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8.初めて知ったこと
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次代の聖女様?私が?・・・ナイナイ。
「あの、・・・次代の聖女様が私のわけないです」
「そうね、普通はそんな事突然言われても受け入れられないわよね。貴女の生まれる日や町も両親の名までも全て聖女様は神託として受けられたのです。このことは一部の者しか知らない情報ですが、何故か王家の知る所となってしまいました。そして、悪いことに王族の中に聖騎士の称号を持って生まれた者がいたのです。王族にとってこれはとても都合の良い事でした。王族は聖女の力を欲しています。神殿と王家は同等の力関係でなければなりませんが、もし、聖女を王家に妃として向かい入れる事が出来れば、取り込めると思っているのです」
「・・・」
私は黙って修道長様の話しを聞いていた。けど、王族なんて話が出てきても現実味が無さすぎた。あと、聖騎士というのは聖女様を守る騎士の事くらいしか知らない。
「聖騎士の称号を持っているのはこの国の第三王子です。その称号を持っているからと言って必ずしも聖女の側に居られると思っている事こそが間違いだという事に向こうは気づいていません。過去、聖女と聖騎士が婚姻を結んだという記録を曲解してしまったのです」
「あの、聖騎士も王子殿下も、私には関係が無いです。そんな大それた方にお会いした事もないですし・・・」
もう頭が聞く事を拒否しそうな感じだ。
「ラムリース、貴女、リノという少年を知っているでしょう?彼が第三王子です。正式にはリノアース殿下」
えっ、何、その知りたくない情報。本当だとしたら、すごく嫌な話し。
「で、でも、雑貨屋の息子でした」
「聖女に近づく為の駒として、リノアース殿下はあの街に庶民として住み、貴女を見守り良い関係を築くようにと王家から派遣されたのです。仮の姿で庶民の暮らしをさせられた事は、彼にとって不本意な事だった様です。私たちは貴女がここに逃げて来るまでその事を知りませんでした」
「リノ、じゃなくて、その殿下は私のせいで、そんなことをさせられたって事ですか?」
「間違えてはいけません。彼を駒として使うと決めたのは彼の父親である王です」
今聞いた話がぐるぐる頭の中を回る。
「・・・私、やっぱり信じられません。それに、聖女様の力も持っていません」
いろんな事を置いておいて、どうしても引っかかるのはそこだった。
「そう、こんな話はあまりにも現実味が無くて、まだ成人前の貴女に話すには早かったと思います。でも昨日の出来事を考えると、話しておかなければなりません。―――聖女の能力は、その死をもって次代に受け継がれるのです。だから貴女が今理解できないのは当たり前の事ですが、今の聖女様はご高齢で、いつその時が来るか分からない。今の王家は貴女を攫う事すら考えています」
「はっ、攫う?」
「昨日の事がそれです。おそらく王城に連れて行くつもりだったのでしょう。聖女の力が目覚める前なら貴女をとりこめるとでも思っているのかもしれません」
そんなのめちゃくちゃだ。そして、修道長樣は続けて仰った。
「ここまでの事をしているのです。向こうは他にも手を打っています。貴女の叔母様の結婚相手は王家の息のかかっている者でした」
「そんな!じゃあ叔母さんは今、どうしてるんですか?大丈夫なんですか?」
叔母さんは大事な人だ。母の代わりに私を大切に育ててくれた人。
「今は婚家で大事にされています。でも、今後人質として使われる恐れは十分あるでしょう」
「私はどうしたらいいんですか?叔母さんはどうしたら助けられるんでしょうか?」
「叔母さんは折を見て保護します。貴女は、聖女様のいらっしゃる神殿に行きなさい」
「神殿へ?」
「大丈夫です。少し遠いですけれど、人を何人か付けますから安心しなさい」
今度は『神殿』だとか、頭がついて行かないけど、そうしなければならないなら、行くしかない。
