断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい

花音月雫

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最終章

懐かしいですわ

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気がつくと私達は古びた廃墟教会に立っていました。
ここは......。

「懐かしいな!俺とチビが出会った教会だな」

アクアが嬉しそうですわ。

「こ、ここは!血まみれのアイラ......」

ルース様がワナワナと震えていますわ。
そうでした!この場所でルース様のいけない扉が開いてしまったのでしたわ!
精神的に大丈夫でしょうか?

「またこの場所に来れるなんて最高だ!」

......大丈夫のようですわね。

「ここは?」

ルカさんがキョロキョロと廃墟になっている教会を見ています。

「ルカさん、ここは元教会だった場所ですわ。そして私が3歳の頃に誘拐され連れて来られた場所でもありますの」

「何だって⁉︎それじゃ、怖いだろう?嫌な思い出がある場所だなんて!」

ルカさんが心配して私の手を握ろうとしましたがアクアに阻止されましたわ。

「大丈夫だ。俺と出会った場所でもあるから良い思い出の方が大きい。して、お前が神子か。俺のアイラが島では世話になったようだが」

「俺のアイラ?貴方は誰ですか?」

2人の睨み合い勃発ですわ。

「あ~俺も神子だ」

しーん。アクアは言葉足りずですわね。
そんな自己紹介では......。

ブォン!!

ミカエル様も少し遅れでこちらに到着しましたわ。

「マジかよ......。あいつやっぱり俺の血を狙って......」

ミカエル様が私を見て少し項垂れていますわ。

「仕方ないですわ。あの男が色々考えて作り出した計画なのでしょうから。私達は今からそれを阻止しなければいけません」

「流石は俺のチビだ!」

「アクアのチビではありませんわよ?それに私はもうチビではないのですけれど?」

私はため息を吐きながら教会の中をぐるりと見渡しました。

「よくあの様な事件があったのに取り壊されなかったわね?」

「そりゃあ、俺と大聖女が出会った教会だ。それに儀式をするには最適な場所なんだよな、ここは。だから壊さないように色々と裏から手を回したわけ」

私の囁きに突然返事がきましたわ。
はっとして見ると少し離れた祭壇だったと思われる石にあの男が座っていました。後ろにあるステンドグラスの窓から光が入り神々しく見えてしまいますわ。

「あれ~?あの事件の時にここに居た2人も居るのか?凄い偶然だなぁ。そっちの民兵はあの時の子供だろう?そっちの神子はあの時は悪魔で捕まってた奴な。何で神子になってるのか知らんが面白いな~」

男は逆光で表情は見えませんがニヤニヤしているに違いありません。

「俺が呼んだのは大聖女とミカエルだけなんだが一緒に変な奴らも来ちまったかぁ。あの時の思い出話しなんかしないぞ?」

「そんなもんしたくもねーな」

アクアが指先から金色の氷を男に向かって放ち攻撃しています。

「いや、いや、そんな最初から攻撃的な......。ま、仲良くしようとも思ってないけどな」

金色の氷をパンパを弾きながら男は石の上から降りました。あの攻撃はかなりの威力のはずですわ。それをあんな簡単に弾いてしまうなんて。

「さて......と。大聖女にはバルトカピ様になってもらうんだけどね?こんな記念すべき日にさ、まさかの魔王来襲だもんねぇ。あははって思ったけど、どうやら直ぐに手を引いたらしいじゃないか。そこの元悪魔も役に立つもんだねぇ」

「うるせーな。俺は魔王とお前が手でも組んでるのかと思ったぞ?違うんだな~」

「はぁ~⁉︎大聖女を食おうとしてる奴なんかと手なんか組むわけないだろう?大聖女が居なくなったら完璧で最高のバルトカピ様が誕生しないじゃないか」

「自分がなれよ」

あ、それ、私も言った事がありましたわ。

「それな。自分がなっちまったら落ち着いてこの世界が壊れるところが見れないだろう?少し考えれば分かるだろうが!馬鹿か?」

あら?私には確か自分じゃあ力が弱くて体が耐えられないとかどーとか言っていた様な気がしますけれど......。
あれは嘘でしたのね。

「あの時、お前を媒体にし大聖女の血でバルトカピ様を誕生させても良かったのだがな。あれは、あれでお前の悪魔としての魔力の強さと大聖女にはなってはいなかったが純粋無垢な大聖女候補の血で凄いバルトカピ様が誕生したとは思うが完璧にはならなかったからな~」

あら、あら。純粋無垢だなんて。
今でもそうですけれど?

「俺か?あの時は俺が居なかったからか?止めたのか?」

ミカエル様が私の横に立ち男に言いましたわ。

「そうだ。あの時はそれでもいいと思っていたのだがやはり考え直した。より完璧なバルトカピ様を誕生させたいからな。その後に調べに調べて大聖女の器すなわち大聖女の血、天使の血、そして聖女達の凝縮された血これらを全て揃えればいいという事に辿り着いた」

ニマニマしながら誇らしげに言っています。

「で、とりあえず天使をこちらに呼ばないと話にならないんでね、色々と事件起こしてみたわけだ。まさかナンバー2のお前が来るとは思ってなかったけどな」

「お前は本当に細かい事件から大きい事件まで起こしてくれたよな!神様がそのたびに寝込んでたぞ?因みに天使のナンバー1は俺だ。2じゃない」

私が関わっていない事件も沢山起こしていたのですわね。

「ほぅ?俺はガブリエルがナンバー1だと思ってたけどな」

「アイツはナンバー3ぐらいだ」

「そうか?実力としてはアイツが1番だと思うけどな」

「いや、違う!」

もう、どうでもよくないです?その話題はまだ続きますの?

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