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1章 「魔女」が辺境伯の「聖女」になるまで
62 地下室へ(2/3)
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令嬢は、地下室にいたタタルクさんと「あるもの」を見て、大騒ぎしていたそうだ。
アルヴィン様は焦った。
城には、パーティーの出席者が何人も泊まっている。
地下室の秘密が公になれば、兵士も使用人もただでは済まない。
アルヴィン様は、朦朧とする意識の中、令嬢の首を落とすことしかできなかった──
「アルヴィン様は、僕らを守るために必死だっただけなんです」
「……そうだったの」
ルイスの話に、私は肩の力を抜いた。
アルヴィン様が剣を抜くのは、誰かを守るためなのだ。
思い返せばいつもそうだった。
(それなら、アルヴィン様は私を斬らないわ)
生きていれば、タタルクさんもアルヴィン様も助けられる。
私は拳を握り、口を開いた。
「わかったわ、地下へ急ぎましょう」
ルイスとともに城内へ入ると、半泣きのノーラが駆けてきた。
「ソフィア様! よかった、ご無事で……!」
「心配かけてごめんなさい。色々お話したいけど、今は急いで行かなくちゃ」
「えっ、どこに……まさか!」
ノーラが目を見開く。
「地下室へ?」
「ええ、タタルクさんを治しに行くの」
ノーラはサッと青ざめたが、引き止めてはこなかった。
「そうですわね、今のアルヴィン様なら……『頼む』とおっしゃるかもしれません。危険を冒してまで、ソフィア様を迎えに行かれたんですもの」
「危険?」
抜きん出た強さを持つアルヴィン様が、フィルド侯爵邸でどう危険だったのか。
首をひねる私へ、ノーラは強がりのように微笑んだ。
「地下室に入ればわかりますわ。ですが、どうかお気をつけて」
ノーラに見送られて、私は目的の場所へ向かった。
ルイスに兵士を下がらせてもらい、地下室のドアの前に立つ。
室内からは、気遣うようなアルヴィン様の声と、弱々しい男性の声が交互に聞こえてくる。
ドアノブを回してみるが、思った通り、中から鍵がかかっている。
私は大きく息を吸い込み、ドアをノックした。
「アルヴィン様、ここを開けてください」
「……ソフィア⁉︎」
アルヴィン様は、ひどく焦った様子で声を上げた。
「中に、苦しんでいる方がおられるのでしょう? 治療させてください」
「駄目だ、来るな! 塔の部屋へ行けと言っただろう!」
アルヴィン様の口調は厳しい。
しかし、今にも泣き出しそうな叫びだと思った。
「いいえ、行きません。中へ入れてください」
「忘れたのか? 入れば二度と城外へ出られないんだぞ!」
「構いません」
アルヴィン様が息をのむ気配がした。
「苦しむ人を見捨てるくらいなら、監禁された方がマシです」
「な、なぜ……いや」
ドアの向こうから、諦めたようなため息が聞こえる。
「君はそういう人だったな。自分の手と引き換えに、子どもたちを治療しようとする」
そういえば、修道院でアルヴィン様に「この手を切って薬液に漬け込むか」と迫ったのだった。
「わかった……入ってくれ。もう、君だけが頼りだ……」
その言葉のあと、カチャ、と鍵の開く音がした。
「……! ありがとうございます!」
「君を閉め出したら、手を切って中へ放り込んできそうだからな」
「そ、そこまではさすがに──」
と、ドアを開けた私は、言葉を失ってしまった。
石造りの小さな部屋には、黒い水のような、得体の知れない何かが大量に蠢いていた。
燭台の灯りがかすんで、三歩先にいるアルヴィン様の顔すらよく見えない。
(これは一体……いえ、今はタタルクさんを探さないと!)
黒い水の向こうに、ベッドが見えた。
そこに誰かが横たわっている。
蠢く黒の中、怖々と足を踏み出す。
「足元に気をつけなさい」
アルヴィン様がドアを閉め、私の手を取った。
彼に手を引かれ、黒い水の中を進む。
水に触れても服は濡れず、フワリとなめらかな感触があった。
不思議に思いつつ、ベッドに横たわるタタルクさんを見下ろす。
50歳くらいの、痩せた男性であること。
そして、髪の青色が見て取れた。
タタルクさんは目を閉じたまま、乾いた唇を開いた。
「誰か……いるのですか」
苦しげな、かすれた声だ。
私は手を伸ばし、タタルクさんの指に触れた。
彼の指は細く、骨の形がよくわかった。
「タタルクさん、私はソフィアといいます。今からあなたを治療します」
「治療? しかし、薬はもう……アルヴィン様、申し訳ございません……あなたの呪術を、解いて差し上げられなかった……」
「呪術?」
反射的にアルヴィン様を振り返る。
彼は、厳しい表情で床を見つめていた。
「……あとで説明する。今はタタルクを治療してくれ。それとも、帝国の薬が無ければ無理なのか?」
「い、いえ、大丈夫です。薬はレグナル国にあるもので代用できます」
「何だって……?」
タタルクさんが目を見開く。
驚きの浮かぶ瞳が、私を映す。
「あなたは一体……」
「私は癒しの祝福を持っています。大丈夫、タタルクさんはきっと治ります。元気になったら、力を貸してください」
私は立ち上がり、タタルクさんの黒い霧──患部を示すもの──を探した。
そして見つけた。心臓のあたりだ。
タタルクさんの胸の上へ、そっと手を置く。
彼は、ふうっと安堵するように息を吐いた。
「……ああ、本当だ。そうしてもらえると、少し楽になる……」
タタルクさんはかすかに微笑み、また目を閉じた。
