37 / 135
第一章
再びエリアス様にお会いしましたわ
しおりを挟む
今日はお父様がお休みの日です。
私は王立図書館に行きたいとおねだりました。お父様は笑顔で了承して下さいましたわ。
お父様、私、アクア、マリルの4人で馬車に乗り込みます。
「アイラは大聖女様になる気はないのかな?アイラなら絶対になられると思うし、なる運命の様な気がするのだよ」
いつも大聖女様の話を出すとお母様に怒られてしまうので今がチャンスとばかりに話してきますわ。
「お父様?私は大聖女様どころか聖女様にもなりたくありません。普通の貴族として普通にお嫁さんになりたいのです」
「俺の?」
アクアの突っ込みにマリルが肘鉄を食らわし中ですわ。
「そ、そうなのかい?聖女様にもなりたくない?アイラなら立派に務められると思うけどな」
私はふふふと笑って誤魔化します。
地味に静かに生きて行きたいのですわ。
図書館に着いてお父様がアクアと少しお話があると言って一階の中央にあるカフェへと入って行きましたわ。アクアは面倒くさそうにしていましたが。
私はマリルと一緒に小説のコーナーに行きます。前の人生では小説なるモノを読んだことがなかったので今世では読んでみたいのですわ。
目的は今、貴族の間で流行っている恋愛小説です!
ふんふんと鼻歌まじりで探していると後ろに誰かの気配を感じます。
「アイラではなないか!」
嫌な声がします。今世で1番聞きたくない声ですわ。
ギギギーと音がなりそうなぐらいゆっくりと体を回して振り返りました。
やはりクソ野郎です。
「アイラ、久しぶりだな。随分と大きくなって更に綺麗になっている」
「エリアス様、お久しぶりでございます」
私もカーテシーをして挨拶しましたわ。
「小説か?」
「はい」
「何か面白いやつは見つけれたのか?」
「今、来たばかりでございます」
「そうか」
私は淡々とお答えしています。
13歳になったクソ野郎はどんどん私のトラウマに容姿が近づいています。
怖いですわ。
でも前の人生ではあまり記憶にないのですけれど今世ではこのままいくときっとダリル様が将来、宰相様になられこの人の側近になるのでしょうね。
旦那様が仕える人。そう考えると無下には出来ませんわ。
だ・ん・な・さ・ま。
今、私なんと⁉︎ダリル様が私の旦那様と⁉︎うきゃぁぁぁぁぁぁぁ!!
なんて想像していますの?
ダリル様に申し訳ないですわ!
こんな私が、私が、私がぁぁぁぁぁぁ!
思わず壁に額をバンバンぶつけながら照れ隠ししてしまいましたわ。
はっ!クソ野郎の前でした。
気持ち悪い奴と思って何処へ行ってくれないでしょうか?
「額に虫でもとまっていたかい?今度図書館の管理者に虫対策を強化するように言っておくよ」
......気持ち悪くないのですね。
とりあえず早く何処へ行って欲しいのでクソ野郎の目的の本を聞いて探してあげようと思いましたわ。
うん。良い考えです。
「エリアス様はどの様な本をお探しですか?」
「俺は......そのう、んと......」
言いづらそうですわね?
もしや、もしや、この年齢になってくるとそういった種類の本ですの⁉︎
でも図書館にそんな本って置くのかしら⁉︎
「ゆ、夢占いの本......」
照れている小さな声が聞こえてきましたわ。
「夢占いですか?」
「ああ、そうだ」
「何か気になる夢でも見るのですか?」
「......聞いてくれるか?その夢は幼い頃から見るのだが」
嫌ですわ。聞きたくありませんが勝手に話出しましたね?その辺の性格は前の人生の時と全然変わっていませんね!
「俺の目の前にはこの世の物とは思えない程の不細工な女性がいるのだ。殆ど化け物に近い。その女性は俺の婚約者らしいのだが」
ドキ!
