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Another side⑤
カール・ギャバット
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幼い頃から父上に違和感を持っていた。家庭内でも外でも穏和で物腰が柔らかく上品で完璧な紳士。でも私にはドス黒い影が父親の後ろに見え隠れしている様に思えてならなかった。
それが決定的になったのはリアと初めて会った時の事。私はこの世にこんな可愛くて神々しい人間が居るのかと雷に打たれたような感覚を覚えた。もうリアしか見えなかった。気がつくと何時間もリアを抱きしめて離さなかったようだ。
ギャバット一族はリアを見て皆その様な衝撃を受けたようだったが父上は違った様だ。確かに溺愛している様にも見える。しかし何か違う意味で大切にしている。そう感じた。私は父上がリアと居る時は出来るだけ自分も一緒に居る様にし警戒した。
私なりに父上の事を調べ始めたのもこの頃だ。しかしまだ子供だった私には大した情報はつかめなかった。『悪魔崇拝』について知ったのもこの頃だ。父上が何故か1人で調査していたのだ。
この事は父上を溺愛し信頼しているリチャード伯父様やその息子のジョゼフには言えなかった。もっと何か具体的な事がないと口の上手い父上に皆騙される、そう思ったからだ。父上の事を私1人で抱え込み精神状態もゆらゆらと揺らぐ。そんな私がおかしくならなかったのは優しい母上と可愛い妹、そしてリアが居たから。
リアも私の母上に懐き妹の事が大好きだったようだ。そんなリアを私も溺愛した。年々その気持ちが強くなり自分の命をかけても良いぐらいに膨れ上がっていた。
事が動いたのは私が12歳になった年だった。母上と妹が乗っていた馬車が崖から転落し2人共亡くなった。私を除いて3人は朝から街外れにあるローズガーデンを見に出掛けて行ったのだ。父上はまだ仕事があるからと夕方に一足先に帰ってきていた。
2人はその帰りに事故に遭った。父上は私にショックを受けるだろうから遺体は見ない方がいいと言って絶対に見せてはくれなっかた。
しかし私は父上の目を盗んで2人の遺体を見に行ったのだ。確かに酷い有様でグチャグチャになっていた。唯一人間だったと分かる部位が妹の腕だった。その腕に変なアザを見つけた。妹にはそのようなアザは無かったはず。その時は何のアザだか分からなかった。
私は遺体を見た瞬間に2人の死に父上が関わっているのだと感じた。証拠などは一切無いのだが。
それから私は父上を更に警戒し自分の部屋に寝る前には必ず複雑な術で作ったシールドを張るようになった。父上も何かしら感じる事があるのかその事には触れてこなかった。
数年後、ずっと調べていた悪魔崇拝の報告書の中に妹の腕にあったアザと同じ焼印があるのを見つけた。あれはアザではなく焼印だったのか。『悪魔崇拝』の生贄になった者に必ず押されている焼印だという。妹にあったのなら一緒に居た母上にもあったのだろうか?2人は生贄にされたのか?それを隠蔽する為に馬車の事故に仕立てたのか?
それが出来たのはあの日一緒に出掛けた父上だけだ。私も一緒に行くと言ったのに父上に目を通しておいて欲しい書類があると言われ私だけ行かなかったのだ。あの頃は父上の跡を継ぐための教育が始まったばかりで学業と両立しなければならなく私自身も幼く色々大変でもあったのだ。
悪魔崇拝についての調べも行き詰まり中々新しい情報が入ってこない。私は少し焦っていた。そんな時だ。『影』が学園に居る私に接触してきた。
『影』はギャバット一族なら誰でも持っている。奴らは一度自分の『主人』を決めたら死ぬまで尽くす変わった一族だ。
ジョゼフとリアが屋敷に遊びに来たらしい。おかしい。彼らが来るのは私の学園が休みに入る2日後だったはずだ。父上が予定を早めて2人を呼んだと『影』が言った。私が居ない時を見計らっての事か⁉︎
私は直ぐに馬車に乗り込み屋敷に走った。お願いだ。間に合ってくれ......。間に合ってくれ!!もうこれ以上私から光を奪わないでくれ!!
