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王都編
第16話 神とは世界の奴隷
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Territorju assolutの中で鍔迫り合いを行うこと数分
魔力による身体強化が切れたアキレウスは必死に凄まじい膂力で繰り出される2本の刀による斬撃を受け続けた
しかし魔力のないこの空間で受けた傷は治らずどんどん不利に陥っていく
しかも動くたびに身体が動かなくなっていく
息をするのもやっとだ
アキレウスはまさか毒でも盛られたのかと勘繰ったがそんな素振りは無かった
それに魔力がなくともこの身体は神性を宿した身体
毒など効くはずもない
だがどんどん身体は動かなくなっていきしまいには視界から色が消えた
「思ったよりもったね
やっぱりどんなに鍛えた人間でも内臓までは鍛えられないってことか
どんな訓練を受け、何年生き、どれだけ敵を打ち倒した英傑であっても魔力のせいで肺だけは鍛えられなかったと」
シズキの目の前でアキレウスは頭を垂れる
最早起き上がる力すら残っていない
何年も運動していなかった人間が急に超人的な動きをしたのと同じだ
動きに肺活量がついていかなかった
何せ人生初の酸素を体験したんだ
きっとこの男は極度の酸欠
結局人体に一番毒なのは酸素なのかもしれない
「なぜ!ハァハァ………
神はこんな化け物を寄越したのだ!…ハァハァ……」
「そんなん決まってるじゃん、神様は君たちの奴隷じゃないんだよ?
いくら召喚の術を得たからって、それをするのは神様だ
どんだけ生贄を捧げようと変わらない
神様にとって人間が滅びるのはどうでもいいんだよ
きっと神を都合よく利用してる君たちにちょっと腹が立ったから僕みたいな化け物を寄越したのさ
心が弱くて、簡単に人類を滅ぼしちゃうような僕を」
ちょっと前に神本人に聞いてるから間違いではない
正確には神を都合よく利用する奴らに痛い目見せてやろうといういたずらごころ半分、僕のメンタルケアが半分と言っていた
なにがメンタルケアかイマイチ分からない
神とは世界の奴隷であって決して人間の奴隷ではない
アキレウスの首を落とし、完全に絶命するまで待つ
人間首を落としても割と生きているらしい
現に目の前で首だけになった人間だったものは今も瞬きをし、声を発している
数分でやっと絶命したらしい
Territorju assolutを解いて次やることはこの結界をやぶることだ
結界を破るなんてしたこともないし方法も知らない
ならは化け物らしく力で突破しよう
残存魔力量は八割ほど
Territorju assolutで一割五分ほど持っていかれたが消耗は少ない
いつものように指を切り血を垂らす
Xbieki tas-sema
この魔法の利点は応用力の高さだ
索敵や辺りの地形の把握に加え、最近では他人に繋げることによって軽い治癒や身体強化ができるようになった
魔法は他人への干渉が難しいというのはどこにいったのか
結界に繋げることである程度この結界について分かった
20人ほどの人間が絶えず魔力を流し続けることで強固な結界が維持されているようだ
それだけ分かれば十分
魔力を一瞬で逆流させる
流れ込んでくる魔力を押しのけて20人全員に僕の魔力を通す
一瞬で結界は崩壊した
魔力が逆流したのだ
結界を維持していた者はそこらじゅうに倒れ込みピクピクしている
「で、ここはどこだー」
と独り言をもらす
少し薄汚れた使用人服の少年の右手には刀、左手にはまだ血が滴るジャンヌ・ダルク十勇士筆頭のアキレウスの頭
なんとも不釣り合いな格好である
「はぁ、なんかあれだ、疲れたな」
いくら十万の軍勢を屠ったことがある正真正銘の化け物であっても元は平和ボケした日本人
自分を雇ってくれた暗殺ギルド長や得体の知れない自分に対して向き合ってくれた殿下、色々仕込んでくれたオランジェさんなど
前世の志筑介だったらありえないほど感謝する人間が増えた
前世でも友達はいたが、あの世界で命の心配をしてくれる人間などいない
ネットで誰とでも繋がれる世界より、血にまみれ誰が死んでもおかしくない世界の方が人との繋がりは強固になるものだ
例えそれが恐れから来るものだとしても
「でも人に心配されるって心地いいもんだなぁ」
僕がここに来る前殿下やオランジェさんに加え王宮で働いていた何人かが僕のことを心配して声をかけてくれたのだ
事情は知らないが殿下が憂う程のことがあったのかと
彼らにすれば見た目15歳程度の可愛らしい少年なのだ
聞き分けもよく仕事もできる上に愛想がいい
元々はシズキの演技だったが周りの人間の好意によってそれは本心へと変わっていった
もちろん嫉妬も買ったが些細なことである
どこかも分からない地下室を抜けるとそこは大聖堂だった
そしてそこを出ると目の前には王宮が広がっていた
聖国ジャンヌ・ダルクの王宮は真っ白だった
前世のタージ・マハルのような
別に建造物に造形が深くはないし、興味も無いが、それでも目を離せないほどそれは綺麗だった
「なんでこんなもん作れる国があんなことするかなー」
と不満を漏らす
そして王宮の正門に歩き出すと当たり前だが衛兵に槍を向けられ止められた
「貴様!ここがどこか分かっているのか!」
「ええ、もちろん
承知の上で来たのですよ
ではこれをどうぞ」
とアキレウスの生首を放り投げる
衛兵の一人は悲鳴をあげたがそんなのシズキが気にするはずもない
「何も言わなくても伝わると思いますが、聖女様によろしくお伝えください」
きっと今後僕は聖国ジャンヌ・ダルクによって魔王認定などが下されるだろう
そうなったら色々とめんどそうだ
「さーて、これからどうするかなー」
化け物は一人夜空を仰ぐ
魔力による身体強化が切れたアキレウスは必死に凄まじい膂力で繰り出される2本の刀による斬撃を受け続けた
しかし魔力のないこの空間で受けた傷は治らずどんどん不利に陥っていく
しかも動くたびに身体が動かなくなっていく
息をするのもやっとだ
アキレウスはまさか毒でも盛られたのかと勘繰ったがそんな素振りは無かった
それに魔力がなくともこの身体は神性を宿した身体
毒など効くはずもない
だがどんどん身体は動かなくなっていきしまいには視界から色が消えた
「思ったよりもったね
やっぱりどんなに鍛えた人間でも内臓までは鍛えられないってことか
どんな訓練を受け、何年生き、どれだけ敵を打ち倒した英傑であっても魔力のせいで肺だけは鍛えられなかったと」
シズキの目の前でアキレウスは頭を垂れる
最早起き上がる力すら残っていない
何年も運動していなかった人間が急に超人的な動きをしたのと同じだ
動きに肺活量がついていかなかった
何せ人生初の酸素を体験したんだ
きっとこの男は極度の酸欠
結局人体に一番毒なのは酸素なのかもしれない
「なぜ!ハァハァ………
神はこんな化け物を寄越したのだ!…ハァハァ……」
「そんなん決まってるじゃん、神様は君たちの奴隷じゃないんだよ?
