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ラセル・メイ・ダラーン

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 俺たちは砂漠を渡りダラーンの言っていた場所に向かう。

 砂漠を超えた先に一軒の古びた小屋が立っていた。

 俺がなかに入ると頭から小さな角が2本生えた褐色の金髪ツインテ幼女が俺を見てきた。

「父上...? ...じゃない?」

 少女の顔が少し暗くなったが、俺がダラーンを倒した証として特大剣を見せると彼女は跪く。

「よくぞ父上ダラーンを倒してくれました。豪の者達よ。私はダラーンの娘ラセル・メイ・ダラーン。父上の言いつけ通り強者である貴方様方に忠義を尽くす事を誓います」

『ラセル・メイ・ダラーンが服従の証としてテイムされたがっています。テイムしますか? はい/いいえ』

(なんだこのテキスト...)

 今までのように俺の力をそいつが認めてテイムされたがっているのではなく、父さんであるダラーンの言いつけを守るために目の前の少女はテイムされたがっているらしいのだ。

 俺はため息を吐くと彼女に言ってやった。

「なぁ、ラセル」

「はい?」

「お前は

 その言葉に彼女は意味が分からないとでも言うような表情で俺の事を見つめてくるのだった。
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