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〜言い訳〜
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「どうしように~に...」
ノーレがビチョビチョになった服を触りながら俺の方を向いてくる。
「しょうがない、母さんに正直に話そう」
大丈夫、ちゃんと話せば許してくれるはずだ。
そう思いながら家のドアを開けた。
「お帰り!晩御飯もう少しでできるから待っててね!」
相変わらず元気のいいお母さんだ。
大きい声で僕たちの帰りを迎えてくれたのだが。
「どうしたの?2人ともビチャビチャじゃない!」
やばいな、怒られる...。
いくら優しそうな母とは言え、服をこんなに濡らして帰ってくれば当然怒る。
俺がもし親でもそうする。
なので出来るだけ怒られないように言い訳を...。
「早くお風呂に入って来なさい!風邪引くでしょ!」
!?。
俺は驚いた、この人はなんと怒るよりも先に俺とノーレの体のことを心配してくれたのだ。
「ええと...母さん?」
「つべこべ言わずに早く入る!」
「ハイッ!」
思わず声を出してしまった。
その様子を見て、妹はクスクス笑っている。
なんか言い訳を考えていた自分がバカらしくなってお風呂に入った。
この世界の風呂は流石に日本に比べると劣っているが、魔道具と呼ばれる便利な物が存在し、水色の魔法石に触れると水が、赤色の魔法石に触れると火が発生する。
魔法力がいるので継続性があるとは言えないが、体力を回復しながらやれば理論上無限に水や火を生み出せるのでとても便利だ。
こんな道具が日本にあれば水不足にはならないで済むんだろうな。
そう思うと少し笑える。
他の世界の常識と日本を比べても意味はないのだから。
丁度いい温度にお湯を調整すると、俺は妹に先に入れと指示を出すが。
「ええ~、に~にと一緒に入る!」
の一点張りだ。
確かにタルトとノーレは兄妹かもしれないが、俺からすれば他所の女の子の裸を、いくら幼児体型だからとは言え見るわけにはいかない。
どうにか言い聞かせようとしたが、無駄骨になると分かり、一緒に入ることにした。
ただ、布を巻いてもらうことで、肌を極力見えないようにはしてもらう。
これに同意を得てもらう事で、俺は一緒に入る事を了承した。
チャプ...。
俺が足を入れると波紋が広がりお湯に波が立つ。
少しずつ体を慣らしてゆっくりと浸かっていく。
暖かいお湯とはどうしてこうも気持ちがいいのだろうか。
これは世界をまたいでも変わることはなかった。
「ハフ~...」
妹があまりの気持ちよさにこんな声を出したので笑う。
「に~には何がおかしいの?」
妹が不思議そうにこちらを見て来たので答える。
「いや、家に俺以外の家族がいるのが嬉しくてな...」
「私たちいつも一緒だよね?」
(そうじゃなかったんだよ...、俺は...)
俺はその言葉を飲み込んで違う言葉を出す。
「そうだな!俺とノーレはいつも一緒だ!」
彼女はその答えを聞くと、嬉しそうに頷いた。
「に~に大好きだよ!これからも一緒に遊んでね!」
妹に抱きつかれてどういう対応をしていいのか分からない俺は、頭を優しく撫でてあげることにした。
ノーレがビチョビチョになった服を触りながら俺の方を向いてくる。
「しょうがない、母さんに正直に話そう」
大丈夫、ちゃんと話せば許してくれるはずだ。
そう思いながら家のドアを開けた。
「お帰り!晩御飯もう少しでできるから待っててね!」
相変わらず元気のいいお母さんだ。
大きい声で僕たちの帰りを迎えてくれたのだが。
「どうしたの?2人ともビチャビチャじゃない!」
やばいな、怒られる...。
いくら優しそうな母とは言え、服をこんなに濡らして帰ってくれば当然怒る。
俺がもし親でもそうする。
なので出来るだけ怒られないように言い訳を...。
「早くお風呂に入って来なさい!風邪引くでしょ!」
!?。
俺は驚いた、この人はなんと怒るよりも先に俺とノーレの体のことを心配してくれたのだ。
「ええと...母さん?」
「つべこべ言わずに早く入る!」
「ハイッ!」
思わず声を出してしまった。
その様子を見て、妹はクスクス笑っている。
なんか言い訳を考えていた自分がバカらしくなってお風呂に入った。
この世界の風呂は流石に日本に比べると劣っているが、魔道具と呼ばれる便利な物が存在し、水色の魔法石に触れると水が、赤色の魔法石に触れると火が発生する。
魔法力がいるので継続性があるとは言えないが、体力を回復しながらやれば理論上無限に水や火を生み出せるのでとても便利だ。
こんな道具が日本にあれば水不足にはならないで済むんだろうな。
そう思うと少し笑える。
他の世界の常識と日本を比べても意味はないのだから。
丁度いい温度にお湯を調整すると、俺は妹に先に入れと指示を出すが。
「ええ~、に~にと一緒に入る!」
の一点張りだ。
確かにタルトとノーレは兄妹かもしれないが、俺からすれば他所の女の子の裸を、いくら幼児体型だからとは言え見るわけにはいかない。
どうにか言い聞かせようとしたが、無駄骨になると分かり、一緒に入ることにした。
ただ、布を巻いてもらうことで、肌を極力見えないようにはしてもらう。
これに同意を得てもらう事で、俺は一緒に入る事を了承した。
チャプ...。
俺が足を入れると波紋が広がりお湯に波が立つ。
少しずつ体を慣らしてゆっくりと浸かっていく。
暖かいお湯とはどうしてこうも気持ちがいいのだろうか。
これは世界をまたいでも変わることはなかった。
「ハフ~...」
妹があまりの気持ちよさにこんな声を出したので笑う。
「に~には何がおかしいの?」
妹が不思議そうにこちらを見て来たので答える。
「いや、家に俺以外の家族がいるのが嬉しくてな...」
「私たちいつも一緒だよね?」
(そうじゃなかったんだよ...、俺は...)
俺はその言葉を飲み込んで違う言葉を出す。
「そうだな!俺とノーレはいつも一緒だ!」
彼女はその答えを聞くと、嬉しそうに頷いた。
「に~に大好きだよ!これからも一緒に遊んでね!」
妹に抱きつかれてどういう対応をしていいのか分からない俺は、頭を優しく撫でてあげることにした。
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