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街の外
2 またお世話になります
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街に入れない人の殆どはこの国の人ではない。
生まれた国を追われた人や飢饉があり豊かな国と信じて目指した人達だ。
人の入れ替わりも激しい。
あの街では異国民でも入れてくれるらしい、あの村はもっと楽らしい等の噂を聞いて移動していく。
「お前、ばっかだなぁ。俺だったら何があっても街から出なかったぞ」
「そう言ってやるな。カーリだって色々あったんだろうさ」
知らない子が悪態を付きヨハンが庇ってくれた。
街の外にいる人にとって、街中で生活出来る事は素晴らしい事なのだ。
私もそう教えてもらって、小銭稼ぎに励んで街に入った。
「街は住み良い所と聞くわ。とても豊かなの。カーリならきっと幸せになれるわよ」
レーナに見送って貰って街に入った。
実際外と中での生活は雲泥の差だった。
但し、人情は含まれていなかったが……。
林にある崖にあいた穴にいたのは五人、知っているのは一人だけだった。
私達が合流しても十人に満たなかった。
「色々と散っていって、カーリの知っている奴も少ないだろう?」
「狩人はあまり移動しないと思ってた」
「慣れた狩場の方が楽だからな、居着く奴も多いがこういう事があるとまた旅立つのさ」
遠くに行く人の護衛だったり色々とあるらしい。
まだ街の外にいた人達は、商人に便宜を図って貰い荷馬車を待ってる人達が殆どだそうだ。
三日前に触れが出て今日が期日だという。
レーナが渋ったのは、多分私位小柄なら一人増えても乗せてくれるんじゃないかと思ったからだろう。
レーナはお人好しだからね。
それで私は生き延びられたんだけど。
私は今、街の人は信じられないから、自分の判断は間違っていなかったと思う。
商人なんて、何を要求されるかわかったもんじゃない。
「カーリ久しぶりだな、おい。何でこんなタイミングでここにいんだよ。お前ちょっとは考えろ!」
再会して早々、髪をぐちゃぐちゃにされた。
「あー。髪がもつれるー。クルトさんこそ、ここに避難ですか?元凄腕の傭兵なら護衛に引く手数多じゃないですか」
「元だからな。狩りは自己責任でやれるが、人を守るには荷が重い」
豪快に笑う筋肉隆々の男は、いるだけで場所を取っていた。
「こんなタイミングだけど、ちょっとお世話になります。ヨハンは一泊って言ったけど……」
「一泊も十泊も変わらん。面倒な状況が終わるまでここにいろ」
こういう所では一泊はお客さんとして良いが、集団として溶け込むにはトップの許可がいる。
「ふふ、相変わらずで嬉しいです」
「た・だ・し、役に立てよ」
「料理の腕は上がったよ。解体は無理だけど」
「解体見てぶっ倒れる奴に期待なんてしないさ」
そんな昔話を笑顔でレーナとヨハンは聞いていた。
狩りが出来ない者が、狩人の集団で匿われても邪魔なだけ。
私は最初そんな事など知らなくて、レーナに助けて貰った。
まず、食事と寝床を確保してくれた。
「一食だけね、一泊だけね」
そう言いながら最初こっそりとだったけど、その内なし崩しにその集団にいられた。
根気よく言葉を教えてくれた。
歌とか大道芸では全く駄目だった私に雑用を紹介してくれた。
皆が厳しい生活の中で、本当に微々たる小銭稼ぎだったけど積み重なっていった。
私が街を出て、レーナとヨハン、クルトさんと再会出来て良かった。
もし再会出来ていなかったら、私は国など関係なくこの世界の人に不信感を抱いたかもしれない。
勿論、何処に居たってこの国の人は当分論外かな。
生まれた国を追われた人や飢饉があり豊かな国と信じて目指した人達だ。
人の入れ替わりも激しい。
あの街では異国民でも入れてくれるらしい、あの村はもっと楽らしい等の噂を聞いて移動していく。
「お前、ばっかだなぁ。俺だったら何があっても街から出なかったぞ」
「そう言ってやるな。カーリだって色々あったんだろうさ」
知らない子が悪態を付きヨハンが庇ってくれた。
街の外にいる人にとって、街中で生活出来る事は素晴らしい事なのだ。
私もそう教えてもらって、小銭稼ぎに励んで街に入った。
「街は住み良い所と聞くわ。とても豊かなの。カーリならきっと幸せになれるわよ」
レーナに見送って貰って街に入った。
実際外と中での生活は雲泥の差だった。
但し、人情は含まれていなかったが……。
林にある崖にあいた穴にいたのは五人、知っているのは一人だけだった。
私達が合流しても十人に満たなかった。
「色々と散っていって、カーリの知っている奴も少ないだろう?」
「狩人はあまり移動しないと思ってた」
「慣れた狩場の方が楽だからな、居着く奴も多いがこういう事があるとまた旅立つのさ」
遠くに行く人の護衛だったり色々とあるらしい。
まだ街の外にいた人達は、商人に便宜を図って貰い荷馬車を待ってる人達が殆どだそうだ。
三日前に触れが出て今日が期日だという。
レーナが渋ったのは、多分私位小柄なら一人増えても乗せてくれるんじゃないかと思ったからだろう。
レーナはお人好しだからね。
それで私は生き延びられたんだけど。
私は今、街の人は信じられないから、自分の判断は間違っていなかったと思う。
商人なんて、何を要求されるかわかったもんじゃない。
「カーリ久しぶりだな、おい。何でこんなタイミングでここにいんだよ。お前ちょっとは考えろ!」
再会して早々、髪をぐちゃぐちゃにされた。
「あー。髪がもつれるー。クルトさんこそ、ここに避難ですか?元凄腕の傭兵なら護衛に引く手数多じゃないですか」
「元だからな。狩りは自己責任でやれるが、人を守るには荷が重い」
豪快に笑う筋肉隆々の男は、いるだけで場所を取っていた。
「こんなタイミングだけど、ちょっとお世話になります。ヨハンは一泊って言ったけど……」
「一泊も十泊も変わらん。面倒な状況が終わるまでここにいろ」
こういう所では一泊はお客さんとして良いが、集団として溶け込むにはトップの許可がいる。
「ふふ、相変わらずで嬉しいです」
「た・だ・し、役に立てよ」
「料理の腕は上がったよ。解体は無理だけど」
「解体見てぶっ倒れる奴に期待なんてしないさ」
そんな昔話を笑顔でレーナとヨハンは聞いていた。
狩りが出来ない者が、狩人の集団で匿われても邪魔なだけ。
私は最初そんな事など知らなくて、レーナに助けて貰った。
まず、食事と寝床を確保してくれた。
「一食だけね、一泊だけね」
そう言いながら最初こっそりとだったけど、その内なし崩しにその集団にいられた。
根気よく言葉を教えてくれた。
歌とか大道芸では全く駄目だった私に雑用を紹介してくれた。
皆が厳しい生活の中で、本当に微々たる小銭稼ぎだったけど積み重なっていった。
私が街を出て、レーナとヨハン、クルトさんと再会出来て良かった。
もし再会出来ていなかったら、私は国など関係なくこの世界の人に不信感を抱いたかもしれない。
勿論、何処に居たってこの国の人は当分論外かな。
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