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第2部
【5】妄想女の擬似デート?⑨ー2(~二人の生徒会長)
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【5ー⑨】
「若先輩、やっぱビンゴ!! 珠里ちゃんだった!!
それなのに珠里ちゃん、他人のフリして逃げようとしたんだよ? しかも『愛の力』で分かったって言ったら「凍死するから帰る」とか言うし、超酷くない?」
すると若村はフッと笑って伊月を見る。
「俺が橘でも そうするかな? それと伊月、『ちゃん』じゃなくて『先輩』だろ? 伊月は2年生代表の生徒会長なんだから、そういう礼節はきちんとしないと駄目だよ?」
あくまで口調は穏やかで優しげな若村の言葉を受けた伊月は見た目に分かりやすくもガクッと肩を落とす。
「若せんぱ~い。そんな虫も殺さぬような優しい声と笑顔で「俺もそうする」とか冷たいコト言わんで下さいよ~
しかも珠里ちゃん先輩といい『濃姫』といい、なんで生徒会の皆は俺に冷たいのかなあ?
これでも俺、1年の時から『学園の勇者』とかって言われてんのに、なんか自信失くす……うう~ん」
伊月は拗ねるような表情を浮かべて腕を組むと何やら考え込むような仕草をする。
若村はそんな伊月を放っておいて今度は私に物腰の柔らかな笑顔を向けて話し掛けてくる。
「こんにちは、橘。こうして顔を会わせるのは春休み前 以来だね? 元気? 新学期から校舎が別々になって見掛ける事も少なくなったから、どうしているかな?とは思ってたよ。新しいクラスには もう慣れた?」
「若村会長、お久しぶり。そちらも お元気そうでなにより。
それがさあ、私のクラスって殆ど別のクラスの出身者ばっかりで なんだか また1年生に戻った気分。
しかも、こうして お互い3年生になって若村は『進学クラス』私は『就職クラス』で分かれて別校舎になっちゃったもんね。
だけど私の方は『進学クラス』よりかは ずっと気楽かな? 大学受験とかで勉強や成績も あまり気にしなくてもいいし、その分、バイトにも専念出来るしね。
まあ、学生生活 残り1年は忙しい若村には悪いケド、私は卒業まで のんびり過ごすよ」
私は そう言ってヘラっと笑うと若村も小さく声を上げて笑う。
「あはは、のんびりなんて橘らしいね。それなら、また生徒会室にも顔を出してもらえると嬉しいな。なんか橘がいないとさ、生徒会室 全体が急に寂しくなってしまってね」
「そうそう。珠里ちゃん先輩がいないと帰蝶なんか いつもの無愛想に加えて更に黙りになるし、片平先生もすっごく寂しそうでさ~ 珠里ちゃん先輩がいないのに、もう口癖のように無意識に橘、橘って何度も名前呼んじゃってるし、
そぉ~んな事より何よりもっ! 俺の方が、すっごおぉぉぉ~っく寂しいぃぃぃ!! 珠里ちゃんせんぱぁ~いぃぃ~戻ってきてよ~!!」
私と若村の会話の間に伊月が口を挟み、彼の毎度お得意のワンコ化ならぬエア尻尾を振り振りしながら私に お願い視線を送ってくるも、
奏は違ってコイツの場合は事あるごとに私の前でワンコ化しているので、もはや“その手”は私にはあまり通用しない。
ーーふふっ、『奥の手』は隠して出し惜しみするからこそ、効果があるのだよ? まだまだ修行が足らんようだね。ワトソン2号クン?
(だって1号は今、ここにいないんだもん!)