「その女性はいつも下を向いていて話す時もボソボソ何を言っているのか聞き取れないぐらい小さな声なのだ」
私、変な汗が出てきましたわ。
「最初はこんな姿の女性が俺の婚約者だなんて、と落ち込んだのだが彼女は見た目とは違ってとても優しい人だったのだ」
え⁉︎
「失敗した侍女を怒りもせずに手伝ったり、幼い子を可愛がり、動物にも優しかった。だがその容姿のせいで優しさを受けていた者達からも嫌われていた。とても不敏であった」
「あのう......とてもハッキリとした夢ですのね?」
「幼い頃から見ているからな、色々な場面が出てくるのだ」
はぁ、左様でございますか。
「夢の中で俺は彼女に辛くあたってしまうのだ。彼女の優しさに気付いていながら見た目で判断してしまう。次に会った時は優しくしてあげたいと何度も思うのに会うとイライラしてしまう。自分の感情ではないまるで何かに支配されているように」
間違いないです。支配されていましたわ。シャーロットに。
「夢から覚めていつも後悔するのだ。優しくしてあげたかったと。彼女は素晴らしい人なのに申し訳ないと思ってしまう。夢なのにな。それで何か意味がある夢なのか知りたくて本を探しに来たのだ」
「そうでしたのですね。夢関係の本は2階ではなく3階の奥にこいますよ?」
「そうか。ありがとう」
「はい」
クソ野郎がじっと私を見ます。
「その夢の女性と似ても似つかないのに何故だかアイラと重なるのだ。話し方が似ているのだな、きっと。今日は時間が無いが近いうちにお茶に招いても良いか?ゆっくり話してみたい」
「はい。楽しみにお待ちしております」
クソ野郎は満面の笑みをして3階へと向かって行きましたわ。
そうですか。夢にまで見るのですね。天使め魔王の記憶操作だけでなくこちらもしっかりして欲しかったです。
でも、そう思っていて下さったのですね。あの様な化け物でもきちんと行動を見ていて下さった。
夢に見るぐらい後悔されている。
......確かに操られていたので彼の意思で私に辛くあたったり断罪したわけではないのですけれど、でも私にしてみたらかなりのトラウマですわ。
でも、でも、クソ野郎からエリアス様に呼び名を変えてあげてもいいかもしれませんね。
私は王立図書館に行きたいとおねだりました。お父様は笑顔で了承して下さいましたわ。
お父様、私、アクア、マリルの4人で馬車に乗り込みます。
「アイラは大聖女様になる気はないのかな?アイラなら絶対になられると思うし、なる運命の様な気がするのだよ」
いつも大聖女様の話を出すとお母様に怒られてしまうので今がチャンスとばかりに話してきますわ。
「お父様?私は大聖女様どころか聖女様にもなりたくありません。普通の貴族として普通にお嫁さんになりたいのです」
「俺の?」
アクアの突っ込みにマリルが肘鉄を食らわし中ですわ。
「そ、そうなのかい?聖女様にもなりたくない?アイラなら立派に務められると思うけどな」
私はふふふと笑って誤魔化します。
地味に静かに生きて行きたいのですわ。
図書館に着いてお父様がアクアと少しお話があると言って一階の中央にあるカフェへと入って行きましたわ。アクアは面倒くさそうにしていましたが。
私はマリルと一緒に小説のコーナーに行きます。前の人生では小説なるモノを読んだことがなかったので今世では読んでみたいのですわ。
目的は今、貴族の間で流行っている恋愛小説です!
ふんふんと鼻歌まじりで探していると後ろに誰かの気配を感じます。
「アイラではなないか!」
嫌な声がします。今世で1番聞きたくない声ですわ。
ギギギーと音がなりそうなぐらいゆっくりと体を回して振り返りました。
やはりクソ野郎です。
「アイラ、久しぶりだな。随分と大きくなって更に綺麗になっている」
「エリアス様、お久しぶりでございます」
私もカーテシーをして挨拶しましたわ。
「小説か?」
「はい」
「何か面白いやつは見つけれたのか?」
「今、来たばかりでございます」
「そうか」
私は淡々とお答えしています。
13歳になったクソ野郎はどんどん私のトラウマに容姿が近づいています。
怖いですわ。
でも前の人生ではあまり記憶にないのですけれど今世ではこのままいくときっとダリル様が将来、宰相様になられこの人の側近になるのでしょうね。
旦那様が仕える人。そう考えると無下には出来ませんわ。
だ・ん・な・さ・ま。
今、私なんと⁉︎ダリル様が私の旦那様と⁉︎うきゃぁぁぁぁぁぁぁ!!