少しして、穏やかな寝息が聞こえてくる。
それに合わせたように、部屋に渦巻いていた黒い水は、姿を消していった。
私は、タタルクさんの胸に手を当てたまま、アルヴィン様にヒソヒソと話しかけた。
アルヴィン様は焦った。
城には、パーティーの出席者が何人も泊まっている。
地下室の秘密が公になれば、兵士も使用人もただでは済まない。
アルヴィン様は、朦朧とする意識の中、令嬢の首を落とすことしかできなかった──
「アルヴィン様は、僕らを守るために必死だっただけなんです」
「……そうだったの」
ルイスの話に、私は肩の力を抜いた。
アルヴィン様が剣を抜くのは、誰かを守るためなのだ。
思い返せばいつもそうだった。
(それなら、アルヴィン様は私を斬らないわ)
生きていれば、タタルクさんもアルヴィン様も助けられる。
私は拳を握り、口を開いた。
「わかったわ、地下へ急ぎましょう」
ルイスとともに城内へ入ると、半泣きのノーラが駆けてきた。
「ソフィア様! よかった、ご無事で……!」
「心配かけてごめんなさい。色々お話したいけど、今は急いで行かなくちゃ」
「えっ、どこに……まさか!」
ノーラが目を見開く。
「地下室へ?」
「ええ、タタルクさんを治しに行くの」
ノーラはサッと青ざめたが、引き止めてはこなかった。
「そうですわね、今のアルヴィン様なら……『頼む』とおっしゃるかもしれません。危険を冒してまで、ソフィア様を迎えに行かれたんですもの」
「危険?」
抜きん出た強さを持つアルヴィン様が、フィルド侯爵邸でどう危険だったのか。
首をひねる私へ、ノーラは強がりのように微笑んだ。
「地下室に入ればわかりますわ。ですが、どうかお気をつけて」
ノーラに見送られて、私は目的の場所へ向かった。
ルイスに兵士を下がらせてもらい、地下室のドアの前に立つ。
室内からは、気遣うようなアルヴィン様の声と、弱々しい男性の声が交互に聞こえてくる。
ドアノブを回してみるが、思った通り、中から鍵がかかっている。
私は大きく息を吸い込み、ドアをノックした。
「アルヴィン様、ここを開けてください」
「……ソフィア⁉︎」
アルヴィン様は、ひどく焦った様子で声を上げた。
「中に、苦しんでいる方がおられるのでしょう? 治療させてください」
「駄目だ、来るな! 塔の部屋へ行けと言っただろう!」
アルヴィン様の口調は厳しい。
しかし、今にも泣き出しそうな叫びだと思った。
「いいえ、行きません。中へ入れてください」
「忘れたのか? 入れば二度と城外へ出られないんだぞ!」
「構いません」
アルヴィン様が息をのむ気配がした。
「苦しむ人を見捨てるくらいなら、監禁された方がマシです」
「な、なぜ……いや」
ドアの向こうから、諦めたようなため息が聞こえる。
「君はそういう人だったな。自分の手と引き換えに、子どもたちを治療しようとする」
そういえば、修道院でアルヴィン様に「この手を切って薬液に漬け込むか」と迫ったのだった。
「わかった……入ってくれ。もう、君だけが頼りだ……」
その言葉のあと、カチャ、と鍵の開く音がした。
「……! ありがとうございます!」
「君を閉め出したら、手を切って中へ放り込んできそうだからな」
「そ、そこまではさすがに──」
と、ドアを開けた私は、言葉を失ってしまった。
石造りの小さな部屋には、黒い水のような、得体の知れない何かが大量に蠢いていた。
燭台の灯りがかすんで、三歩先にいるアルヴィン様の顔すらよく見えない。
(これは一体……いえ、今はタタルクさんを探さないと!)
黒い水の向こうに、ベッドが見えた。
そこに誰かが横たわっている。
蠢く黒の中、怖々と足を踏み出す。
「足元に気をつけなさい」
アルヴィン様がドアを閉め、私の手を取った。
彼に手を引かれ、黒い水の中を進む。
水に触れても服は濡れず、フワリとなめらかな感触があった。
不思議に思いつつ、ベッドに横たわるタタルクさんを見下ろす。
50歳くらいの、痩せた男性であること。
そして、髪の青色が見て取れた。
タタルクさんは目を閉じたまま、乾いた唇を開いた。
「誰か……いるのですか」
苦しげな、かすれた声だ。
私は手を伸ばし、タタルクさんの指に触れた。
彼の指は細く、骨の形がよくわかった。
「タタルクさん、私はソフィアといいます。今からあなたを治療します」
「治療? しかし、薬はもう……アルヴィン様、申し訳ございません……あなたの呪術を、解いて差し上げられなかった……」
「呪術?」
反射的にアルヴィン様を振り返る。
彼は、厳しい表情で床を見つめていた。
「……あとで説明する。今はタタルクを治療してくれ。それとも、帝国の薬が無ければ無理なのか?」
「い、いえ、大丈夫です。薬はレグナル国にあるもので代用できます」
「何だって……?」
タタルクさんが目を見開く。
驚きの浮かぶ瞳が、私を映す。
「あなたは一体……」
「私は癒しの祝福を持っています。大丈夫、タタルクさんはきっと治ります。元気になったら、力を貸してください」
私は立ち上がり、タタルクさんの黒い霧──患部を示すもの──を探した。
そして見つけた。心臓のあたりだ。
タタルクさんの胸の上へ、そっと手を置く。
彼は、ふうっと安堵するように息を吐いた。
「……ああ、本当だ。そうしてもらえると、少し楽になる……」
タタルクさんはかすかに微笑み、また目を閉じた。
少しして、穏やかな寝息が聞こえてくる。
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