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二階堂宅のパーティ②

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 私を乗せたリムジンは二階堂宅へと向かう。

 そして彼との話を長引かせて少しでも情報を引き出すのが今回の私の仕事だ。

 その最中に怪しまれないように分かりすい盗聴器はまずい。

 その為に指輪の宝石の中に超小型の盗聴器を埋め込んだ。

 肉眼で見えにくく、仮に指輪に注目されたとしてもルビーの明るさで中和されて宝石の奥まで見えることはまずない。

 そして念の為にカズ君からグレイン騎士団を数体預かっている。

 ただし、森虎とか言う男が現れたら無力化されてしまうらしいので、最悪の場合は二階堂宅ごと吹っ飛ばしても良いとの事だ。

 元より作るより壊すことの方が得意な私だ。

 こんなしけた邸宅一つならいつでも秒で潰せる。

(こんなちょっと広いだけの邸宅よりもカズ君の家の方が私にとって遥かに輝いて見えるから壊せないのよね)

 壊すのが得意とは言ったが私に理性と言うものはある。

 特にカズ君とカズ君に関する物を壊すのはかなり不得意だ。

 あの小日向とか言う女狐もカズ君の後輩じゃなかったら顔と髪の毛をグチャグチャにしていたと思う。

 女の命を2つとも潰されたらきっとカズ君も二度と振り向かないだとうからね♡

そんなカズ君が今は私に期待してくれているという充実感で胸の中が一杯だ。

(カズ君任せてね♡ カズ君の頼みは必ず達成するから♡)
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