私は わざと伊月の言葉を「あ~はいはい、また いつかね~」ーーなどと軽く いなして、若村の方に顔を向けたまま伊月を放置すると、そんな伊月は「ガァァァ~ン」と言いながら その場に しゃがみこんで思いっきり凹んでいる。
ーーうぷぷっ、相変わらず弄りがいのある可愛いヤツ。
(注:実は“その手”はバッチリ通用してます。 ーーBy謎の声)
私は その姿につい笑い声が口から溢れそうになりながら、しかも益々伊月を弄りたくなる衝動を抑えて若村に話し掛ける。
「いやいや、私は元々 生徒会役員じゃないし、元担任の片平先生に拝み倒されて『特例』で生徒会顧問の雑用として今まで手伝っていただけだからさ。
それに3年のクラス分けで片平先生も今は私の担任じゃなくなった事だし、何より私は もう3年生だから『特例』の雑用係は昨年度限りで引退するよ。
しかも そろそろ1年生代表の生徒会役員も決まる頃じゃない? それなら尚更、部外者が居座っているのも おかしいし、生徒会顧問主任の片平先生だってよっぽど手が回らなければ、きっと新しい雑用係をスカウトしてくるって。
だから ここは心機一転という事で新1年生の役員を加えた新たな生徒会メンバーで頑張んなよ。私は陰ながら応援してるから」
私がそう言うと、若村は少し困ったような表情を浮かべる。
「う~ん、そうなんだけどね。確かに今年の新入生は『豊作』らしくて、1年の生徒会役員の選出には先生方も労せずして候補者が何人か上がっているみたいなんだけど、これが中々、相手が渋っているって片平先生を含む顧問の先生方が話していたんだ。
だけど「絶対に生徒会に入れる」って、かなり気合いが入っていたから、多分、今年の1年生役員も多少なりとも曲者揃いなのは確かだね。
だからこそ橘には生徒会にいてもらいたいんだよ。候補者名簿を見たから尚更かな? そして橘の その不屈の精神パワーでさ、俺達上級生と一緒に新しい1年生役員を教育しつつ、2、3年生役員のフォローに回ってもらえるとすごく助かる。
俺達3年生役員も今年で最後の任期だし、現時点での2年生役員の伊月達だけで、きちんと1年生役員達をまとめていけるのか正直、心配なんだよ」
それを聞いた私も「確かに」ーーと思う。現在の2年生の生徒会役員は生徒会長の伊月を含め、どれもこれも個性派揃いで、ある意味バラエティに富んでいる。
最上級生である3年生徒会長の若村が心配するのも当然で、どちらかと言えば 俺、私様様な2年生役員達に果たして この先、後輩になる新たな1年生役員を今の3年生役員達のように、まとめていけるのだろうか??
「若先輩!! そんな心配はご無用ですっ! もう ぜ~んぜん、大丈夫! 俺だって、これでも2年目の生徒会長だからね。1年生役員だって この俺がビシッと教育して立派に育ててみせるから、寧ろ大船にでも乗ったつもりで任せて下さ……………」
ーーと、伊月は胸を張って意気揚々に宣言したかに見えたが、その直後、急にハッとした表情で慌てて首を大きく横に振る。
「あーーいや、やっぱり俺、すっげぇ~自信ない。なんでも今年の1年生達は曲者らしいし、それなのに俺達だけじゃ先行きメッチャクチャ不安!! 不安すぎて夜も眠れないかもしれない!
だから珠里ちゃん先輩がいてくれないと、俺、全然ダメダメなんだーー例え大船であっても『舵取り』がいなかったら絶対沈没するよ!
だから珠里ちゃん航海士が傍についていてくれないと、俺、全然ダメダメな船長なんだ。
珠里ちゃん先輩!! 俺が若先輩のような立派な生徒会長になれる様に、これからも俺の傍で助けてよ。
ーーね?いいでしょ? どうか ご指導下さい!お願いしますっ!! 珠里先輩!!」
そう言って伊月は姿勢を真っ直ぐに正すと いきなり私に深々と頭を下げてくるではないか!
「ち、ちょっと、伊月ってば、大袈裟過ぎ。しかも私なんて役員でも何でもない ただの雑用係なんだしさ、それに今はまだ3年生の若村達や顧問の先生方だっているんだから、そんなに心配しなくても全然大丈夫だって」
しかし伊月は両手を合わせ、まるで神仏にでも拝むかのようにして少し顔を上げ不安げな表情で私を見つめてくる。
「珠里ちゃん先輩………」
「うぐぐっーー」
キュキュウゥーーン。
い、いかん!! し、心臓が…………
今度は伊月のその視線と言葉に私の心臓が反応して、その締め付けられるような感覚に思わず小さく唸りながら咄嗟に胸元を握り締めて、伊月の視線から逃げるように体を横に傾ける。
どうにも奏といい、伊月といい、二人はタイプが全く違うのに時々こういった お姉様キラーな小癪な技を使ってくる。
これはもう、二人に限らずして年下男子 共通の甘え技なのだろうか? ーーだとすれば、やはり年下 恐るべし!!
そして私は下に、きょうだいのいる長女だからなのか、それとも私個人に限ってか、どうも年下には特に弱いようだ。
なので いつも最終的には そんな年下の彼等のペースに乗せられていて、あたふたしている自分がいる。
若村は私の事を“不屈の精神”などと言ってはいたが、とんでもない。 私ごときの軟弱な精神など棒状の菓子のように少しの圧が掛かっただけで簡単に芯がポッキポキに折れている。
………ああ、私って、自分じゃあんまり分かんないケド、案外 流されやすいタイプなのかも。
伊月の言葉を引用するなら私の方がダメダメ女じゃん。
ーーこうなったら卒業までの自分への修行だな。来年、社会人になれば私が一番年下になるし、大人社会で一年身を置けば、私も少しは人に左右されない落ち着いた大人になるはずだもんね。
【5ー続】
「若先輩、やっぱビンゴ!! 珠里ちゃんだった!!
