TS系最弱な美幼女魔王ちゃんとなった俺は、何故か自分が生み出した使い魔達と無敵のダンジョンを作ることになったんだが！！

洗脳...

「うっ...」

「目が覚めたか？」

　目の前で悪魔王を名乗る少女が立っていた。

「お前は！！」

　私は彼女に斬りかかろうとしたが動けなかった。
　両手両足に木々が生い茂り、全く身動きが取れません。

「ならば魔法で...！」

「無駄だ...」

　彼女が手を私の方に向けると、一瞬で全身の魔力が抜けていきました。

「そんな！！」

「フウミ...、君は素晴らしい...、人の身でありながらこれほどまでに神聖なる力を宿していることは称賛に値する...」

　そう言いながら彼女は私のお腹の辺りを撫で回してきます。

「くっ...！、私に触れるな！！」

　両手を動かそうとしましたが、ガッチリと腕を絡みとられているのか、指一本自由に動かせません。
　力む私の姿を見た彼女は静かにこう呟きました。

「そう興奮するな...、少しばかりお前から清き力を奪うだけだ...なぁに命まではとらんさ」

「私から神聖な魔力を奪うつもりか！？、そんな事お前ができるはずがない！汚れた悪魔の長であるお前なんかが！」

　体で抵抗ができないのであれば、口で抵抗を試みます。
　彼女は邪悪な笑顔を浮かべながら私の頰をペロッと舐めこう呟きました...。

「そうかな？、案外なんとかなるかもしれないぞ...」

　一呼吸のうちに彼女は私にある魔法をかけました。

「マインドクラッシュ」

　その呪文を聞いた瞬間、頭の中が揺れ動くような不快感が私を襲いました。
　何度も反響する気持ちの悪い雑音に苦しめられます。

「なにこれ...、頭が割れる...」

「くくく...苦しめもがけ...、その泣き叫ぶ声が我が愉悦なり...」

　私の悲鳴を楽しむような表情を浮かべ、私の様子を楽しんでいます。

「お前なんかに...私が...ぁぁ！」

　どんなに気丈に振る舞おうとしてもこの気持ち悪さには敵いません...。
　私は敢え無く気を失ってしまいました...。

　...。

「ようやく気を失なったか...」

　目の前で力なくうなだれる巫女を見ながら余韻に浸る。
　これから先、彼女がたどる未来を想像するだけで興奮してくるのだ。

「聖なる巫女が悪魔王の下僕となる...か、なかなか良い趣向かもな...」

　我は彼女のお腹に隷属と魅了の印を埋め込んだ。

「これでお前は我の虜...、もはや逃れることはできぬぞ...フウミ...」

　ニヤリと笑いながら、我は小娘の聖なるエネルギーを吸い尽くすのだった。