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盗まれた!②

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「ヒャッハー! やったぜ! 高額の【バトルドール】ゲット~!」

 俺たちは高坂和希とか言ういけすかないガキから奴の超高性能の【バトルドール】を入手した。

「いくら強いつっても【バトルドール】である限り主人の命令がない限り動けないもんな~!」

 思わず盗んでしまったが、こいつを売れば恐らく億単位の金が動くと思われる。

 なぜなら、レベル48の【バトルドール】なんて今のところ存在しないからだ。

「しっかし流石『ボードゲーマーズ』のリーダーだな。こんな短期間で【バトルドール】をここまで育成できるなんて頭おかしいぜ。なんであんなちっちゃな大会に出ていたのかは知らないが、おかげで簡単に盗めたから良かったわ!」

「今日はこいつを売った金で豪遊しようぜ!」

「いいなそれ!」

「「「はははははは!!!」」」

「...んっ? 今こいつ動かなかったか?」

「馬鹿言え! 【バトルドール】が自分の意思だけで動ける訳ないだろ!」

「そりゃそうか!」

「まあ待ってろ、家に着いたらAIデータをいじってマスター認証を変えてやるからな」

 俺たちはそのまま高坂和希の【バトルドール】を持って帰るのだった。
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