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第43話
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「――僕のことが好きなんじゃないか、と思ったわけですね」
一緒に帰宅した桜舞と今日あったことを話す僕。
「確かに思い上がりではないのかもしれません。真海奈さんがいなくなったことで封印していた想いを解き放とうとしている」
「どうしたらいいんだ、僕は……?」
「そんなに焦る必要は、ないでしょう。気心の知れた幼馴染に対して秘密にすることなんてないはずです」
桜舞は結論を出していく。
「真海奈さんは、もう過去になりました。彼女は自殺したのです。たとえ兄さんが彼女の想いに応えなかったにせよ、真海奈さんとは、どうあがいても結ばれることはありませんからね」
「そう、だな」
――本当は自殺じゃないんだけどな。
自殺じゃないことを言ったとしても、ここでは、なにも解决しない。
僕は今日、《第三の組織》を作ったばかりなのだから……よいと思った《影》は保護していく方針の組織を今日、作ったばかり……だから――。
ひとまず、夜になったら《影》を狩っていくか……。
「そういえば、最近、目が異常にギラギラしていますが、なにか、あったのですか?」
「いや……」
薬を飲まなくなったことを桜舞に話していない。
余計な詮索をされても困る。
「疲れているだけだよ。ここ最近いろいろあったからね」
「じゃあ、休んでくださいね。進学校の高校に通っていることを忘れてはいけませんよ。勉学をおろそかにしたら、すぐ中退が確定してしまいますから」
「僕は、まだ伝播高校にいるつもりだから、そのくらいの覚悟はできているよ。だから心配しなくても大丈夫さ」
――僕だって無事だと思いたいだけなのかもしれない。
「じゃあ、部屋に戻るね」
「はい、また」
――これから戦いに赴いてやる。
自室に戻り、架空の空間を作り出す。
「《想形門》!」
仮想の門を開く。
「《想形空間》!」
仮想の空間を通っていく。
「これが《第三の組織》の中枢部……イメージ通りだ」
自分の妄想で作り出した空間で《影》を探す――見つけた。
「《想形門》!」
初めての《影》狩りが始まる。
《第三の組織》の中枢部のセンサーから発見された《影》は獣のようだった。
「これなら倒しても問題ない」
神剣を二本、装備する。
「――天叢雲剣。――天羽々斬」
《影》一体に対して、この技の出力は高すぎるが、確実に仕留めることができるから、実行してやる。
「――叢雲の羽々斬り!」
《影》は消滅した。
「さて、まだ刺客は登場しないようだが……」
もう、なにも、ないほうが、いいんだけどな。
「想形門!」
《第三の組織》の中枢部へ戻っていく。
友代は《第三の組織》にいる。
だから、もう友代に《第二の組織》と会わせることはできない……はず。
まだ入学式の時期から、そんなに時間は流れていない。
誰かの日常を守ることにつながるのなら、僕は……なんだって、やってやるさ。
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