ゲスいお嬢様的日常(仮)

胸の轟

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あの頃から大分変わってしまったあたしに、彼は最初気づかなかったけど、名前で気が付いたようで、希に顔を合わせた時は、嫌悪感を隠そうともしない顔であたしを見る。

どうして?何でそんな目であたしを見るの?あの日逃げたから?

逃げて謝りもしなかったから?


小心者のあたしは、あんな顔を見た後では、話し掛けることすら出来ない。





「立夏。」
「へっ!?…え、え、あの、…な、何かな?」

「なんだよお前、ボッチ飯か。」

「うっ、だ、だってまだ友達出来なくて。」

「ハハッ、しょうがねぇヤツ。どうせ相手が話し掛けてくれんの待ってんだろ。自分からいけよ。」

「う、うるさいなぁ!人見知りなんだからしょうがないでしょ!」

「お前昔からそうだよな。」



わだかまりなんてなかったみたいに、あたし達は他愛もないお喋りをして、あっという間に時間切れ。


「あ、俺そろそろ行くわ。次の講義、遅れるとうるさいんだよ。」

「う、うん。え~と、またね?」

「おお、またな!」


彼の姿が見えなくなった瞬間、大きなため息を吐く。

またな、だって!また、あたし達仲良く出来るんだ!

そう思うと嬉しくて、ついにやけてしまってもしょうがないよね。






声をかけられた日から、大学で行動を共にすることが増え、遂に初デート!


待ち合わせ場所に行くまでずっと緊張しっぱなしで、逢ってからも緊張でガチガチのあたしに彼が苦笑した。

「何でそんな緊張してんの?」

「だって、だって…」


これって初デートだもんーーと言いかけてハッとする。もしかしてデートと思ってるのはあたしだけ!?そうだったらすごい恥ずかしい!良く考えたら一言もデートだなんて言われてなかった!

あたしのバカバカ!勝手に勘違いしてガチガチになってるとか、ホント恥ずかし過ぎ!


「え、あ、もしかして…デートとか思って?」

うわーッやっぱりデートじゃなかった!ーー慌ててそんなこと思ってないって言おうとしたら


「ごめん、ちょっとからかい過ぎたな。…良かったよ、俺だけがデートだと思ってたわけじゃなくて。実は俺も緊張してたり。」

「嘘、全然見えない!」
「頑張ってそうしてんの!…楽しもうな。」

「うん。」


まだまだ緊張はしてたけど、彼も同じなんだと思ったら嬉しかった。ーーあたしを意識してくれてるってけとだよね?



通りをブラブラしたり、気になったお店を覗いたり、すごく楽しい!


「あっ、見て見て!これ可愛くない?」

「こっちの方が可愛いって。」

「え~、そうかな。ーー?」

「どした?」
「何だか誰かに見られてたような…」

「俺たちがすごく仲良いから、羨ましがってる奴が見てたんだよ、きっと。」

「そ、そうかな?」

「もしくは、立夏みたいな美人さんを連れた俺への羨望?」

「美人!?ばっ、ばか!恥ずかしいこと言わないで!…でも、まぁ、えっと、あ、ありがと。そんなこと言われたことないから、す、すごく嬉しいです。」

「…その顔反則だよ。」
「え?」
「い、いや、何でもない。」

本当はしっかり聞こえてた。えへへ。





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