ゲスいお嬢様的日常(仮)

胸の轟

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初恋の彼と仲直り出来たけど、なんか思ってたのと違う≪立夏≫【1】

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一緒に遊んで、一緒に笑って、たまにケンカもするけれど、誰よりも大好きで大切な人。

あたしの王子様。


そんな幼馴染みと、ずっと仲良しでいられると思ってた。


あの日までは。





幼馴染みの家に行くと、いつも迎えてくれるおばさんが居ない。


「あれ、おばさんは?」
「なんか急に用事出来て出かけたよ。」

「ふ~ん。」

何気ない風を装い返事はしたけど、内心はドキドキしていた。

幼馴染みの部屋で遊ぶのが定番で、何年もそうやって過ごしてきたけど、最近はちょっと遊びの内容が内容だけに大丈夫かな。




「あ、ヤベッ」

ドアを開けた瞬間、焦って何かを蹴ってベッド下に隠す幼馴染み。


雑誌?



促されベッドに並んで座り、そこからはいつもの流れでチュッチュする。

繰り返される行為に、だんだん頭がボーッとし、気が付いた時には押し倒されてハッとなった。

これヤバくない!?


いつもは他の人が部屋に来るかもしれなくて、チュウだけだったけど、今日は完全に二人きりだよ!


胸を乱暴にまさぐられる。

「立夏っ、立夏っ」


見たこともないギラギラした眼差しの、犬みたいに荒い息の幼馴染み。初めて彼を怖いと思った。

恐怖にすくむあたしに気付かないのか、胸をまさぐっていた手は下の方にいき、そして、躊躇うことなく服の中に手を忍ばせた。


「やっ、待っ…お願いっ」


あたしの声なんてまるで耳に届いてない彼。ーーもしかしたら、届いてないんじゃなくて、単に知らない振りだったのかもしれない。そんな疑念がわくほどに、彼の様子は何時もと違った。

何がなんでも自分の思い通りにする。ーーそういう目をしていた。

あたしの意志なんてどうでもいいの?あたしにどう思われても関係ないの?

ただ欲望を満たすためだけに、あたしを道具みたいに扱おうとしてる彼に悲しくなる。


悲しくて浮かぶ涙も気づかないふりで、彼は興奮したまま、他人に触られたことのないその場所を無遠慮に触った。


「ひうっ」


逸る気持ちのまま乱暴に動いていた手は、何かを確かめるような動きに変わり、そしてピタリと動きを止めた。


その瞬間を逃さず、あたしは思い切り幼馴染みを突飛ばし、逃げるように家へ帰った。





あの日から気まずくて、幼馴染みの家に行くことも、幼馴染みがあたしの家に来ることもなくなってしまった。

あと数ヶ月もすれば受験ということもあり、幼馴染みと会わないことを、親から不自然に思われずにすんでホッとした。だって理由を聞かれても、上手く誤魔化せる自信なんかないもの。 


気が付くと、あの日のことを考えている自分がいる。あの時どうしていたら良かったのかな。


今更考えても仕方無いことをウジウジ考えてしまう。


酷いことされたのに、幼馴染みを嫌いになれない。

思い出の中の彼は、いつだって楽しいヤツで、ちょっぴりませてる、あたしの王子様。

美化しちゃってるかもしれないけど、ううん、多分美化しちゃってるんだよね…。だから、嫌いになれなくて――幼馴染みのことばっか考えてるあたしって、駄目だなぁ。



結局、長い間ウジウジして、何かに打ち込めば、その内忘れられるかもしれないって結論にたどり着いたあたしは、スポーツにのめり込んでいった。

お陰で、推薦で大学に入ることが出来たから、良かったと言えば、良かったのかもね。

幼馴染みを忘れられたかどうかで言えば――忘れられなかったけど。





…あたし、神様に嫌われてる?――それとも、好かれてると思うべき?


大学には幼馴染みが居た。
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