いくら召喚の術を得たからって、それをするのは神様だ
どんだけ生贄を捧げようと変わらない
神様にとって人間が滅びるのはどうでもいいんだよ
きっと神を都合よく利用してる君たちにちょっと腹が立ったから僕みたいな化け物を寄越したのさ
心が弱くて、簡単に人類を滅ぼしちゃうような僕を」
ちょっと前に神本人に聞いてるから間違いではない
正確には神を都合よく利用する奴らに痛い目見せてやろうといういたずらごころ半分、僕のメンタルケアが半分と言っていた
なにがメンタルケアかイマイチ分からない
神とは世界の奴隷であって決して人間の奴隷ではない
アキレウスの首を落とし、完全に絶命するまで待つ
人間首を落としても割と生きているらしい
現に目の前で首だけになった人間だったものは今も瞬きをし、声を発している
数分でやっと絶命したらしい
Territorju assolutを解いて次やることはこの結界をやぶることだ
結界を破るなんてしたこともないし方法も知らない
ならは化け物らしく力で突破しよう
残存魔力量は八割ほど
Territorju assolutで一割五分ほど持っていかれたが消耗は少ない
いつものように指を切り血を垂らす
Xbieki tas-sema
この魔法の利点は応用力の高さだ
索敵や辺りの地形の把握に加え、最近では他人に繋げることによって軽い治癒や身体強化ができるようになった
魔法は他人への干渉が難しいというのはどこにいったのか
結界に繋げることである程度この結界について分かった
20人ほどの人間が絶えず魔力を流し続けることで強固な結界が維持されているようだ
それだけ分かれば十分
魔力を一瞬で逆流させる
流れ込んでくる魔力を押しのけて20人全員に僕の魔力を通す
一瞬で結界は崩壊した
魔力が逆流したのだ
結界を維持していた者はそこらじゅうに倒れ込みピクピクしている
「で、ここはどこだー」
と独り言をもらす
少し薄汚れた使用人服の少年の右手には刀、左手にはまだ血が滴るジャンヌ・ダルク十勇士筆頭のアキレウスの頭
なんとも不釣り合いな格好である
「はぁ、なんかあれだ、疲れたな」
いくら十万の軍勢を屠ったことがある正真正銘の化け物であっても元は平和ボケした日本人
自分を雇ってくれた暗殺ギルド長や得体の知れない自分に対して向き合ってくれた殿下、色々仕込んでくれたオランジェさんなど
前世の志筑介だったらありえないほど感謝する人間が増えた
前世でも友達はいたが、あの世界で命の心配をしてくれる人間などいない
ネットで誰とでも繋がれる世界より、血にまみれ誰が死んでもおかしくない世界の方が人との繋がりは強固になるものだ
例えそれが恐れから来るものだとしても
「でも人に心配されるって心地いいもんだなぁ」
僕がここに来る前殿下やオランジェさんに加え王宮で働いていた何人かが僕のことを心配して声をかけてくれたのだ
事情は知らないが殿下が憂う程のことがあったのかと
彼らにすれば見た目15歳程度の可愛らしい少年なのだ
聞き分けもよく仕事もできる上に愛想がいい
元々はシズキの演技だったが周りの人間の好意によってそれは本心へと変わっていった
もちろん嫉妬も買ったが些細なことである
どこかも分からない地下室を抜けるとそこは大聖堂だった
そしてそこを出ると目の前には王宮が広がっていた
聖国ジャンヌ・ダルクの王宮は真っ白だった
前世のタージ・マハルのような
別に建造物に造形が深くはないし、興味も無いが、それでも目を離せないほどそれは綺麗だった
「なんでこんなもん作れる国があんなことするかなー」
と不満を漏らす
そして王宮の正門に歩き出すと当たり前だが衛兵に槍を向けられ止められた
「貴様!ここがどこか分かっているのか!」
「ええ、もちろん
承知の上で来たのですよ
ではこれをどうぞ」
とアキレウスの生首を放り投げる
衛兵の一人は悲鳴をあげたがそんなのシズキが気にするはずもない
「何も言わなくても伝わると思いますが、聖女様によろしくお伝えください」
きっと今後僕は聖国ジャンヌ・ダルクによって魔王認定などが下されるだろう
そうなったら色々とめんどそうだ
「さーて、これからどうするかなー」
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