それなのに珠里ちゃん、他人のフリして逃げようとしたんだよ? しかも『愛の力』で分かったって言ったら「凍死するから帰る」とか言うし、超酷くない?」
すると若村はフッと笑って伊月を見る。
「俺が橘でも そうするかな? それと伊月、『ちゃん』じゃなくて『先輩』だろ? 伊月は2年生代表の生徒会長なんだから、そういう礼節はきちんとしないと駄目だよ?」
あくまで口調は穏やかで優しげな若村の言葉を受けた伊月は見た目に分かりやすくもガクッと肩を落とす。
「若せんぱ~い。そんな虫も殺さぬような優しい声と笑顔で「俺もそうする」とか冷たいコト言わんで下さいよ~
しかも珠里ちゃん先輩といい『濃姫』といい、なんで生徒会の皆は俺に冷たいのかなあ?
これでも俺、1年の時から『学園の勇者』とかって言われてんのに、なんか自信失くす……うう~ん」
伊月は拗ねるような表情を浮かべて腕を組むと何やら考え込むような仕草をする。
若村はそんな伊月を放っておいて今度は私に物腰の柔らかな笑顔を向けて話し掛けてくる。
「こんにちは、橘。こうして顔を会わせるのは春休み前 以来だね? 元気? 新学期から校舎が別々になって見掛ける事も少なくなったから、どうしているかな?とは思ってたよ。新しいクラスには もう慣れた?」
「若村会長、お久しぶり。そちらも お元気そうでなにより。
それがさあ、私のクラスって殆ど別のクラスの出身者ばっかりで なんだか また1年生に戻った気分。
しかも、こうして お互い3年生になって若村は『進学クラス』私は『就職クラス』で分かれて別校舎になっちゃったもんね。
だけど私の方は『進学クラス』よりかは ずっと気楽かな? 大学受験とかで勉強や成績も あまり気にしなくてもいいし、その分、バイトにも専念出来るしね。
まあ、学生生活 残り1年は忙しい若村には悪いケド、私は卒業まで のんびり過ごすよ」
私は そう言ってヘラっと笑うと若村も小さく声を上げて笑う。
「あはは、のんびりなんて橘らしいね。それなら、また生徒会室にも顔を出してもらえると嬉しいな。なんか橘がいないとさ、生徒会室 全体が急に寂しくなってしまってね」
「そうそう。珠里ちゃん先輩がいないと帰蝶なんか いつもの無愛想に加えて更に黙りになるし、片平先生もすっごく寂しそうでさ~ 珠里ちゃん先輩がいないのに、もう口癖のように無意識に橘、橘って何度も名前呼んじゃってるし、
そぉ~んな事より何よりもっ! 俺の方が、すっごおぉぉぉ~っく寂しいぃぃぃ!! 珠里ちゃんせんぱぁ~いぃぃ~戻ってきてよ~!!」
私と若村の会話の間に伊月が口を挟み、彼の毎度お得意のワンコ化ならぬエア尻尾を振り振りしながら私に お願い視線を送ってくるも、
奏は違ってコイツの場合は事あるごとに私の前でワンコ化しているので、もはや“その手”は私にはあまり通用しない。
ーーふふっ、『奥の手』は隠して出し惜しみするからこそ、効果があるのだよ? まだまだ修行が足らんようだね。ワトソン2号クン?
(だって1号は今、ここにいないんだもん!)
