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第45話
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「今日、転校生が来るんだってさ。どんな子かな?」
月子と一緒に登校するようになってから、それなりに時間が流れていた。
以前、バスのなかで、あんなに声を上げていた月子の面影は……最新は感じられない。
ただ、月子も僕も、お互いがいないとダメな気がしてくる。
どこで《決着》をつけるべきなのだろうか?
「転校生、どんな子かな……? まだ情報がわからないし、なんとも言えないけど……」
「ああ、うん、どんな子だろうね」
転校生……まだ年度の始まりだから、転校生が来ることは珍しいのか、珍しくないのか、は、わからないけど、でも、確実に言えることは伝播町の学校での転校生は珍しいのかもしれない。
「男の子かな? 女の子かな?」
「仲良くなれるといいね」
「武尊は、もっとクラスの人と馴染めるようにならなきゃダメだよ。転校生の子でもいいからさ……仲良くしようよ」
「努力は、するよ」
「嘘つき……そう言って仲良くなった人、いないでしょ……本当にわたしがいないとダメなんだから」
月子は最近、隠しもせずに僕のそばにいてくれるようになった。
だけど、それで月子に負担をかけることにならないのだろうか?
「あ、もう学校についたね……ちょっと友達としゃべってくるね」
「うん、また」
いや、そうでもないか……少し考えすぎか。
*
一年A組に転校生がやってくる。
その転校生は僕がよく知る人物だった。
*
朝礼のなかで転校生の紹介するための時間が設けられた。
「綿里さん、入ってきて」
「はい」
綿里……さん?
「綿里未雪です。みなさん、よろしくお願いします」
どうして、綿里さんが……どうしてN県からI県に来て、どうして僕と同じ高校に転校してきたんだ?
氷雪のような水色の髪をしている……同姓同名じゃない――あの綿里さんだ。
「綿里さんは、あそこの席に座ってくれ」
「わかりました」
僕の席の隣に綿里さんがやってきた。
「久しぶり……元気にしてた?」
「ああ、まあ……うん」
「よかった。あれから連絡がなかったから心配してたんだよ?」
「まあ、いろいろと忙しくてね」
嘘である。
僕は彼女のことを避けていたんだ。
「でも、なんで、この高校に? 留年……みたいなことをしてまで……どうして?」
「伝播大学へ行きたくて」
「伝播……大学?」
「え、神憑くん知らない? ……っていうか、知らないほうがおかしいよ。伝播大学は有名な大学なのに」
「なに、それ……?」
「この伝播高校へ通うと、エスカレーター式に伝播大学へ入学することができるんだよ」
「へえ……そんな大学があったなんて……」
「神憑くん、ちょっと大丈夫? 伝播高校って、そこそこの進学校だったはずなのに、どうして……っていうか、なんで一年のクラスに?」
「入院が原因で留年したんだ」
「そうなんだ。大変だね。なにか体調が悪くなったら、なんでも言ってね。助けるからさ」
「うん……ありがとう」
僕らの会話を聞いていたのか知らないけど、なんだか月子の視線が、おかしかった。
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