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第39話
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『昼休み、屋上で会いましょう。
話がしたいです』
早速、萌瑠からメッセージがあった。
まず、僕は友代の存在を隠しながら屋上へと向かった。
友代を自身と同化した状態で、だ。
そうすれば、お互いに思うことを共有できるし、なにより友代の感情が体感として機敏にわかるようになる。
屋上の扉を開いた。
「神憑先輩、少し、やつれました?」
屋上には萌瑠が紙パックの野菜ジュースを飲みながら待っていた。
「まだ、真海奈さんが亡くなったことを知って一日しか……いえ、それくらいにショックが大きかったのですよね。あたしたちの《機関》のこともあって、お疲れでしょう」
「そうだ、少し疑問に思ってたことがあったんだけど……」
「なんですか?」
「《機関》は二種類、あるのか?」
「ああ、そういえば、その説明をしていませんでしたね。そうです。神憑先輩が知っているなかでの《機関》は二種類あります。具体的な名称はないのですが、神憑先輩に対する情報操作をおこなった《機関》と、《影》と戦うために能力者になって市民を守る《機関》ですね。」
「派閥的なものか? なぜ僕の情報を隠蔽しようとする?」
「そのほうが神憑先輩も安心でしょう? なにも知らなかったようになってたほうが、まだ危機を感じずにいられたでしょうに」
「僕を騙しているわけじゃないよな」
「騙す《機関》もあれば、騙さない《機関》もある。それだけの話です」
萌瑠は僕のおでこを右手の人差し指でツンとする。
「少なくとも、《影》と戦う、あたしたちの《機関》は騙していないことを約束しますけどね」
「本当だな? 僕の目の前にある、ふたつの《機関》は互いに矛盾している。《機関》は、どうして、ふたつ……いや、それ以上の派閥があるってことなのか?」
「《機関》は世間では公表されていませんからね。もちろん《機関》にいる人間でさえも」
「なにか区別する名称を考えたら、どうなんだ? 例えば……《組織》というのは、どうだろうか?」
「《組織》?」
「ああ……《妄想具現症》のような病気を持っている患者の情報を保護する組織が《第一の組織》とする。対に《妄想具現症》のような病気による能力を覚醒させて《影》と戦う組織が《第二の組織》とする、のは、どうだろうか?」
「確かに《機関》を細分化するためには《組織》という単語が正しいのかもしれませんね。いいでしょう。あたしたちは《第二の組織》の能力者です。あたしと神憑先輩は協力関係にあります。あたしたちのなかだけでは、その《組織》というワードを使うことを認めます」
「まあ、ややこしいからね」
「神憑先輩の聞きたいことは以上ですか? あたしからも聞いておきたいことがあるのですよ」
「…………なに?」
「昨日、高井町の海岸で、なにをしていたのですか?」
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