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1章
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翌朝のダイニングにも彼の姿はなかった。昼も夜も、顔を合わせることがない。使用人たちに尋ねても困ったように笑って「ご多忙ですので」と言うばかり。
仲良くしたいわけではない。でもこんな状態でレオンハルトとこれからずっと夫婦関係を保つことができるとは思えない。それに、ここまで徹底的に嫌われるほど彼と交流した覚えもない。
(なんなんだよ……意味わかんない)
がっくりと肩を落とす。アランに婚約破棄された後は、グランヴィル家の所有する田舎の領地で好きなことだけして生きていくつもりだったのに。
長年思い描いていた異世界のんびりライフとはかけ離れた現状に、大きなため息が出てしまう。
「……自分でも気づかないうちに、怒らせるようなことでもしちゃったのかな」
誰もいない部屋の中に呟きがぽつりと落ちる。
「いやでも、しゃべったことマジでないはずだし」
レオンハルトに怒りの感情を起こさせるほどの接触をしたことはない。同じ学校に通っていたとはいえ、学年も違うし接点もない。
目立つ彼をこっちが見かけることはあったけれども、僕はレオンハルトの視界の隅にも入っていなかったはず。
つまり僕たちは結婚式が初対面みたいなものなのだ。
(でも、きっと何か理由はあるはずだよね……)
いろいろと頭を巡らせているうちにある考えが閃いた。
「もしかして……レオンハルトには好きな人か恋人がいるんじゃないか⁉」
思わず声に出して叫んでしまう。
そうだ。そうに違いない。
突然、すべてのパズルのピースがはまったような気がした。結婚式の日、「キスをする振りでいい」と言ったのは恥ずかしいからじゃなくて、恋人以外の人間にキスをしたくなかったからに違いない。
きっとこの結婚はラウエンハイムの戦略なのだ。狙いは、セリニエールの魔鉱山だろう。
セリニエールはラウエンハイムの比にならない小国なのだが、魔法教育ともう一つ、豊かな魔鉱山という財産があるのだ。
魔鉱山とは魔力を持つ鉱石が採れる鉱山のことで、一般的な鉱山とは異なる。他国との争いが絶えないラウエンハイムからしたら、強力な武器の原料になる良質な魔鉱石が採れる鉱山は喉から手が出るほど欲しいに違いない。
だが魔鉱山の採掘はセリニエールの人間にしか行えないのだ。
詳しい事情は知らないが、他国の人間が採掘すると普通の鉱石しか採れないという。
従って、魔鉱山の採掘にはたくさんのセリニエール人が必要なのである。
さらにグランヴィル家の領内には国でも有数の質の高い魔石が採れる魔鉱山が多数存在する。
鉱山は息子たちに平等に分けられており、僕も結婚した今でもグランヴィルの領地に自分の魔鉱山を幾つか所有している。
武力強化に熱心なことで有名なラウエンハイムの国王——レオンハルトの父親——がグランヴィルの豊富な魔鉱石に目をつけるのはおかしなことではない。
セリニエールの資源を力で奪い取るのではなく、自分の息子と婚姻を結ばせることで手に入れようとした……というところだろう。ある程度納得できる結論にたどり着いたことで、少し心が落ち着く。
「あの調子だと、好きな人のことを諦める気もないんだろうな」
レオンハルトを特別好きなわけでもない俺としては、これからの人生を自由気ままに暮らせるならば側妃を何人迎えようが愛人を作ろうが構わない。
だがもし、レオンハルトの相手が小説通りの相手——テオだったら。
(それはマジで困る。僕の人生まで大変なことになりそうだもんなあ)
『セリニエールの恋人』でのレオンハルトの役割は、アランからテオを奪おうと画策する当て馬だった。
テオに恋したレオンハルトは彼をアランから奪うために、ありとあらゆる手を尽くす。
だがテオの気持ちが動くことはなく、レオンハルトの企みは失敗に終わるーーという第二部の大まかなプロットは決まっていた。
テオを奪うためにいきすぎた行動をしたレオンハルトは国王の怒りを買い王子の地位をはく奪された挙句、辺境にある王家直轄領の古塔に幽閉されてしまう……というアイディアを先生に提案して、採用されたのを覚えている。
(もしもこれからあのプロット通りに進んだら、僕だってきっと、タダじゃすまないよ……)
小説の展開とは異なり、僕はラウエンハイムに嫁いでしまった。もしこれからレオンハルトがテオに惚れてバカな行動を起こせば、妻である俺も連帯責任でどうにかなってしまうことは容易に想像できる。
なんせ元は悪役令息。俺がレオンハルトを唆したり、協力したりしていた……なんてことを言われるかもしれない。
(うわあ……思ったより状況、悪くない⁉)
不安や悩みが次々と浮かび、眠れる気配がない。仕方がないので気分転換にとバルコニーへと出てみる。初夏の夜風は寒くも暑くもなく、心地いい。見上げた夜空にはたくさんの星がキラキラと輝いている。
ひときわ大きくオレンジ色に光る星が目に留まる。その色が他の青白い星たちよりも元気いっぱいで力強く見えて、笑みがこぼれてしまう。
(まるでノアの目の色みたいだな)
彼と最後に会ってから、もう十年以上が経ったなんて嘘みたいに感じる。
