アンチ転校生に捕まりまして

さぁ復讐を始めよう！

名前いらなくね？

「あーー！お前初めて会う奴だ！俺の名前は野宮 愛ののみや あい宜しくな！お前の名前は？」

走ったのか、何故か赤面して生徒会室に入ってきた凡人代表の毬藻。
ってかお前野宮家の人間かよ！佐藤家ウチより格段に格下！！俺、格下に苦しめられてたのかよ！！

いや、確かに［佐藤］は多いよ！？でもこの学園にいる佐藤って言ったら名門［佐藤家］だけでしょーが！！

「あ？お前誰だ？ここの生徒じゃねーだろ」

馬鹿代表の東堂 玲音とうどう れお会長は俺の顎を指に引っかけ上げる。

顎クイだ。

ふと佐藤家の前御当主の一言を思い出す。

『あやし身分の低い者』

それな。
今すぐ股間を蹴りあげてさしあげたい！

「関係者以外は立ち入り禁止ですよ！」

ムーさん、君も関係者以外だよ。
六終 邑本むつい むらもと。戦国時代から続いた武家の一族だ。
金持ちではないが歴史が長い一族なので編入が認められている。

よし、皆で想像してね☆

題［昔の六終→現代の六終］

血塗られた鎧（下）→袖に白レース付きの黒ズボン
同じく血塗られた鎧（上）→ピンクのセーターに赤いリボン
凛々しい髪結い→サイド三つ編みのユルフワガール風
厳つい顔→ウサギの様な小動物系

い、遺伝子を感じられねぇッ！

男らしいだろ？と誇っていた服装がッ現代JKみたいな感じになってやがる！

この数日で何があったんだよ！

「わぁ！天使みたい！」

「う、うん。」

ガキ代表総妙寺 蒼・紫そうみょうじ あお・むらさき双子会計がそう言うとクルクル回り始める。

「どっちでしょう？」

「わかるかな？」

蹴りあげて宜しいでしょうか？

本題に進めねぇ！流石常識知らずの生徒会だなおい！

「……で、会長達は生徒会室にどうして来たのー？」

空気となり書類を黙々と片付けていた庶務佐須 雅さず みやびは深い溜め息をついて眉間を押さえていた。

「そうだ！これから玲音達と買い物行くんだよ！お前達も行こうぜー！あ、お前も行くよな！」

？？え、なに？この毬藻は何で俺を『お前』って言うの？
バカだバカだと思っていたけどまさか、全員俺が［佐藤］だって知らないの？？

この戯け者共が！！！