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4章 呪われた竜
2月22日 晴れ
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今日は、朝からみんなバタバタしてた。ウィルブローズ様の体調管理とか、敵魔術師の処遇を決めたりだとかで、色々忙しそうだった。
夕方になって、ようやくウィルブローズ様を元に戻す方法を教えてもらったわ。
必要なものは三つ。
一つは、呪われた本人とこの世界を繋ぐもの。親兄弟とか、《血の契約》を交わした相手とか。
だからこれは、私がいるだけでいいみたい。
というか私がいないと駄目。ご両親やアートハル様との繋がりは、だいぶ薄れちゃってるから。
かなり長い間、会ってなかったみたいだもんね……。
それで、あとの二つはウィルブローズ様と私を繋ぐもの。一般的なのは贈り物だって。
それならいくらでもある! だってお屋敷へ来た時、服やら装飾品やら、山のようにもらったもの!
……と思ったのに、それじゃ駄目だった。
どうもウィルブローズ様は、店員さんに勧められたものを、何も考えずにポンポン買ったらしいの。どうりで高そうな服が多いと思った……。
それに、毎日同じものを身につけるわけでもないし。
だから服とか帽子とかは使えないんだって。
ただ、銀細工の髪飾りは大丈夫みたい。ウィルブローズ様が選んでくれたものだから。
それに、つけない日でも手に取って磨いてるしね。恥ずかしいから本人には言わないけど。
もしかしてジェフローラ様、こういう時のために「髪飾りを贈りなさい」って仰ったのかしら。
それはともかく、もう一つはどうしよう。
普通の人は結婚指輪を贈り合うらしいけど、そんなことしなかったわ。魔術師の結婚は《血の契約》で済ませることも多いそうだから、指輪がない夫婦も珍しくないって、ジェフローラ様から聞いたけど。
私が一文無しだから、ウィルブローズ様が気を使ったのかな? それとも一般常識がなさすぎて、知らないだけだったりして。
なんにしても、髪飾りを取りに帰らなきゃいけないから、ついでに部屋を探してみて……何かあるかなあ。
うーん、困ったわ。私もウィルブローズ様に贈り物をしておけばよかった。
でも、自分のお金なんか微々たるものだし。手作りしたくても、破滅的不器用のせいで何も作れないのよね……。
愚痴っててもしょうがない。とにかく明日は、家へ帰って捜索よ。
今日の嬉しかったことは、イヴさんのご両親が軍部へ来てくださったこと。
まさか向こうから来てくれるなんて思ってなかったから、びっくりして、とっさに頭を下げたわ。そうしたら「ウィルブローズ様を恨んではいないんです」。おまけにこっちが謝られちゃった。「娘がご迷惑をおかけしました」って。
ますます申し訳なかったなあ……でも、「あの時はウィルブローズ様も戦場に出られたばかりで、大変でいらしたのもわかりますから」って言ってもらえた。少しホッとしたわ。
あ、そうだ。そのあと、ジェフローラ様に怖いこと聞いちゃった。
イヴさんが敵の誘いに乗ったのは、悪魔のせいでもあるんだろうって仰ってた。
行方がわからなくなったと思ったら、イヴさんに取り憑いてたみたい。
悪魔は三つ、呪いの力を持ってるらしいんだけど、イヴさんはそのうちの一つにかかっちゃったんだって。人を誘惑するというか、そそのかすというか。
だから、イヴさんに憑いてた悪魔を退治したら、段々呪いが解けてきて、「大変なことをしてしまった」って言い始めたみたい。
いわゆる「魔がさした」って、こういうことなのかな……。
イヴさん、あんまりショックを受けないといいんだけど。
それから、中には魔術師を騙して、魔力を食べようとする悪魔もいるそうなの。神父様の「むしゃむしゃ食べられるぞ」っていう脅し文句も、あながち間違いじゃなかったのね。
ってことは、「悪魔に操られるぞ」っていうのも本当なのかしら。……暗くなったら外へ出ないようにしとこ。
夕方になって、ようやくウィルブローズ様を元に戻す方法を教えてもらったわ。
必要なものは三つ。
一つは、呪われた本人とこの世界を繋ぐもの。親兄弟とか、《血の契約》を交わした相手とか。
だからこれは、私がいるだけでいいみたい。
というか私がいないと駄目。ご両親やアートハル様との繋がりは、だいぶ薄れちゃってるから。
かなり長い間、会ってなかったみたいだもんね……。
それで、あとの二つはウィルブローズ様と私を繋ぐもの。一般的なのは贈り物だって。
それならいくらでもある! だってお屋敷へ来た時、服やら装飾品やら、山のようにもらったもの!
……と思ったのに、それじゃ駄目だった。
どうもウィルブローズ様は、店員さんに勧められたものを、何も考えずにポンポン買ったらしいの。どうりで高そうな服が多いと思った……。
それに、毎日同じものを身につけるわけでもないし。
だから服とか帽子とかは使えないんだって。
ただ、銀細工の髪飾りは大丈夫みたい。ウィルブローズ様が選んでくれたものだから。
それに、つけない日でも手に取って磨いてるしね。恥ずかしいから本人には言わないけど。
もしかしてジェフローラ様、こういう時のために「髪飾りを贈りなさい」って仰ったのかしら。
それはともかく、もう一つはどうしよう。
普通の人は結婚指輪を贈り合うらしいけど、そんなことしなかったわ。魔術師の結婚は《血の契約》で済ませることも多いそうだから、指輪がない夫婦も珍しくないって、ジェフローラ様から聞いたけど。
私が一文無しだから、ウィルブローズ様が気を使ったのかな? それとも一般常識がなさすぎて、知らないだけだったりして。
なんにしても、髪飾りを取りに帰らなきゃいけないから、ついでに部屋を探してみて……何かあるかなあ。
うーん、困ったわ。私もウィルブローズ様に贈り物をしておけばよかった。
でも、自分のお金なんか微々たるものだし。手作りしたくても、破滅的不器用のせいで何も作れないのよね……。
愚痴っててもしょうがない。とにかく明日は、家へ帰って捜索よ。
今日の嬉しかったことは、イヴさんのご両親が軍部へ来てくださったこと。
まさか向こうから来てくれるなんて思ってなかったから、びっくりして、とっさに頭を下げたわ。そうしたら「ウィルブローズ様を恨んではいないんです」。おまけにこっちが謝られちゃった。「娘がご迷惑をおかけしました」って。
ますます申し訳なかったなあ……でも、「あの時はウィルブローズ様も戦場に出られたばかりで、大変でいらしたのもわかりますから」って言ってもらえた。少しホッとしたわ。
あ、そうだ。そのあと、ジェフローラ様に怖いこと聞いちゃった。
イヴさんが敵の誘いに乗ったのは、悪魔のせいでもあるんだろうって仰ってた。
行方がわからなくなったと思ったら、イヴさんに取り憑いてたみたい。
悪魔は三つ、呪いの力を持ってるらしいんだけど、イヴさんはそのうちの一つにかかっちゃったんだって。人を誘惑するというか、そそのかすというか。
だから、イヴさんに憑いてた悪魔を退治したら、段々呪いが解けてきて、「大変なことをしてしまった」って言い始めたみたい。
いわゆる「魔がさした」って、こういうことなのかな……。
イヴさん、あんまりショックを受けないといいんだけど。
それから、中には魔術師を騙して、魔力を食べようとする悪魔もいるそうなの。神父様の「むしゃむしゃ食べられるぞ」っていう脅し文句も、あながち間違いじゃなかったのね。
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