それが決定的になったのはリアと初めて会った時の事。私はこの世にこんな可愛くて神々しい人間が居るのかと雷に打たれたような感覚を覚えた。もうリアしか見えなかった。気がつくと何時間もリアを抱きしめて離さなかったようだ。
ギャバット一族はリアを見て皆その様な衝撃を受けたようだったが父上は違った様だ。確かに溺愛している様にも見える。しかし何か違う意味で大切にしている。そう感じた。私は父上がリアと居る時は出来るだけ自分も一緒に居る様にし警戒した。
私なりに父上の事を調べ始めたのもこの頃だ。しかしまだ子供だった私には大した情報はつかめなかった。『悪魔崇拝』について知ったのもこの頃だ。父上が何故か1人で調査していたのだ。
この事は父上を溺愛し信頼しているリチャード伯父様やその息子のジョゼフには言えなかった。もっと何か具体的な事がないと口の上手い父上に皆騙される、そう思ったからだ。父上の事を私1人で抱え込み精神状態もゆらゆらと揺らぐ。そんな私がおかしくならなかったのは優しい母上と可愛い妹、そしてリアが居たから。
リアも私の母上に懐き妹の事が大好きだったようだ。そんなリアを私も溺愛した。年々その気持ちが強くなり自分の命をかけても良いぐらいに膨れ上がっていた。
事が動いたのは私が12歳になった年だった。母上と妹が乗っていた馬車が崖から転落し2人共亡くなった。私を除いて3人は朝から街外れにあるローズガーデンを見に出掛けて行ったのだ。父上はまだ仕事があるからと夕方に一足先に帰ってきていた。
2人はその帰りに事故に遭った。父上は私にショックを受けるだろうから遺体は見ない方がいいと言って絶対に見せてはくれなっかた。
しかし私は父上の目を盗んで2人の遺体を見に行ったのだ。確かに酷い有様でグチャグチャになっていた。唯一人間だったと分かる部位が妹の腕だった。その腕に変なアザを見つけた。妹にはそのようなアザは無かったはず。その時は何のアザだか分からなかった。
私は遺体を見た瞬間に2人の死に父上が関わっているのだと感じた。証拠などは一切無いのだが。
それから私は父上を更に警戒し自分の部屋に寝る前には必ず複雑な術で作ったシールドを張るようになった。父上も何かしら感じる事があるのかその事には触れてこなかった。
数年後、ずっと調べていた悪魔崇拝の報告書の中に妹の腕にあったアザと同じ焼印があるのを見つけた。あれはアザではなく焼印だったのか。『悪魔崇拝』の生贄になった者に必ず押されている焼印だという。妹にあったのなら一緒に居た母上にもあったのだろうか?2人は生贄にされたのか?それを隠蔽する為に馬車の事故に仕立てたのか?
それが出来たのはあの日一緒に出掛けた父上だけだ。私も一緒に行くと言ったのに父上に目を通しておいて欲しい書類があると言われ私だけ行かなかったのだ。あの頃は父上の跡を継ぐための教育が始まったばかりで学業と両立しなければならなく私自身も幼く色々大変でもあったのだ。
悪魔崇拝についての調べも行き詰まり中々新しい情報が入ってこない。私は少し焦っていた。そんな時だ。『影』が学園に居る私に接触してきた。
『影』はギャバット一族なら誰でも持っている。奴らは一度自分の『主人』を決めたら死ぬまで尽くす変わった一族だ。
ジョゼフとリアが屋敷に遊びに来たらしい。おかしい。彼らが来るのは私の学園が休みに入る2日後だったはずだ。父上が予定を早めて2人を呼んだと『影』が言った。私が居ない時を見計らっての事か⁉︎
私は直ぐに馬車に乗り込み屋敷に走った。お願いだ。間に合ってくれ......。間に合ってくれ!!もうこれ以上私から光を奪わないでくれ!!
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