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豪華な牢獄

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「ここに入っていてください」

 そう言われながらお父様の護衛部隊に豪華な部屋へと連れて行かれる私。

「...」

「おっと、妙な真似は起こさないでくださいよ。貴方にお仕えしている者が消されてしまいますからね」

「...今更成香が人質として薄いと分かっているからって、まさかを人質にしているなんてね...。どこから私の情報が漏れていたの?」

 お父様は今まで海外で仕事をしていました。

 私の事なんて気にもしていなかったはずです。

 私の疑問に黒服は答えました。

「結美様ご冗談を。愛川剛三郎様はいつも貴方達3人の事を見ていましたよ」

「...はい? 生まれてから一度も連絡をよこしたこともない男が私たちの私生活を知っていたとでも言うの?」

 私の問いに彼らは笑って答えました。

「それは勿論。好きな食べ物から好きな人まで、貴方達の弱みをいつでも握れるように、そして誰が1番愛川家を継ぐのが相応しいかを常に見張られていました。特に結美様。貴方のその野心に剛三郎様は大変興味を持たれていました。このようなことになって我々一同も残念でございます」

 そう言いつつ、なにも残念そうではない。

「...それで? 父様の子を私が孕んだとして、それではい解放ってわけでもないんでしょう?」

「それはもう。愛川結美様にはこの部屋で残りの一生を過ごしてもらうよう剛三郎様から仰せ使っています。貴方様の資産は既に剛三郎様が全て保有することとなっていますので、その辺は気にしなくても構いません。では剛三郎様の第二の妻として健康にだけは気をつけてくださいね」

 彼はそう言うと電子ロックをかけて部屋の外に出ていきました。

(電子ロック...! それも海外製のブランド品ね。これは私でも解除するのに時間がかかるかも)

 私はこの状況になってもまだ父様の孕み袋に成り果てる事に抵抗を見せるのでした。
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