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和希VS森虎③

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 3発目の蹴りは本当にきつかった。

 無防備な状態で繰り出される蹴りと言うのがこんなに痛いなんて思わなかったのだ。

(...やべぇ。ちょっとくらくらしてきた)

 俺が気絶する寸前にまで陥ると、森虎の奴は俺の口を動かせるようにした後で髪を思いっきり引っ張ってきた。

「おいっ。今すぐ俺の服従の言葉を誓えばそこの黒髪2人のようにいいように使ってやるぞ?」

「...」

(恐らく2人は心から屈してしまい、服従の言葉とやらを言ってしまったんだな)

 もしかしたら森虎の【操り人形】と言うスキルは相手の心の強さに比例して縛れる項目が増える特技なのかもしれない。

 そうと分かると心だけは屈してはならないと思えた。

「...ろ」

「なんだ?」

「お前なんか地獄で苦しみ抜いてから死んでろ」

 その言葉にこめかみをピクピクと動かし始める奴はその手に闇の魔法を出現させた。

「言ったな小娘。今すぐお前が地獄で苦しむか?」

 明らかにヤバそうな闇の魔法を俺に向けて放った瞬間だった。

「だめぇぇぇぇ!!!」

 と叫びながら俺の目の前に壁となってくれる少女が出現したのは...。
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