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大阪ホテル⑥

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「ホテルのバイキングはやっぱりパンの食べ放題だよね~」

 とパンと野菜を沢山取ってくる結美。

「パンか...。まあ定番だな」

「うんうん! パンを食べながら野菜をしっかりと取っておくのが朝ごはんって気がするんだよ~」

 とても美味しそうにパンを頬張る彼女は凄く可愛い気がする...。

 高校2年生になってかなり色香が増したのか結美に対して妙に見惚れてしまうことが多くなったな...。

「カズ君どうしたの? そんなに私の顔を見てさ...」

「いや...。ちょっとな...」

「もしかして...何かついてる!?」

 すぐさま手鏡を持ち出して自分の顔をチェックする彼女に俺はこう呟いた。

「いや...そういう訳じゃ無いんだ。ただ...可愛くなったなったなって思ってさ」

「...えっ?」

「...あっ」

 俺は正面切って彼女の事をと言ってしまった事に赤面する。

「カズ君? 今...私の事可愛いって言ってくれたの!?」

「えっと...。まあ...そうだな...」

 恥ずかしくて思わず顔を下に向ける俺とは裏腹に彼女は両手を胸の前に置いて喜んでいた。

「ありがとうカズ君♡ とっても嬉しいよ♡」

 彼女はそう呟くと満面の笑みで俺の方を向いているのだった。
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