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自分ではない自分
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「どう言うこと?」
当然の反応に私はふっと笑いました。
「やっぱり...意味わかんないよね...」
自分でもよく分からないのに、今日会ったばかりの他人なんかに分かる訳がありません。
大きくため息を吐いてその場を去ろうとすると、彼女にこう言われました。
「今日はもうここに泊まって行きなさい、夜の森は危険だから...」
「うん...ありがとう、でも母さんが心配するし...」
「母さん...か...」
その単語を聞いた時、彼女の表情が一瞬暗くなったような気がします。
「どうしたの?」
「ううん、なんでもない」
「それならいいけど...」
なんだか妙な気配になってしまいましたが、一応夜の森を見てみようとテラスらしき場所に立ち、外の様子を伺いました。
そこには、昼間の奴が複数体歩き回っている光景が広がっていた為、そっとカーテンを閉めました。
「今日はここで泊まることにするよ」
掌を返す様に言動が変わる私。
流石にあいつらを何体も相手にするのは無理があります。
てかここも危ないのではないか?と不安になっていると、彼女はこう言いました。
「大丈夫だよ、ここは合成獣には見えないように作られてるから」
「そうなの?」
彼女はゆっくり頷いてから、自信があるように胸を張っています。
「うん!、私も最初はここにこんな物があるなんて思ってなかったし、ここを見つけれたのもたまたまなんだ」
?。
今の発言を聞いた私は首を傾げました。
「ちょっと待って、ここってエレネアの家なんだよね?」
「違うよ、ここは元々輪廻教だっけ?、そいつらの隠れ家だった場所を私が拝借しただけ」
「輪廻教!?」
その言葉を聞いた途端、私は辺りを警戒し始めましたが、そんな私の様子を見た彼女は声を上げて笑いました。
「カリンどうしたの?、ここは確かに輪廻教の隠れ家だった場所だけど、今はもう私以外には誰もいないよ」
「そうなんだ...」
私がほっと胸を撫で下ろすと同時に彼女は呟きます。
「もう私以外、まともな合成獣はいないからね...」
「何言ってるの?、エレネアは人間でしょ?、ちょっと肌が緑っぽいけどそういう人種なんだよね?」
彼女は私の問いに対し、首を横に振りました。
「違うの、私は輪廻教徒によって生み出された合成獣、植物と人間の合成獣なの...」
「はい?、でもあいつらと違ってエレネアは私と喋っているよね?、昼間に会ったやつは言葉を交わす前に襲ってきたんだけど...」
「それは知能のない合成獣だったからでしょうね、でも本質は私も彼らも同じ、人間と獣や植物の合成獣なの、そこに形の差はあれど、私は奴らと何も変わらないの」
何処と無く悲しげな表情で私を見つめてくる彼女を、ただ見つめる私なのでした。
当然の反応に私はふっと笑いました。
「やっぱり...意味わかんないよね...」
自分でもよく分からないのに、今日会ったばかりの他人なんかに分かる訳がありません。
大きくため息を吐いてその場を去ろうとすると、彼女にこう言われました。
「今日はもうここに泊まって行きなさい、夜の森は危険だから...」
「うん...ありがとう、でも母さんが心配するし...」
「母さん...か...」
その単語を聞いた時、彼女の表情が一瞬暗くなったような気がします。
「どうしたの?」
「ううん、なんでもない」
「それならいいけど...」
なんだか妙な気配になってしまいましたが、一応夜の森を見てみようとテラスらしき場所に立ち、外の様子を伺いました。
そこには、昼間の奴が複数体歩き回っている光景が広がっていた為、そっとカーテンを閉めました。
「今日はここで泊まることにするよ」
掌を返す様に言動が変わる私。
流石にあいつらを何体も相手にするのは無理があります。
てかここも危ないのではないか?と不安になっていると、彼女はこう言いました。
「大丈夫だよ、ここは合成獣には見えないように作られてるから」
「そうなの?」
彼女はゆっくり頷いてから、自信があるように胸を張っています。
「うん!、私も最初はここにこんな物があるなんて思ってなかったし、ここを見つけれたのもたまたまなんだ」
?。
今の発言を聞いた私は首を傾げました。
「ちょっと待って、ここってエレネアの家なんだよね?」
「違うよ、ここは元々輪廻教だっけ?、そいつらの隠れ家だった場所を私が拝借しただけ」
「輪廻教!?」
その言葉を聞いた途端、私は辺りを警戒し始めましたが、そんな私の様子を見た彼女は声を上げて笑いました。
「カリンどうしたの?、ここは確かに輪廻教の隠れ家だった場所だけど、今はもう私以外には誰もいないよ」
「そうなんだ...」
私がほっと胸を撫で下ろすと同時に彼女は呟きます。
「もう私以外、まともな合成獣はいないからね...」
「何言ってるの?、エレネアは人間でしょ?、ちょっと肌が緑っぽいけどそういう人種なんだよね?」
彼女は私の問いに対し、首を横に振りました。
「違うの、私は輪廻教徒によって生み出された合成獣、植物と人間の合成獣なの...」
「はい?、でもあいつらと違ってエレネアは私と喋っているよね?、昼間に会ったやつは言葉を交わす前に襲ってきたんだけど...」
「それは知能のない合成獣だったからでしょうね、でも本質は私も彼らも同じ、人間と獣や植物の合成獣なの、そこに形の差はあれど、私は奴らと何も変わらないの」
何処と無く悲しげな表情で私を見つめてくる彼女を、ただ見つめる私なのでした。
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