるんだ。自重しろよ?・・・で、ミサオ。奥行こうか。」
「・・・どっちも変わんないよ?結局。・・・好きにして。」
仕方無くミサオは奥の部屋へと連行される。
外で成り行きを見守っていた見回り帰りの別の衛兵達がミサオの後ろ姿を見てつぶやく。
「アイツ、昨日の騒ぎの男だろ?練兵場連れてく話じゃなかったか?」
「・・・何でもセイさんとイチローのやつ、とんでもねぇもん見せられたとかって騒いでたぜ?素っ裸にでもなったか?」
「・・・世の中には変わったやつ居るからな?でもってヒモなんだろ?俺には理解出来ねぇ。」
「何でそんなやつ衛兵にスカウトすんだ?」
「知らねぇよ!ま、セイさんが言うんだ。見どころあんだろ?」
それからしばらく、ミサオは2人に事の次第を説明する羽目となる。実演付きで。
「・・・お前、本当に手品じゃねぇの?」
練兵場への道すがら。
未だに疑いの目をイチローから向けられるミサオ。
「手品でイチローさんキヌーガサまで飛べるかい?何でここの人達疑り深いかな?」
これから最終面接だと言うのに疲れを見せるミサオ。
「お前若いのに頭固いぞ?俺は最初から信用しとるけどな!」
ドヤ顔のセイジ。
「・・・浮かせるまで信用しなかったの、どこの誰様でしたっけ?」
「それはっ!・・・そうなのだが。それよりも!その、魔法の件なんだが、どうにも最初に見せて良いものがどうかの判断がな・・・。面接する人間もそこまで偉い役職でも無いし。」
即座に話を変えるセイジ。したたかである。
「んじゃ、どうするんです?」
ミサオもここで話が潰れては元も子もない。内心ドキドキである。
「・・・領主様に、お伺い立てるか。」
あっさり言うセイジ。
「セイさん!いいんですか?何のツテも無いド素人会わせて。」
心配するイチロー。
「・・・下手に広まる方が不味いと俺は思うがな?領主様も話が解らぬ人ではない。・・・すぐ納得するかは別にしてだが。」
「・・・あの~、領主様って、偉いんすか?」
ミサオが恐る恐る確認する。
「ん?知らんのか?この辺りを治めるヨコースカ伯爵様を。この国ニホンの皇都であるチヨダン。そこから随分と離れたこのサガーミ州。その中のヨコースカ一帯は、伯爵様の治める所となる。もちろんここ、チュウオーもな。」
(わかりやすくてある意味助かるわぁ。要は横須賀さんが治める場所なのね?)
ミサオは知識を埋めてゆく。
「土地柄的にはどんな感じなんですか?」
「ん?まあこの辺りは起伏に富んだ土地だからな?コミなどは作らんが、キャベチョやデーコンなんかは特産かの?果物なんかはエチゴやソイカなんかもあるぞ?」
セイジが丁寧に説明する。
(微妙・・・。適当なネーミングセンス微妙。物が想像つくから良いけどよ?)
「そうすか。・・・で、結局俺の扱いどうするんです?」
「いや、言ったろ?そろそろ着くぞ?」
気付いたら、しばらく同じ様な柵の様な物を右手に見ながら歩いている。
「ほら。ここが領主様の邸宅だ。下手な動きはするなよ?礼儀など分からんだろうから、見てマネしとけ。イチローも横で教えてやれ。」
「はぁ・・・。ミサオ、指示があるまで、余計な事するなよ?首飛ぶぞ!・・・物理的に。」
(やめてよ!だからそういうとこだけ異世界あるあるなんだからよ・・・。)
ミサオが無言でうなずく。
広大な敷地の正門には、警備の私兵らしい者が2名、立っている。
「待たれよ!当家に御用の向きあらば、うけたまわる!」
いかにもという感じの文言。
「私は衛兵長のセイジと申す。本来であれば上を通して話をすべき所では有るのだが、火急の用向きにつき、領主様に取り急ぎお取次ぎ願いたい。この町の、いや、それ以上の話になろうかと言う内容だとお口添え願いたい。」
「セイジ殿。いつもお役目ご苦労・・・と言いたい所ではあるが、余程の事でなければ責を負うやもしれぬが、構わぬのか?」
多少の顔見知りだろうか。気を使ってくれている様に見受けられる。
「お気遣い痛み入る。・・・が、それほどの重大案件であると私は考えている。。」
胸を張って答えるセイジ。
「・・・すぐかどうかはわからぬが、そのままお待ちいただきたい。私がお声がけしてこよう。」
「よしなに。」
門を守る兵の1人が敷地の中へと向かう。
「・・・俺、この格好で良かったんすか?」
Tシャツにジーンズ、スニーカー。汚れてはいないが、この世界ではキテレツな装いなのは間違いない。
「・・・その方が分かりやすい。特異な人間だとな。」
「俺、普通の一般人ですよ?」
「一般人が魔法使うかっ!ドァホ!」
イチローが怒鳴る。
「んな事言われても・・・お!アレもしかして、執事さんじゃね?」
やはりこの辺は異世界あるある定番というやつか。
門が開けられ、その前で老紳士が頭を下げる。
「お待たせ致しました。この屋敷の家宰の・・・ゲンゴロウと申します。どうぞ、当主様がお待ちです。こちらへ。」
スマートに案内する家宰、ゲンゴロウ。
(惜しい!やっぱ西洋風では無いのか・・・しかもゲンゴロウて!)
