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ピッピッピッ

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 ピッピッピッとどこからからか機械音が聞こえてくる...。

 暗闇の中、俺は自分が死んだのかとさえ錯覚した。

「...ここはどこだ? 蜜香、佐藤、結美...!」

 俺は叫びながら歩き続ける。

 メニュー画面も開けないし、使い魔も呼び出せない。

 それに歩き続けても暗がりから抜け出せると言う保証がない現状に精神がすり減らされて行く。

 そうなった時に俺は自分の中にある最後の記憶を思い出した。

「そうだ...。俺は【大帝】にやられて...!」

 そこまで思い出した時に最後まで戦ってくれてた結美のことがどうしても気になってしまう。

「結美! 結美はどうなったんだ!? こんな所にいる場合じゃない!」

 俺は走る。

 暗がりの中当てもなく走り続けた。

 すると暗がりの中に一筋の光明が見え始める。

「あそこに行けって事か?」

 俺は藁にも縋る思いで駆け出すのだった。
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