断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい

花音月雫

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第二章

お兄様が我儘ですわ

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レストランの営業時間中はルネさんとミカエルさんに少し奥で休んでもらっていた。移転魔法でこの島に来たと言っていたけど王都からかなりの距離だ。
海だって超えて来るのだからかなり疲れているはず。

無事、本日の営業も終わった。

そして避けては通れない『ルネさん何処へ泊まるの?』問題。

「私はアイラと1秒たりとも離れる訳にはいかないからな。ここでやっかいになる」

そうですよね。ルネさんの変態っぷりからしてそうなりますね。

「そんな我儘言わないで下さいよ。宿、きちんと取ってあるでしょう?」

「今直ぐにキャンセルだ。あぁぁ、ミカエルはそのまま泊まれ」

「駄目ですよ?この島に居る間は宿に泊まります。分かりましたね?」

「何故だ?宰相の息子だってアイラと一緒に住んでいるのだろう?私1人増えたからといって何も変わらないだろう?」

「変わりますよ?人1人増えるんですから大変です。それにダリル様は理性があり物事の良い、悪いをきちんと判断できますが、ルネ様はその判断力が欠けています。もしもこの家に泊まったのなら速攻でアイラ嬢に夜這いしますよね?」

「当たり前の事を訊くな」

「はい。それです。その答えが全てを物語っています。はい。こちらに泊まらせてもらうのは駄目です。禁止です」

「私とアイラは愛し合っているのにか⁉︎」

「嘘も駄目ですよ。ほら、皆さんまたドン引きしてます。そろそろ聞き分けて下さい......ね?」

ミカエルさんからめちゃくちゃ冷たいオーラが出てきた。
部屋の中の一部が凍ってる⁉︎

ルネさんがそれ以上何も言わなくなった。ミカエルさん......。怒らせたら怖い人?

「すいませんね~。きちんと宿まで連れて行きますからご心配なく!」

ミカエルさんは眩しい笑顔でそう言ってキルジーさんやダンさんと少し雑談した後、嫌がるルネさんを引っ張って宿に向かった。

次の日。
岩山を調べに行くのは私、ルカさん、ルネさん、シャーロットさんに決まった。
最初、ルネさんは私が行くのを猛烈に反対した。
でも私の決意が石の様に固いのでルネさんが折れてくれた。

ミカエルさんは何かあった時に直ぐに王都の聖騎士団と連絡が取れるように待機でダリルさんは報告書作成をするので待機となった。

シャーロットさんも最初は待機組だったのだけど。

「アイラが行くのに私が行かないという選択肢は無いわよ?それに私が待機してたって何も役に立たないしね?」

と、これまた頑固なまでに意思を貫いた。

いざ出発という時にキルジーさんが私を抱きしめた。

「いいかい?あたしはこの件に関しては調査してもらえるのは大変嬉しい事だと思っているよ?それに解決すればもう犠牲になる子供が居なくなる。だけどアミーを危険にはさらしたくないんだよ。お前さんが頑固なまでに行くと言うから渋々送り出すけど、何かあったら直ぐに逃げるんだ。命あっての人生だからね?」

そう言ってくれた。

「はい!分かりました」

私は元気よく返事をする。
キルジーさんの心配を少しでも軽くする為に。

「大丈夫だよ。アミーは俺が命をかけて守るから」

「私だってアイラの為なら命をかけますわよ?」

「心配はいらない。私が居る限りアイラの命は保証する」

3人ともありがとう。
その言葉にキルジーさんは少し安心したようだった。

今は夏が終わり秋になりつつある。
私はブラウスにパンツスタイルだ。ブラウスの上にジャケットを羽織り寒さ対策をした。海の近くは風があり更に寒いのだ。

シャーロットさんも私と似た様な服装だ。私は基本ワンピースしか持っていない。それをシャーロットさんに伝えると岩山に行くのにスカートは絶対に駄目!ってシャーロットさんがマジックバックから沢山服を出してくれた。そこから2人で動きやすい物を選んだ。
シャーロットさんはアイラとお揃いだ!と喜んでいたがそんな事が嬉しいのだろうか?よく分からない。

ルネさんは流石に聖騎士の制服だと目立つので一般庶民的な服装になっていた。どんな服を着ても綺麗な顔なんで目立つんですけど。

ルカさんはいつも通りの服だ。
でも少し着込んでいる。

私達は最初、岩山が見渡せる高台に登った。ルネさんとシャーロットさんが何やら岩山の中を見ると言って2人して目を瞑る。『透し』という力らしい。

えー⁉︎凄い。何その力。
そんな事が出来るの?
私は興味津々だ。

「アミーもさ、封印が解けたらこーゆーカッコいい事出来るんだろうな......」

ルカさんは少し俯きながら私に言う。

「え?そうかな?もしかして封印解けても手から水を出すしか出来ないかも。それもちょろちょろしか出ないやつ」

「あはは!アミー、ありがとう......」

ルカさんは笑いながら私にお礼を言ってきた。
違うよ?気を遣ったんじゃない。本当にそうかも知れないって思ったから。
だって力の記憶も使った感覚も無い。
シャーロットさんは凄い聖力がある!なんて言ってたけど私はイマイチ信じていないのだ。

「ふむ。なるほどな」

「分かったわよ」

ルネさんとシャーロットさんがほぼ同時に見終わったようだ。
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