私は わざと伊月の言葉を「あ~はいはい、また いつかね~」ーーなどと軽く いなして、若村の方に顔を向けたまま伊月を放置すると、そんな伊月は「ガァァァ~ン」と言いながら その場に しゃがみこんで思いっきり凹んでいる。
ーーうぷぷっ、相変わらず弄りがいのある可愛いヤツ。
(注:実は“その手”はバッチリ通用してます。 ーーBy謎の声)
私は その姿につい笑い声が口から溢れそうになりながら、しかも益々伊月を弄りたくなる衝動を抑えて若村に話し掛ける。
「いやいや、私は元々 生徒会役員じゃないし、元担任の片平先生に拝み倒されて『特例』で生徒会顧問の雑用として今まで手伝っていただけだからさ。
それに3年のクラス分けで片平先生も今は私の担任じゃなくなった事だし、何より私は もう3年生だから『特例』の雑用係は昨年度限りで引退するよ。
しかも そろそろ1年生代表の生徒会役員も決まる頃じゃない? それなら尚更、部外者が居座っているのも おかしいし、生徒会顧問主任の片平先生だってよっぽど手が回らなければ、きっと新しい雑用係をスカウトしてくるって。
だから ここは心機一転という事で新1年生の役員を加えた新たな生徒会メンバーで頑張んなよ。私は陰ながら応援してるから」
私がそう言うと、若村は少し困ったような表情を浮かべる。
「う~ん、そうなんだけどね。確かに今年の新入生は『豊作』らしくて、1年の生徒会役員の選出には先生方も労せずして候補者が何人か上がっているみたいなんだけど、これが中々、相手が渋っているって片平先生を含む顧問の先生方が話していたんだ。
だけど「絶対に生徒会に入れる」って、かなり気合いが入っていたから、多分、今年の1年生役員も多少なりとも曲者揃いなのは確かだね。
だからこそ橘には生徒会にいてもらいたいんだよ。候補者名簿を見たから尚更かな? そして橘の その不屈の精神パワーでさ、俺達上級生と一緒に新しい1年生役員を教育しつつ、2、3年生役員のフォローに回ってもらえるとすごく助かる。
俺達3年生役員も今年で最後の任期だし、現時点での2年生役員の伊月達だけで、きちんと1年生役員達をまとめていけるのか正直、心配なんだよ」
それを聞いた私も「確かに」ーーと思う。現在の2年生の生徒会役員は生徒会長の伊月を含め、どれもこれも個性派揃いで、ある意味バラエティに富んでいる。
最上級生である3年生徒会長の若村が心配するのも当然で、どちらかと言えば 俺、私様様な2年生役員達に果たして この先、後輩になる新たな1年生役員を今の3年生役員達のように、まとめていけるのだろうか??
「若先輩!! そんな心配はご無用ですっ! もう ぜ~んぜん、大丈夫! 俺だって、これでも2年目の生徒会長だからね。1年生役員だって この俺がビシッと教育して立派に育ててみせるから、寧ろ大船にでも乗ったつもりで任せて下さ……………」
ーーと、伊月は胸を張って意気揚々に宣言したかに見えたが、その直後、急にハッとした表情で慌てて首を大きく横に振る。
「あーーいや、やっぱり俺、すっげぇ~自信ない。なんでも今年の1年生達は曲者らしいし、それなのに俺達だけじゃ先行きメッチャクチャ不安!! 不安すぎて夜も眠れないかもしれない!
だから珠里ちゃん先輩がいてくれないと、俺、全然ダメダメなんだーー例え大船であっても『舵取り』がいなかったら絶対沈没するよ!
だから珠里ちゃん航海士が傍についていてくれないと、俺、全然ダメダメな船長なんだ。
珠里ちゃん先輩!! 俺が若先輩のような立派な生徒会長になれる様に、これからも俺の傍で助けてよ。
ーーね?いいでしょ? どうか ご指導下さい!お願いしますっ!! 珠里先輩!!」
そう言って伊月は姿勢を真っ直ぐに正すと いきなり私に深々と頭を下げてくるではないか!
「ち、ちょっと、伊月ってば、大袈裟過ぎ。しかも私なんて役員でも何でもない ただの雑用係なんだしさ、それに今はまだ3年生の若村達や顧問の先生方だっているんだから、そんなに心配しなくても全然大丈夫だって」
しかし伊月は両手を合わせ、まるで神仏にでも拝むかのようにして少し顔を上げ不安げな表情で私を見つめてくる。
「珠里ちゃん先輩………」
「うぐぐっーー」
キュキュウゥーーン。
い、いかん!! し、心臓が…………
今度は伊月のその視線と言葉に私の心臓が反応して、その締め付けられるような感覚に思わず小さく唸りながら咄嗟に胸元を握り締めて、伊月の視線から逃げるように体を横に傾ける。
どうにも奏といい、伊月といい、二人はタイプが全く違うのに時々こういった お姉様キラーな小癪な技を使ってくる。
これはもう、二人に限らずして年下男子 共通の甘え技なのだろうか? ーーだとすれば、やはり年下 恐るべし!!
そして私は下に、きょうだいのいる長女だからなのか、それとも私個人に限ってか、どうも年下には特に弱いようだ。
なので いつも最終的には そんな年下の彼等のペースに乗せられていて、あたふたしている自分がいる。
若村は私の事を“不屈の精神”などと言ってはいたが、とんでもない。 私ごときの軟弱な精神など棒状の菓子のように少しの圧が掛かっただけで簡単に芯がポッキポキに折れている。
………ああ、私って、自分じゃあんまり分かんないケド、案外 流されやすいタイプなのかも。
伊月の言葉を引用するなら私の方がダメダメ女じゃん。
ーーこうなったら卒業までの自分への修行だな。来年、社会人になれば私が一番年下になるし、大人社会で一年身を置けば、私も少しは人に左右されない落ち着いた大人になるはずだもんね。
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