今、私が一番信じられるのは修道長樣だった。
「あの、・・・次代の聖女様が私のわけないです」
「そうね、普通はそんな事突然言われても受け入れられないわよね。貴女の生まれる日や町も両親の名までも全て聖女様は神託として受けられたのです。このことは一部の者しか知らない情報ですが、何故か王家の知る所となってしまいました。そして、悪いことに王族の中に聖騎士の称号を持って生まれた者がいたのです。王族にとってこれはとても都合の良い事でした。王族は聖女の力を欲しています。神殿と王家は同等の力関係でなければなりませんが、もし、聖女を王家に妃として向かい入れる事が出来れば、取り込めると思っているのです」
「・・・」
私は黙って修道長様の話しを聞いていた。けど、王族なんて話が出てきても現実味が無さすぎた。あと、聖騎士というのは聖女様を守る騎士の事くらいしか知らない。
「聖騎士の称号を持っているのはこの国の第三王子です。その称号を持っているからと言って必ずしも聖女の側に居られると思っている事こそが間違いだという事に向こうは気づいていません。過去、聖女と聖騎士が婚姻を結んだという記録を曲解してしまったのです」
「あの、聖騎士も王子殿下も、私には関係が無いです。そんな大それた方にお会いした事もないですし・・・」
もう頭が聞く事を拒否しそうな感じだ。
「ラムリース、貴女、リノという少年を知っているでしょう?彼が第三王子です。正式にはリノアース殿下」
えっ、何、その知りたくない情報。本当だとしたら、すごく嫌な話し。
「で、でも、雑貨屋の息子でした」
「聖女に近づく為の駒として、リノアース殿下はあの街に庶民として住み、貴女を見守り良い関係を築くようにと王家から派遣されたのです。仮の姿で庶民の暮らしをさせられた事は、彼にとって不本意な事だった様です。私たちは貴女がここに逃げて来るまでその事を知りませんでした」
「リノ、じゃなくて、その殿下は私のせいで、そんなことをさせられたって事ですか?」
「間違えてはいけません。彼を駒として使うと決めたのは彼の父親である王です」
今聞いた話がぐるぐる頭の中を回る。
「・・・私、やっぱり信じられません。それに、聖女様の力も持っていません」
いろんな事を置いておいて、どうしても引っかかるのはそこだった。
「そう、こんな話はあまりにも現実味が無くて、まだ成人前の貴女に話すには早かったと思います。でも昨日の出来事を考えると、話しておかなければなりません。―――聖女の能力は、その死をもって次代に受け継がれるのです。だから貴女が今理解できないのは当たり前の事ですが、今の聖女様はご高齢で、いつその時が来るか分からない。今の王家は貴女を攫う事すら考えています」
「はっ、攫う?」
「昨日の事がそれです。おそらく王城に連れて行くつもりだったのでしょう。聖女の力が目覚める前なら貴女をとりこめるとでも思っているのかもしれません」
そんなのめちゃくちゃだ。そして、修道長樣は続けて仰った。
「ここまでの事をしているのです。向こうは他にも手を打っています。貴女の叔母様の結婚相手は王家の息のかかっている者でした」
「そんな!じゃあ叔母さんは今、どうしてるんですか?大丈夫なんですか?」
叔母さんは大事な人だ。母の代わりに私を大切に育ててくれた人。
「今は婚家で大事にされています。でも、今後人質として使われる恐れは十分あるでしょう」
「私はどうしたらいいんですか?叔母さんはどうしたら助けられるんでしょうか?」
「叔母さんは折を見て保護します。貴女は、聖女様のいらっしゃる神殿に行きなさい」
「神殿へ?」
「大丈夫です。少し遠いですけれど、人を何人か付けますから安心しなさい」
今度は『神殿』だとか、頭がついて行かないけど、そうしなければならないなら、行くしかない。
今、私が一番信じられるのは修道長樣だった。
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