なんて想像していますの?
ダリル様に申し訳ないですわ!
こんな私が、私が、私がぁぁぁぁぁぁ!
思わず壁に額をバンバンぶつけながら照れ隠ししてしまいましたわ。
はっ!クソ野郎の前でした。
気持ち悪い奴と思って何処へ行ってくれないでしょうか?
「額に虫でもとまっていたかい?今度図書館の管理者に虫対策を強化するように言っておくよ」
......気持ち悪くないのですね。
とりあえず早く何処へ行って欲しいのでクソ野郎の目的の本を聞いて探してあげようと思いましたわ。
うん。良い考えです。
「エリアス様はどの様な本をお探しですか?」
「俺は......そのう、んと......」
言いづらそうですわね?
もしや、もしや、この年齢になってくるとそういった種類の本ですの⁉︎
でも図書館にそんな本って置くのかしら⁉︎
「ゆ、夢占いの本......」
照れている小さな声が聞こえてきましたわ。
「夢占いですか?」
「ああ、そうだ」
「何か気になる夢でも見るのですか?」
「......聞いてくれるか?その夢は幼い頃から見るのだが」
嫌ですわ。聞きたくありませんが勝手に話出しましたね?その辺の性格は前の人生の時と全然変わっていませんね!
「俺の目の前にはこの世の物とは思えない程の不細工な女性がいるのだ。殆ど化け物に近い。その女性は俺の婚約者らしいのだが」
ドキ!
「その女性はいつも下を向いていて話す時もボソボソ何を言っているのか聞き取れないぐらい小さな声なのだ」
私、変な汗が出てきましたわ。
「最初はこんな姿の女性が俺の婚約者だなんて、と落ち込んだのだが彼女は見た目とは違ってとても優しい人だったのだ」
え⁉︎
「失敗した侍女を怒りもせずに手伝ったり、幼い子を可愛がり、動物にも優しかった。だがその容姿のせいで優しさを受けていた者達からも嫌われていた。とても不敏であった」
「あのう......とてもハッキリとした夢ですのね?」
「幼い頃から見ているからな、色々な場面が出てくるのだ」
はぁ、左様でございますか。
「夢の中で俺は彼女に辛くあたってしまうのだ。彼女の優しさに気付いていながら見た目で判断してしまう。次に会った時は優しくしてあげたいと何度も思うのに会うとイライラしてしまう。自分の感情ではないまるで何かに支配されているように」
間違いないです。支配されていましたわ。シャーロットに。
「夢から覚めていつも後悔するのだ。優しくしてあげたかったと。彼女は素晴らしい人なのに申し訳ないと思ってしまう。夢なのにな。それで何か意味がある夢なのか知りたくて本を探しに来たのだ」
「そうでしたのですね。夢関係の本は2階ではなく3階の奥にこいますよ?」
「そうか。ありがとう」
「はい」
クソ野郎がじっと私を見ます。
「その夢の女性と似ても似つかないのに何故だかアイラと重なるのだ。話し方が似ているのだな、きっと。今日は時間が無いが近いうちにお茶に招いても良いか?ゆっくり話してみたい」
「はい。楽しみにお待ちしております」
クソ野郎は満面の笑みをして3階へと向かって行きましたわ。
そうですか。夢にまで見るのですね。天使め魔王の記憶操作だけでなくこちらもしっかりして欲しかったです。
でも、そう思っていて下さったのですね。あの様な化け物でもきちんと行動を見ていて下さった。
夢に見るぐらい後悔されている。
......確かに操られていたので彼の意思で私に辛くあたったり断罪したわけではないのですけれど、でも私にしてみたらかなりのトラウマですわ。
でも、でも、クソ野郎からエリアス様に呼び名を変えてあげてもいいかもしれませんね。
7
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
聖女を怒らせたら・・・
朝山みどり
ファンタジー
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる