上 下
460 / 912

大山 雄太

しおりを挟む
「【血戦兵装・剣】!!!」

 俺は血の剣を出現させて奴の攻撃を食い止める。

(ぐっ!? なんて強さだ!)

 吸血鬼となった事で身体能力が大幅に向上していると言うのに、目の前の金髪ヤンキーはそんな俺以上の力を持っていると言うのだ。

「...へぇ、女のくせにやるじゃねぇか! 俺の拳を止めるなんてよ!」

「はんっ! こっちだってずっと男磨いてきたんだ! そう簡単に負けられっかよ!」

 剣を振るい奴を弾くと、一瞬だけ奴は表情を曇らせた。

「男を磨いてきただと? 女の癖にそんな事言うんじゃねぇ!」

「はぁ!? 俺は実際磨いてきたんだよ! それに今は女だが元は男だ!」

「意味わからんこと言うな! お前は女だろ!」

「違う! 俺は男だ!」

 なんだか戦闘よりも言い合いの方に力を使ってしまう。

「...まあ良い、さっきの力に免じて俺の名前を教えてやる。大山雄太だ」

「俺は佐藤武」

「はんっ! 男風な名前まで作ってご苦労なこったな!」

「いや...実名なんだが...」

 と弁解しても大山は信じてくれないのだった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

兼愛無私

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

おむつ体験実習レポート

現代文学 / 完結 24h.ポイント:149pt お気に入り:3

転生令嬢の甘い?異世界スローライフ ~神の遣いのもふもふを添えて~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,079pt お気に入り:1,597

雨の日は坂の上のカフェで

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:2

あなたの世界で、僕は。

BL / 連載中 24h.ポイント:1,726pt お気に入り:54

悪役令嬢は謝罪したい

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1,379

処理中です...