ミサオは不安になりながらも、1番後ろから付いていくのであった。
ーーーーーーーーーーーー
あとがき
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ついに衛兵面接(?)が本格的に動き出し、まさかの領主邸にまで足を運ぶ展開に。
セイジとイチローのやり取りも板についてきて、ミサオは相変わらずのマイペース。
果たして領主との対面でどんな試練(?)が待ち受けているのか──。
次回もぜひお楽しみに!
感想やお気に入り、ハートでの応援もお待ちしています。励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!
朝7と半刻過ぎ。
この世界の時間も、元の現代世界とほぼ同じ24時間刻み。流石に一分刻みとかは無く、30分=半刻までがいいとこでは有るのだが、それでもミサオには難しい事ではない為ありがたい。
昨日お世話になった建物の影に瞬間移動で現れたミサオ。すぐさま入り口へと回り、昨日の2人が居るかと覗き込む。
「・・・ちいっす。・・・ごめんくださ~い。昨日約束した、ミサオです~。セイジさんか、イチローさん、いらっしゃいますか~。」
キョロキョロしながら中の様子をうかがうミサオ。
すると、奥から見知った顔が2人そろって顔を出す。
「あっ!お前!ミサオこの野郎!昨日何しやがった!」
気色ばむイチロー。
「こらこら、約束通り来たんだからそんな言い方はないだろ?・・・で、昨日お前何した?」
顔は笑顔だか、逆に怖いセイジ。
「あの・・・今話さなきゃダメ?」
捨てられた子犬の様な態度を取るミサオ。
「野郎のキラキラお目々はキモい。ちぃと奥来いや。」
イチローが指をコキコキ鳴らしている。
「イチロー!そういう態度が町の人に勘違いされるんだ。自重しろよ?・・・で、ミサオ。奥行こうか。」
「・・・どっちも変わんないよ?結局。・・・好きにして。」
仕方無くミサオは奥の部屋へと連行される。
外で成り行きを見守っていた見回り帰りの別の衛兵達がミサオの後ろ姿を見てつぶやく。
「アイツ、昨日の騒ぎの男だろ?練兵場連れてく話じゃなかったか?」
「・・・何でもセイさんとイチローのやつ、とんでもねぇもん見せられたとかって騒いでたぜ?素っ裸にでもなったか?」
「・・・世の中には変わったやつ居るからな?でもってヒモなんだろ?俺には理解出来ねぇ。」
「何でそんなやつ衛兵にスカウトすんだ?」
「知らねぇよ!ま、セイさんが言うんだ。見どころあんだろ?」
それからしばらく、ミサオは2人に事の次第を説明する羽目となる。実演付きで。
「・・・お前、本当に手品じゃねぇの?」
練兵場への道すがら。
未だに疑いの目をイチローから向けられるミサオ。
「手品でイチローさんキヌーガサまで飛べるかい?何でここの人達疑り深いかな?」
これから最終面接だと言うのに疲れを見せるミサオ。
「お前若いのに頭固いぞ?俺は最初から信用しとるけどな!」
ドヤ顔のセイジ。
「・・・浮かせるまで信用しなかったの、どこの誰様でしたっけ?」
「それはっ!・・・そうなのだが。それよりも!その、魔法の件なんだが、どうにも最初に見せて良いものがどうかの判断がな・・・。面接する人間もそこまで偉い役職でも無いし。」
即座に話を変えるセイジ。したたかである。
「んじゃ、どうするんです?」
ミサオもここで話が潰れては元も子もない。内心ドキドキである。
「・・・領主様に、お伺い立てるか。」
あっさり言うセイジ。
「セイさん!いいんですか?何のツテも無いド素人会わせて。」
心配するイチロー。
「・・・下手に広まる方が不味いと俺は思うがな?領主様も話が解らぬ人ではない。・・・すぐ納得するかは別にしてだが。」
「・・・あの~、領主様って、偉いんすか?」
ミサオが恐る恐る確認する。
「ん?知らんのか?この辺りを治めるヨコースカ伯爵様を。この国ニホンの皇都であるチヨダン。そこから随分と離れたこのサガーミ州。その中のヨコースカ一帯は、伯爵様の治める所となる。もちろんここ、チュウオーもな。」
(わかりやすくてある意味助かるわぁ。要は横須賀さんが治める場所なのね?)