『また会おう、絶対。今度おまえに会ったら伝えたいことがあるんだ』
目を閉じると不敵に笑うノアのオレンジ色の瞳が思い出された。
仲良くしたいわけではない。でもこんな状態でレオンハルトとこれからずっと夫婦関係を保つことができるとは思えない。それに、ここまで徹底的に嫌われるほど彼と交流した覚えもない。
(なんなんだよ……意味わかんない)
がっくりと肩を落とす。アランに婚約破棄された後は、グランヴィル家の所有する田舎の領地で好きなことだけして生きていくつもりだったのに。
長年思い描いていた異世界のんびりライフとはかけ離れた現状に、大きなため息が出てしまう。
「……自分でも気づかないうちに、怒らせるようなことでもしちゃったのかな」
誰もいない部屋の中に呟きがぽつりと落ちる。
「いやでも、しゃべったことマジでないはずだし」
レオンハルトに怒りの感情を起こさせるほどの接触をしたことはない。同じ学校に通っていたとはいえ、学年も違うし接点もない。
目立つ彼をこっちが見かけることはあったけれども、僕はレオンハルトの視界の隅にも入っていなかったはず。
つまり僕たちは結婚式が初対面みたいなものなのだ。
(でも、きっと何か理由はあるはずだよね……)
いろいろと頭を巡らせているうちにある考えが閃いた。
「もしかして……レオンハルトには好きな人か恋人がいるんじゃないか⁉」
思わず声に出して叫んでしまう。
そうだ。そうに違いない。
突然、すべてのパズルのピースがはまったような気がした。結婚式の日、「キスをする振りでいい」と言ったのは恥ずかしいからじゃなくて、恋人以外の人間にキスをしたくなかったからに違いない。
きっとこの結婚はラウエンハイムの戦略なのだ。狙いは、セリニエールの魔鉱山だろう。
セリニエールはラウエンハイムの比にならない小国なのだが、魔法教育ともう一つ、豊かな魔鉱山という財産があるのだ。
魔鉱山とは魔力を持つ鉱石が採れる鉱山のことで、一般的な鉱山とは異なる。他国との争いが絶えないラウエンハイムからしたら、強力な武器の原料になる良質な魔鉱石が採れる鉱山は喉から手が出るほど欲しいに違いない。
だが魔鉱山の採掘はセリニエールの人間にしか行えないのだ。
詳しい事情は知らないが、他国の人間が採掘すると普通の鉱石しか採れないという。
従って、魔鉱山の採掘にはたくさんのセリニエール人が必要なのである。
さらにグランヴィル家の領内には国でも有数の質の高い魔石が採れる魔鉱山が多数存在する。
鉱山は息子たちに平等に分けられており、僕も結婚した今でもグランヴィルの領地に自分の魔鉱山を幾つか所有している。
武力強化に熱心なことで有名なラウエンハイムの国王——レオンハルトの父親——がグランヴィルの豊富な魔鉱石に目をつけるのはおかしなことではない。
セリニエールの資源を力で奪い取るのではなく、自分の息子と婚姻を結ばせることで手に入れようとした……というところだろう。ある程度納得できる結論にたどり着いたことで、少し心が落ち着く。
「あの調子だと、好きな人のことを諦める気もないんだろうな」
レオンハルトを特別好きなわけでもない俺としては、これからの人生を自由気ままに暮らせるならば側妃を何人迎えようが愛人を作ろうが構わない。
だがもし、レオンハルトの相手が小説通りの相手——テオだったら。
(それはマジで困る。僕の人生まで大変なことになりそうだもんなあ)
『セリニエールの恋人』でのレオンハルトの役割は、アランからテオを奪おうと画策する当て馬だった。
テオに恋したレオンハルトは彼をアランから奪うために、ありとあらゆる手を尽くす。
だがテオの気持ちが動くことはなく、レオンハルトの企みは失敗に終わるーーという第二部の大まかなプロットは決まっていた。
テオを奪うためにいきすぎた行動をしたレオンハルトは国王の怒りを買い王子の地位をはく奪された挙句、辺境にある王家直轄領の古塔に幽閉されてしまう……というアイディアを先生に提案して、採用されたのを覚えている。
(もしもこれからあのプロット通りに進んだら、僕だってきっと、タダじゃすまないよ……)
小説の展開とは異なり、僕はラウエンハイムに嫁いでしまった。もしこれからレオンハルトがテオに惚れてバカな行動を起こせば、妻である俺も連帯責任でどうにかなってしまうことは容易に想像できる。
なんせ元は悪役令息。俺がレオンハルトを唆したり、協力したりしていた……なんてことを言われるかもしれない。
(うわあ……思ったより状況、悪くない⁉)
不安や悩みが次々と浮かび、眠れる気配がない。仕方がないので気分転換にとバルコニーへと出てみる。初夏の夜風は寒くも暑くもなく、心地いい。見上げた夜空にはたくさんの星がキラキラと輝いている。
ひときわ大きくオレンジ色に光る星が目に留まる。その色が他の青白い星たちよりも元気いっぱいで力強く見えて、笑みがこぼれてしまう。
(まるでノアの目の色みたいだな)
彼と最後に会ってから、もう十年以上が経ったなんて嘘みたいに感じる。
『また会おう、絶対。今度おまえに会ったら伝えたいことがあるんだ』
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