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11.
しおりを挟むにこやかな顔でお姉さんは言う。
「一緒に来て?ーーまぁ、拒否権なんてものはないけど。」
「そのセリフ、そのままお返しします。」
ボコボコボコッッー
音と同時に飛び退き距離を取る。
「えっ!な」
お姉さんは最後まで言い切る前に消えた。ーー地中から現れたサイズの大きな蚯蚓に飲み込まれて。
「「「アンナ!?」」」
驚愕から直ぐ立ち直った槍使いと斧使いが、地中に戻ろうとしている蚯蚓に攻撃を仕掛けようとするのを、毒ナイフを投げて防ぐ。
「「ッ!!」」
見事命中したナイフの毒は、あっという間に全身に巡り、激痛に悶え苦しみながら息絶える代物だ。
「ぐぉあ゛あ゛が、が、があああ」
「あぐぅあ゛あ゛ー」
俺の可愛い蚯蚓に攻撃しようとしたことを、後悔しながら死ね。
「てめぇッ」
他の奴らはアンナと呼ばれた女のことは、もう手遅れだと判断したのだろう。俺を殺すことに専念する気だ。
斬りかかる二人の剣を幾度か避け、片方には蹴りを、もう片方には拳を叩き込む。
「グッ!」
「ゴッ!」
拳で沈む相手の喉を掻き切り、蹴りで吹っ飛んだヤツに素早く駆け寄り、立ち上がろうとしたところを蹴りあげる。
「ガッ、アガッ」
のたうち仰向けになった首を踏みつけて骨を折りトドメを刺す。
「死゛ね゛ぇ゛え゛ー」
最期の力を振り絞り、槍使いが槍を投げてきた。
殺した男の襟首を掴み、持ち上げて盾に。
「投げる前に声かけるとか馬鹿じゃないの。」
槍の刺さった男を捨てる。
ボコボコッー
お姉さんを飲み込んだのとは別の蚯蚓が現れ、男達の死体を飲み込んでいく。
「美味しい?」
蚯蚓のヌラヌラしたカラダがユラユラ揺れた。ーーあんまり美味しくなかったようだ。
まぁ、見た感じからして美味しそうではなかったからね。うちの子グルメで困る。
「さてと、お家帰ろっかな。ーー楽しみが出来たし。」
食い込むロープ、これでもかと強調される二つの果実ーーエロい方面で大活躍する縛り方を、全裸のお姉さんにやってみた。うん、良い眺め。
暫く素敵な姿を眺めていると、お姉さんが目覚めた。ーー自分の状況が理解出来ず暫し呆然とした後、理解。
「な、何なのこれ!?」
モロ出し状態が恥ずかしいのか、なんとか隠そうと身を捩ってみたりしてるけど、もちろん隠せるわけがない。
「何が目的!?」
「目的を聞きたいのはこっちだよ。何で俺の後つけてたの?」
「誤解だわ。後なんてつけてない。ーーたまたま見かけて声をかけたって言ったでしょ。」
「へー、たまたま見かけて声をね。じゃああの連中は何?たまたま見かけた俺を、たまたま集まった連中でどうこうしようとしたってことなんだ?」
「連中って誰のこと?私は久しぶりに見かけたあなたが懐かしくて、ケーキでも食べながらお喋りしたかっただけ。」
「その設定まだ引っ張るんだ。アンナさん?」
「何で名前ッ」
「アンナさんは直ぐ消えちゃったから知らないだろうけど、名前呼ばれてたよ。ーーで?何で俺の後つけてたの?」
「つけてないわ!信じて!」
うるうるした瞳が真っ直ぐに俺を見つめる。疚しいことなど何もないと言いたげに。ーー詐欺師って逸らさず相手の目をガッツリ見るよね。
「アンナさんの言い分は良く分かった。」
「良かった、信じてくれるのね!じゃあ早くロープを」
「取りあえず指の関節全部折るね。それからまた聞くよ。」
「え?」
「本当のこと言っても言わなくても、指の関節全部折るまでは止めないからね。」
ボキッー
「あ゛あ゛ーッ!止めッー」
「で?何で俺の後つけてたの?」
アンナさんの綺麗な顔は、鼻水と涎と涙で台無しだ。
指の関節を全部折り、そう言えば爪剥がしてなかったなってことで爪を剥がし、何となく指を裂いて折れた関節を取り出しながら聞く。
手は後ろに回されてるから、アンナさんは自分の手がどんな風になってるかは知らない。見たら驚くかもね。
「アンナさーん?」
静かだと思ったら失神してた。
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