ミサオは知識を埋めてゆく。
「土地柄的にはどんな感じなんですか?」
「ん?まあこの辺りは起伏に富んだ土地だからな?コミなどは作らんが、キャベチョやデーコンなんかは特産かの?果物なんかはエチゴやソイカなんかもあるぞ?」
セイジが丁寧に説明する。
(微妙・・・。適当なネーミングセンス微妙。物が想像つくから良いけどよ?)
「そうすか。・・・で、結局俺の扱いどうするんです?」
「いや、言ったろ?そろそろ着くぞ?」
気付いたら、しばらく同じ様な柵の様な物を右手に見ながら歩いている。
「ほら。ここが領主様の邸宅だ。下手な動きはするなよ?礼儀など分からんだろうから、見てマネしとけ。イチローも横で教えてやれ。」
「はぁ・・・。ミサオ、指示があるまで、余計な事するなよ?首飛ぶぞ!・・・物理的に。」
(やめてよ!だからそういうとこだけ異世界あるあるなんだからよ・・・。)
ミサオが無言でうなずく。
広大な敷地の正門には、警備の私兵らしい者が2名、立っている。
「待たれよ!当家に御用の向きあらば、うけたまわる!」
いかにもという感じの文言。
「私は衛兵長のセイジと申す。本来であれば上を通して話をすべき所では有るのだが、火急の用向きにつき、領主様に取り急ぎお取次ぎ願いたい。この町の、いや、それ以上の話になろうかと言う内容だとお口添え願いたい。」
「セイジ殿。いつもお役目ご苦労・・・と言いたい所ではあるが、余程の事でなければ責を負うやもしれぬが、構わぬのか?」
多少の顔見知りだろうか。気を使ってくれている様に見受けられる。
「お気遣い痛み入る。・・・が、それほどの重大案件であると私は考えている。。」
胸を張って答えるセイジ。
「・・・すぐかどうかはわからぬが、そのままお待ちいただきたい。私がお声がけしてこよう。」
「よしなに。」
門を守る兵の1人が敷地の中へと向かう。
「・・・俺、この格好で良かったんすか?」
Tシャツにジーンズ、スニーカー。汚れてはいないが、この世界ではキテレツな装いなのは間違いない。
「・・・その方が分かりやすい。特異な人間だとな。」
「俺、普通の一般人ですよ?」
「一般人が魔法使うかっ!ドァホ!」
イチローが怒鳴る。
「んな事言われても・・・お!アレもしかして、執事さんじゃね?」
やはりこの辺は異世界あるある定番というやつか。
門が開けられ、その前で老紳士が頭を下げる。
「お待たせ致しました。この屋敷の家宰の・・・ゲンゴロウと申します。どうぞ、当主様がお待ちです。こちらへ。」
スマートに案内する家宰、ゲンゴロウ。
(惜しい!やっぱ西洋風では無いのか・・・しかもゲンゴロウて!)
ミサオは不安になりながらも、1番後ろから付いていくのであった。
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あとがき
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ついに衛兵面接(?)が本格的に動き出し、まさかの領主邸にまで足を運ぶ展開に。
セイジとイチローのやり取りも板についてきて、ミサオは相変わらずのマイペース。
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