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獣鬼娘の【野生解放】
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~訓練場~
私とツグミ君は訓練場にて向き合う。
お互いに対戦相手を意識しあい、視線の間では何度も火花が散っている。
審判役のチュリアが訓練場にある白線の外に立ち、私達の戦いを見守っていました。
「決着はどちらかが負けを認めるまで、または四角に描いてある白線の外側に体が出てしまった時点で負けとします」
彼女の言葉が終わると私は金棒を振り回し、彼は短剣を構えている。
「そんな物で私の金棒から身を守れると思っているの?、今なら武器を変えてもいいよ」
半笑いでそう呟く私に対し、彼は至ってまじめな声量で返してきた。
「これで充分だ、小さな子鬼を倒すのにこれ以上の武器は必要ない」
生意気な口調でそう言われるので腹がたち顔に出てしまう。
「ああそう、後悔しないでよ!」
私の言葉と共に戦闘が始まりました。
ダッと駆け込み金棒を振り回して襲いかかるのだが...。
「やっぱり力任せの特攻型か...」
余裕の表情で攻撃を躱されまくる。
「くそっ!!」
「動きが遅いよ、そんなんじゃ僕に攻撃を当てるなんて無理だね」
調子の乗った声で私の後ろを取った彼は鼻で笑っていました。
「やっぱり遅いね、もう降参したら?」
この鼻につく笑い方が正直うざい。
「ああっ!もうっ!」
ヤケクソになって攻撃しても当たらないと理解した私は一度金棒を捨てました。
「どうした?諦めたのか?」
そう言われても私は気にしません。
「ふうっ...」
と息を整えて体の中に眠る野生の力を目覚めさせる...。
「【野生解放】!!」
私の中にある自然で培われた能力を解放し、野生の産声をあげた。
全身が身軽になった感覚と共に彼に一瞬で近づく。
「なっ!」
緩急の凄まじい速度の変化に、彼の反応速度が追いつかなかったのでしょう。
驚きの表情のまま、私の攻撃を3度程当たった後に回避行動に移りました。
「当たったよ、次で決める」
「この馬鹿力が...、でもスピードを重視した分パワー落ちてるみたいだね...」
「そう言ってるけど足がガクついてるぞ?、意外と効いているんじゃないのか?」
彼のガクついてる足を指差しそう呟いてみると...。
「いいや、武者ぶるいってやつさ」
「武者ぶるいってなに?」
「心が戦いって思う時に体が震えちゃう事のことさ」
「ふ~ん、でもスピードを重視した【野生解放】状態の私に勝てると思っているの?」
勝ちを確信した私がふふんと笑っていると、彼は何やら呟くのでした。
私とツグミ君は訓練場にて向き合う。
お互いに対戦相手を意識しあい、視線の間では何度も火花が散っている。
審判役のチュリアが訓練場にある白線の外に立ち、私達の戦いを見守っていました。
「決着はどちらかが負けを認めるまで、または四角に描いてある白線の外側に体が出てしまった時点で負けとします」
彼女の言葉が終わると私は金棒を振り回し、彼は短剣を構えている。
「そんな物で私の金棒から身を守れると思っているの?、今なら武器を変えてもいいよ」
半笑いでそう呟く私に対し、彼は至ってまじめな声量で返してきた。
「これで充分だ、小さな子鬼を倒すのにこれ以上の武器は必要ない」
生意気な口調でそう言われるので腹がたち顔に出てしまう。
「ああそう、後悔しないでよ!」
私の言葉と共に戦闘が始まりました。
ダッと駆け込み金棒を振り回して襲いかかるのだが...。
「やっぱり力任せの特攻型か...」
余裕の表情で攻撃を躱されまくる。
「くそっ!!」
「動きが遅いよ、そんなんじゃ僕に攻撃を当てるなんて無理だね」
調子の乗った声で私の後ろを取った彼は鼻で笑っていました。
「やっぱり遅いね、もう降参したら?」
この鼻につく笑い方が正直うざい。
「ああっ!もうっ!」
ヤケクソになって攻撃しても当たらないと理解した私は一度金棒を捨てました。
「どうした?諦めたのか?」
そう言われても私は気にしません。
「ふうっ...」
と息を整えて体の中に眠る野生の力を目覚めさせる...。
「【野生解放】!!」
私の中にある自然で培われた能力を解放し、野生の産声をあげた。
全身が身軽になった感覚と共に彼に一瞬で近づく。
「なっ!」
緩急の凄まじい速度の変化に、彼の反応速度が追いつかなかったのでしょう。
驚きの表情のまま、私の攻撃を3度程当たった後に回避行動に移りました。
「当たったよ、次で決める」
「この馬鹿力が...、でもスピードを重視した分パワー落ちてるみたいだね...」
「そう言ってるけど足がガクついてるぞ?、意外と効いているんじゃないのか?」
彼のガクついてる足を指差しそう呟いてみると...。
「いいや、武者ぶるいってやつさ」
「武者ぶるいってなに?」
「心が戦いって思う時に体が震えちゃう事のことさ」
「ふ~ん、でもスピードを重視した【野生解放】状態の私に勝てると思っているの?」
勝ちを確信した私がふふんと笑っていると、彼は何やら呟くのでした。
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